ネット環境が悪い?有線・無線(Wi-Fi)接続でよくある原因と解決方法

「ネット環境が悪い」「インターネットの速度が遅い」と感じている方はいませんか?ネット環境が悪いとWebページや動画の読み込みが遅くなったり、通信状況が突然不安定になったりと、なにかと不便が生じるものです。

ネット環境が悪くなる原因はさまざまあるため、それぞれの状況に応じて適切に対処する必要があります。そこで、本記事ではネット環境が悪いときに考えられる主な原因や、有線接続・無線接続においてよくあるトラブルを解説します。それぞれの対処法も紹介しているので、ご自宅のネット環境の改善にぜひお役立てください。

まずはネット環境の種類を確認

ネット環境が悪くなる原因は、接続方法が有線なのか無線なのかによって異なる場合があります。あらかじめご自宅のネット環境の種類を確認しておくと、原因をスムーズに特定できるでしょう。

有線接続:LANケーブルをつなぐ物理的な接続

有線接続:LANケーブルをつなぐ物理的な接続

有線接続とは、LANケーブルを物理的につないでインターネットに接続する方法です。デバイスを使用できるエリアが「LANケーブルが届く範囲」に限定されるものの、無線接続と比べて使用環境による影響を受けにくく、安定的な高速通信が可能となります。

無線接続:電波(Wi-Fi)での接続

無線接続:電波(Wi-Fi)での接続

LANケーブルを使用せず、無線の電波を送受信することでインターネットに接続する方法です。無線LANの規格としては、「Wi-Fi」が一般的でしょう。

配線が不要なため、デバイスを使用できるエリアが制限されにくいのがメリットです。ただし、無線ルーターから離れている場所では、通信速度が低下しやすい傾向があります。また、ほかの家電が発する電波と干渉を起こし、ネット環境が不安定になる場合もあるでしょう。

ネット環境が悪い場合に考えられる基本的な原因

ネット環境が悪い場合に考えられる基本的な原因

有線・無線にかかわらず、ネット環境の構成要素に不具合が発生すると、通信状況が不安定になる場合があります。ネット環境の構成要素とは、具体的には「インターネット接続機器」「パソコンやスマートフォン」「インターネット回線」を指します。それぞれ起こりうるトラブルについて説明します。

インターネット接続機器に原因がある

ONU(光回線終端装置)やモデム、ルーターなど、インターネットの接続機器に不具合が生じると、通信状況が不安定になります。

不具合の原因はさまざまですが、高い負荷がかかることで機器の排熱が間に合わず、自動制御機能が作動することで通信が遅くなるケースが多いでしょう。また、ルーター(ONU内蔵タイプも含む)は機種ごとに最大接続台数が決まっており、上限を超えるとネット環境が悪くなる場合もあります。

パソコンやスマートフォンに原因がある

パソコンやスマートフォンなどを長年使用している場合は、スペック不足により通信状況が悪くなっている可能性も考えられます。

OSやドライバー、ブラウザなどのアップデートをしておらず、古いバージョンを利用している場合も同様です。また、VPNやプロキシ設定を誤っていたり、セキュリティーソフトが複数インストールされていたりする場合も、通信速度が遅くなることがあります。

・関連記事:パソコンだけネットが遅い原因と解決方法

インターネット回線に原因がある

多くの人がインターネットを利用する時間帯は回線が混雑するので、インターネットの通信速度が落ちやすい傾向があります。特に、マンションやアパートなどの集合住宅では、配線方式によっては回線の混雑が発生しやすいでしょう。

時間帯に関係なく速度が遅い場合は、ご契約のインターネット回線の回線速度が遅いか、障害が発生している可能性も考えられます。通信事業者の公式アナウンスや、SNSでのユーザーの投稿から、障害発生情報を確認してみるのもおすすめです。

・関連記事:Wi-Fiが繋がっているのに遅い!原因と対処法を紹介

・参考記事 – eoコラム:Wi-Fiが繋がらない!原因とすぐにできる対処法を紹介

【有線・無線別】ネット環境が悪いときに考えられる原因

【有線・無線別】ネット環境が悪いときに考えられる原因

ここまでご紹介してきた原因だけでなく、有線・無線接続それぞれに特有の原因により通信速度が遅くなっている可能性も考えられます。

ご自宅での接続方法に合わせて、以下のポイントもチェックしてみましょう。

有線回線:LANケーブルの不具合

有線接続で通信速度が遅い場合は、LANケーブルの劣化や断線が原因となっていることもあります。

また、契約しているプランのカタログスペックと比べて、実際の通信速度が極端に遅い場合は、古い規格のLANケーブルを使っている可能性も考えられるでしょう。

無線回線:ルーターとの距離や障害

無線の電波が届く範囲には限りがあるため、パソコンやスマートフォンなどのデバイスがルーターから離れていると、通信速度が遅くなる場合があります。

また、ルーターとデバイスの間にコンクリート壁や背の高い家具などの障害物がある場合も、電波が届きにくくなってしまうでしょう。

無線回線:Wi-Fiの電波干渉

Wi-Fiの周波数帯のひとつである2.4GHz帯は、冷蔵庫や電子レンジなどの家電や、キーボードやマウス、スピーカーなどで使用するBluetoothと同じ周波数です。そのため、ルーターやデバイスの近くにこれらの家電やBluetoothデバイスがあると、電波干渉を起こして通信状況が不安定になる可能性があるでしょう。

