パソコン買い替え時にやるべきこと。新PCの選び方、おすすめの移行ツール

パソコンを買い替えるときは新規パソコンの購入だけでなく、データ移行や古いパソコンの処理など、やらなければいけないことがたくさんあります。今回は使い古したパソコンから新しいものに買い替える時にやるべきことを、分かりやすく流れに沿って紹介します。

ライター:吉岡勇哉

パソコン買い替えの目安

異音がする、電源が入らない、焦げたようなにおいがするなど、明らかな不調があれば当然故障による買い替えを検討しなければいけません。

それ以外の買い替え目安は人それぞれですが、令和5年に実施された消費動向調査によると、一般的に2人以上の世帯でのパソコンの平均使用年数は7.7年。買い替えた理由のうち56.7%が故障ということが分かりました。また、新機能やさらなる高速処理を実現した上位品目への買い替え理由も22.1%を占めています。

(出典:消費動向調査 令和5(2023)年3月実施分 ※9P,15Pより)

・関連記事:パソコンの寿命を長持ちさせるポイントと、故障かも?と思われるサインとは?

パソコンデータ移行のための事前準備

不要ファイルの削除

新しいパソコンが手元に届いたら、使用していたパソコンに保存されているデータを新しいパソコンへと移行しましょう。
その際不要なデータまで移行させると、せっかく用意した新しいパソコンの容量が圧迫されるだけでなく、移行時間も余分にかかってしまいます。今後使う予定のないファイルなどは、パソコンの買い替えを機にまとめて削除しておくのがおすすめです。

バックアップの作成

データ移行作業のために事前にパソコンでバックアップを取っておきましょう。
バックアップの種類は主に以下の2つです。

  • システムバックアップ:OSなども含めたパソコン内のデータをまるごとバックアップ
  • データバックアップ:必要なデータを個別に選んでバックアップ

それぞれのメリットや注意点をより詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。

どちらのバックアップでも、その作成方法は「外付けストレージ」もしくは「クラウド」を利用したものが一般的です。

1.大容量のデータを比較的スムーズに移行できる「外付けストレージ」を利用

USBメモリやHDD、SSDをはじめとした外付けストレージを用いるのが1つ目の方法です。実際にデバイス機器を用いるため、強い衝撃や振動が加わると破損してしまうリスクがありますが、オフラインでも使用でき、使用機器によっては移行速度にも期待できます。

外付けストレージはそれを媒介としたウイルスも数多く存在するため、必ず信頼できる販売店から購入するなどし、自分専用のものを用意しましょう。

2.費用を抑えるなら「クラウド」を利用

Googleドライブなどのクラウドサービスを用いたバックアップのメリットは、専用のデバイスが不要なこと以外に、費用面があげられます。十分な機能を持った外付けストレージはかなり高額になり、最低限のスペックでも少なからず費用がかかります。しかしクラウドの場合は5GBまでは無料など、使い方によっては費用がかからないことも。
バックアップするデータが少ない方はクラウドサービスの利用がおすすめです。

ただし、クラウドサービスの利用にはインターネット環境が必須。利用前には一度インターネット環境を見直し、不安のある方は光回線の導入などを検討しましょう。

・関連記事:古いパソコンから新しいパソコンへのデータ移行と廃棄方法
・関連記事:パソコンのバックアップ方法。システムの復元とおすすめ保存メディアも
・関連記事:パソコン・スマホにおすすめのバックアップ方法とは?

