インターネットに無線で接続できる通信技術Wi-Fi。Wi-Fi6は2019年に生まれた、高速で安定した最新のWi-Fiの規格です(2022年10月現在)。
Wi-Fi6の機能やメリット・デメリット、今までのWi-Fiとの違いを解説します。
ライター:CLIP編集部
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Wi-Fi6とは

Wi-Fi6とは、2019年に提供が開始された最新のWi-Fi規格です(2022年10月現在)。第6世代のWi-Fi規格のためWi-Fi6と呼ばれます。
そもそもWi-Fiって何?

Wi-Fiとは、スマホやパソコン・IoT家電などをインターネットに接続するために必要な通信規格の一種です。LANケーブルを使わずとも無線でインターネットに繋ぐことができます。
Wi-Fiは「IEEE 802.11●●…」という形式で表される通信規格です。IEEE(アイ・トリプル・イー)はInstitute of Electrical and Electronics Engineersの略称で、日本語で米国電気電子学会という学会が決めています。
正式名称は長いため、末尾の「11●●」のみを使って「11n」や「11ac」と表記されることがあります。さらにWi-Fi Allianceという業界団体が「Wi-Fi」というブランド名を広めました。「Wi-Fi6」とは「IEEE 802.11ax(11ax)」であり、6番目のWi-Fi規格なのです。
従来のWi-Fi5との違い

Wi-Fi6が従来のWi-Fiと最も違うのは通信速度です。Wi-Fi5(11ac)の最大通信速度は6.9Gbpsなのに対し、Wi-Fi6は9.6Gbps。Wi-Fi5からWi-Fi6の通信速度は約1.4倍に高速化しています。また、利用できる周波数はWi-Fi5は5GHzのみでしたが、Wi-Fi6は5GHz・2.4GHzの両方を利用することが可能です。
歴代のWi-Fiの違いを以下の表にまとめました。
世代 | 新呼称 | 規格名 | 速度 | 周波数 | サービス開始日 |
第1世代 | IEEE802.11 | 2Mbps | 2.4GHz帯 | 1997年6月 | |
第2世代 | IEEE802.11a IEEE802.11b | 54Mbps 11Mbps | 5GHz帯 2.4GHz帯 | 1999年9月 | |
第3世代 | IEEE802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 | 2003年6月 | |
第4世代 | Wi-Fi4 | IEEE802.11n | 600Mbps | 2.4GHz帯/ 5GHz帯 | 2009年9月 |
第5世代 | Wi-Fi5 | IEEE802.11a | 6.9Gbps | 5GHz帯 | 2013年12 |
第6世代 | Wi-Fi6 | IEEE802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/ 5GHz帯 | 2019年9月 |
※2022年10月現在
Wi-Fi6のメリット
Wi-Fi6を使うことで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
高速通信が可能
Wi-Fi6ではMIMO(マイモ・Multiple Input Multiple Output)という通信速度を高速化する技術を採用し、従来のWi-Fi5の約1.4倍の速度にアップしています。Wi-Fi6を利用すれば素早い反応が求められるネットゲームや、8Kや4Kなどの高画質な映像の視聴などにもストレスが少なくなるでしょう。
混雑に強く回線が安定する
さらにWi-Fi6ではSR(Spatial Reuse・スペーシャル リユース)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access・直交周波数分割多元接続)という技術が使われています。
これらの技術では1通信で複数へ同時に電波が届くことで混雑に強くなり、安定してスムーズな通信が可能になりました。
バッテリー消費を抑えて省エネ
Wi-Fi6のメリットは電波に関してだけではありません。TWT(Target Wake Time)という新技術が採用されています。これは通信が必要がないときは繋いでいるデバイスの通信機能が自動でスリープ状態になり、バッテリーを長持ちさせる技術です。
Wi-Fi6のデメリット
Wi-Fi6は新しいWi-Fiのため、利用するには対応するデバイスやルーターを選ばなければなりません。無線の場合は対応するルーターを、有線で繋ぐ場合のLANケーブルはカテゴリ6A以上のものが必要です。
また、対応端末も限られています。例えばiPhoneではSE第2世代以降・iPhone11以降などが対応しています。Wi-Fi6を利用したい方は、新しいデバイスを購入するときは事前にWebサイトなどでチェックを行いましょう。一方でWi-Fi6は古いバージョンとの下位互換性があるため、非対応端末だったとしてもこれまで通り通信自体は可能です。
Wi-Fi6は利用した方が良いの?
Wi-Fi6は今後メインで使われるWi-Fiとなるため、スマートフォン・パソコン・IoT家電などの対応デバイスが増えていくことが予想されます。
映像を高画質で楽しみたい人やオンラインゲームを楽しんでいる人、家族で複数端末を利用しており回線の遅さが気になっている人は利用するのがおすすめです。
なお関西圏で光ファイバーインターネットを提供しているeo光ネットでは、オプションサービスの無線LANルーター(10ギガ対応eo光多機能ルーター(eo-RT150))や、メッシュWi-FiルーターにおいてWi-Fi6の機能のついた機器を採用しており、月々数百円でご利用いただけます。
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まとめ
Wi-Fi6を導入すると今まで以上に通信システムが向上し、安心で快適なWi-Fi環境が期待できます。今はまだ対応しているルーターやデバイスが少ないものの、Wi-Fiルーターを買い替えるタイミングなどで、今までのWi-Fiよりも進化したWi-Fi6対応のルーターやデバイスをぜひ検討してみましょう。
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