また、すぐ近くの住居で家電やBluetoothデバイスを使用している場合も、自宅のWi-Fiの電波と干渉してしまうことがあります。

関連記事:電子レンジがWi-Fiと電波干渉する?原因と対処法

無線回線:Wi-Fi規格が古い

Wi-Fiにはいくつかの規格があり、基本的には新しい規格ほど最大通信速度が速くなります。例えば4世代目の規格である「Wi-Fi 4」の最大通信速度は600Mbpsなのに対し、6世代目の規格である「Wi-Fi 6」の最大通信速度は9.6Gbpsです。

無線接続で通信速度が遅いと感じる場合は、一度契約しているプランを見直してみるのもおすすめです。ただし、最新規格に対応したプランを契約していても、ONUやモデム、ルーターのWi-Fi規格が古い場合は、古いほうの規格で通信が行われます。Wi-Fiの周辺機器も含めて、新しい規格に対応した製品を揃えることが大切です。

・関連記事:Wi-Fi6とは?メリット・デメリット、対応端末や従来との違いを解説

ネット環境が悪いときの対処法

ネット環境が悪いときの対処法

自宅のネット環境が悪いときは、まず次の対処法を試してみましょう。

インターネット接続機器の再起動

パソコンなどのデバイスを長時間起動しているときは、一度再起動すると通信状況が改善される場合があります。

また、通信状況や速度の問題は、ONUやモデム、ルーターを再起動することで解消される可能性があります。とくに、機器本体が高温になっている場合は、電源を落として、熱を冷ますようにしましょう。

ONUやモデム、ルーターは、ルーター→ONUの順で電源プラグを抜き、少し放置してから、今度はONU→ルーターの順で再び接続すると再起動できます。放置する時間としては、10分程度が適切です。

・関連記事:Wi-Fiルーターの正しい再起動のやり方、リセットとの違い

OSやソフトウェアの更新・整理

パソコンやスマートフォンのOSを最新版に更新することにより、インターネット接続の不具合が解消する可能性もあります。Google ChromeやSafariといったブラウザのキャッシュを削除するのも有効です。

また、不要なソフトを削除して容量を軽くすると、通信速度が向上するケースもあります。

【有線・無線別】ネット環境が悪いときの対処法

【有線・無線別】ネット環境が悪いときの対処法

有線・無線接続特有の原因が疑われる場合は、次の方法を試してみましょう。

有線:LANケーブルの交換

LANケーブルは、外からは確認できない部分で劣化や断線を起こしている可能性があります。そのほかの方法を試しても状況が改善されない場合は、LANケーブルを交換してみるとよいでしょう。

なおLANケーブルはカテゴリによって最大通信速度が異なります。例えば、「CAT5e」や「CAT6」というカテゴリの最大通信速度は1Gbps、「CAT6A」の最大通信速度は10Gbpsです。

・関連記事:LANケーブルの選び方。おすすめカテゴリを用途別に紹介

無線:ルーターを最適な置き場へ設置する

Wi-Fiルーターの最適な設置場所は、家や部屋の中央に位置し、周囲に壁や背の高い家具などの障害物がない場所です。また、Wi-Fiルーターは、床から1~2mの高さに置くのが望ましいとされています。

反対に、以下のような置き方や置き場所は、できるだけ避けるようにしましょう。

  • 床に直置きする
  • 布やカバーで覆って目隠しする
  • 窓の近くに置く
  • 電子レンジやテレビの近くに置く
  • 棚の内側に置く
  • 水回りや水槽の近くに置く

・関連記事:ルーターの最適な置き場所は?Wi-Fiを繋がりやすくするには

無線:電波周波数帯の変更

Wi-Fiの周波数のひとつである2.4GHzは、壁や天井などの障害物に強く、電波が遠くまで届きやすいのがメリットですが、電波干渉を起こす可能性が高いとされています。

いま現在2.4GHzを使用している場合は、5GHzや6GHzなどのほかの周波数帯に切り替えることで、通信速度が改善される可能性があるでしょう。ただし、これらの周波数帯は2.4GHzと比べて障害物に弱いため、Wi-Fiルーターの置き場所には注意が必要です。

・関連記事:Wi-Fiの2.4GHzと5GHzの違いとは。どちらを使えばいい?

無線:Wi-Fiルーターの交換

同じルーターを長年使用している場合、新しいルーターに交換するのもおすすめです。

Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)やWi-Fi 6e(IEEE802.11ax)、Wi-Fi 7(IEEE802.11be)など、新しいWi-Fi規格に対応したルーターに交換しましょう。

・関連記事:Wi-Fiルーターの寿命は?買い替えの目安と不具合時の対処法

まとめ

まとめ

自宅のネット環境が悪い場合は、まずはインターネット接続機器の再起動やブラウザのキャッシュを削除など、すぐに実践できる対処法を試してみましょう。有線接続の場合はLANケーブルの状態を確認したり、無線接続の場合は周波数帯を切り替えたりするのもおすすめです。

これらの方法を試しても状況が改善しない場合は、ルーターの交換やインターネット回線業者の見直しも検討してみましょう。

また、家の場所によって通信速度が変わる場合は、「メッシュWi-Fi」を導入するという方法もあります。メッシュWi-Fiとは、メッシュ機能のあるWi-Fiルーターを複数設置することで、Wi-Fiの電波を網目(メッシュ)のように張り巡らせる通信形態です。電波の死角を減らすことで、家中どこでも快適にインターネットを利用できるでしょう。

・参考記事 – eoコラム:メッシュWi-Fiとは?中継器との違いやWi-Fiを強くするメリットについて解説


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