新しいパソコンの購入

近ごろのパソコンは日常使いのものからオフィスワーカー用、ゲーマー用などスペックもさまざまです。新しいパソコンの購入は今後そのパソコンで何をするかなど、用途と必要なスペックと照らし合わせて検討しましょう。
今後の利用シーンが想定できれば、そのパソコンを持ち運んで利用するか……などもイメージできるでしょう。ノートパソコンにするか、デスクトップパソコンにするかの判断も重要な選択です。

最新機器である必要がない場合は、中古パソコンも選択肢のひとつに。中古パソコンであれば同じスペックでも、費用を抑えて購入できるかもしれません。
ただし、バッテリーが劣化しているなどのリスクもあるため注意が必要です。

・関連記事:パソコンの選び方。用途別のスペック目安と確認方法 
・関連記事:中古パソコン選びのポイントとは?販売会社に聞いてみた
・関連記事:ノートパソコンとデスクトップ買うならどっち?選ぶポイントは

各種設定

これまで使っていたパソコンと新しいパソコンが手元に揃えば、移行作業に取り掛かります。まずは新しいパソコンの設定です。

インターネット環境の整備

新しいパソコンの初期設定にはインターネット環境が必須です。まずは、プロバイダーを通したインターネット環境の構築を行いましょう。

初期設定

新しいパソコンの電源を入れるとユーザー情報の登録画面に加え、Wi-Fiや言語に関する設定画面が表示されます。パソコンの指示に従い、初期設定を済ませましょう。

・関連記事:Wi-Fiパスワードの確認方法。忘れたときどこを調べるか解説

その他の設定

プリンターやOS、メーラーの設定も必要です。
OSやメーラーは新しいパソコンでも同じものを使用する場合、バックアップを復元することでそのまま使えるかもしれません。しかしプリンターなどに接続するドライバは再度インストールし、はじめから設定する必要があります。

新しいパソコンはセキュリティ対策が施されていません。ファイアウォールの設定やセキュリティ対策ソフトの導入は可能な限り早めにしておきましょう。

・関連記事:パソコンがウイルスに感染しないための予防と対処法を専門家に聞いた
・関連記事:パソコンのセキュリティ対策の必要性とは?すぐに始められる対策も
・関連記事:セキュリティー対策の超基本!ファイアウォールとは
・関連記事:メーラーとは?おすすめの無料ソフト4選&選び方

データの移行

事前に用意しておいたバックアップデータを新しいパソコンに移しましょう。詳しい移行方法は外付けストレージやクラウドサービスなど、バックアップをどこに作成したかによって異なります。
事前にバックアップを取っていない場合は、古いパソコンが手元に残っていればUSBケーブルやLANケーブル、Windowsの「近距離共有」、その他移行ツールを用いて移行できるかもしれません。

ファイルデータは上記の方法で簡単に移行できますが、「ブラウザやペイントなど、パソコン購入時に入っているソフト」「Microsoft Office関連ソフト」「セキュリティ対策ソフト」「プリンターなどのドライバソフト」は基本的に移行不可。これらは改めてインストールし、いちから設定しなければいけないでしょう。
またMicrosoft OfficeやAdobe製品をはじめとした有料ソフトは1台につき1ライセンスしか付与できないため、移行のためにはアカウントの追加購入が必要になることも。

・関連記事:古いパソコンから新しいパソコンへのデータ移行と廃棄方法
・関連記事:パソコンのデータ移行「パソコン工房」おすすめの方法・ツール

要らなくなったパソコンの廃棄方法

パソコンの処分は「資源有効利用促進法」という法律によって、メーカーによる回収とリサイクルが義務づけられています。それ以外にも販売店による下取りや自治体の回収ボックスの利用などで廃棄可能。一般ごみとしては捨てることができません。

古いパソコンにはクレジットカード情報やSNSなどのID・パスワード、仕事で使っていた場合は仕事上の大切なデータなどが保存されていたはず。廃棄前には個人情報を確実に消去しておきましょう。

・関連記事:パソコンの廃棄・処分無料・有料の方法7選と注意点

まとめ

パソコンの買い替え時はやらなければいけないことがたくさんありますが、今回の記事を参考に、事前にやるべきことを把握しておけば移行作業がスムーズに行えるでしょう。

やり方をより詳しく知りたい方は、求める情報に該当する関連記事をご確認ください。


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※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

  • 1996年、奈良生まれ。大学卒業後、内装建築会社に就職。2年後カナダにて留学という名の余暇を過ごし、その後ライターの道へ。現在はジャンルを問わずさまざまな執筆を行う。

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