Wi-Fi利用中に回線速度が遅くなった、インターネットに繋がらないといったトラブルで困ったことはありませんか? Wi-Fiの不具合は、ルーターの再起動によって解消されることがあります。今回はルーターの正しい再起動方法と、その際に注意すべき点について解説します。
ライター:CLIP編集部
ルーターの役割とは?再起動とリセットの違いも解説

Wi-Fi使用時に必要不可欠なルーターの役割や「再起動」と「リセット」について説明します。
ルーターとは?
ルーターとはパソコンやスマホなど複数のデバイスをネットに繋ぐための接続機器です。受信したデジタル信号をそれぞれの端末へ「ルート(道)」を選択し送信するという重要な役割を担っています。
再起動とリセットはどう違う?
「再起動」と「リセット」の大きな違いは「初期化されるかどうか」という点です。電源をオフにして、その後オンにする動作としてはほとんど同じですが「再起動」は内部の設定などはそのままで再び起動するのに対して、「リセット」は設定などが全て工場出荷時の状態になる、つまり“初期化”されてしまいます。
ルーターの再起動によって得られる3つの効果

ルーターを再起動させることによって効果が3つ得られます。それぞれの効果について詳しく説明します。
本体内部の放熱
Wi-Fi不調の原因として多いのが、ルーター機器本体の過熱です。複数のデバイスを接続しWi-Fiを長時間使用していると、フル稼働状態で本体に熱が籠ります。電子機器は熱に弱く、溜まった熱によって電波障害を起こすことがあるため、「電源を落として一定時間放置する」ことで熱くなったルーター本体から熱を放出できます。
電波干渉・チャネルの修正
電波干渉とはルーターが発する電波と、周りにある電化製品が発する電波がお互いに干渉し合うことによって起こる不具合です。不具合の内容は「通信速度が落ちる」「接続が不安定になる」などがあります。ルーターの電源を落とすことで電波を一度遮断させ、電波干渉を解消し通信を安定させる効果があります。
また1つのルーターに対して複数のデバイスを繋いでいると、チャネル(信号の伝達・流通経路)の混線が起きて回線に不具合が出る場合があります。ルーターを長期間稼働させ続けていると、電波干渉やチャネルの重複による回線不調も出やすくなるため、定期的なルーターの再起動がおすすめです。
アクセスログの削除
端末がWi-Fiに接続した履歴を「アクセスログ」といいます。長期間1台のWi-Fiで複数の端末を使用していると、膨大なアクセスログが蓄積されます。アクセスログを蓄積させすぎるとWi-Fiの不調に繋がりやすいため、定期的に削除することをおすすめします。電源をオフにし電波が遮断されることで通信記録であるアクセスログが消去されます。
ルーターの正しい再起動の方法と注意点

再起動の手順にはいくつか注意すべきことがあります。正しい再起動の方法と注意点について説明します。
ルーターの再起動の方法
ルーターを再起動する正しい方法を順を追って説明します。
ルーターのみを再起動する場合
再起動ボタンがある場合は再起動ボタンを押しましょう。電源ボタンしかない場合は電源ボタンをオフにしたあと再びオンにします。再起動ボタン、電源ボタンがついていない場合はACアダプターを抜いて再度差すことで電源オン・オフを行います。放置時間が短いと不調が改善されない可能性があるため、いずれの場合も電源を落とした後、30秒以上放置してから再度電源を入れ直しましょう。ルーターの機種によってはパソコン・スマホなどで操作可能なアプリがあり、アプリ内でルーター再起動が可能なものもあります。
ルーターのみの再起動で不調が直らない場合
ルーターを再起動しても不調が改善されなかった場合、以下の対処方法を試しましょう。
1. ルーター・ONU(モデム)の順番でコンセントからプラグを抜く
まずは「ルーター」→「ONU(モデム)」の順にコンセントからプラグを抜いて電源をオフにします。
2.電源を抜いた状態で30秒以上放置する
「ルーター」→「ONU(モデム)」の順で電源を抜いた後、30秒以上放置します。
3.ルーターの電源を元に戻して5分程度放置する
「ONU」→「ルーター」の順番で電源プラグを差し、5分程度放置します。5分ほど経過後、再起動が完了します。
4.インターネットの接続テストを行う
手順通りに電源を入れ直し、5分程度経過したら接続テストをしましょう。Wi-Fiの接続確認ができたらインターネットへアクセスし、接続が安定しているかの動作確認も行います。
ルーターを再起動する際の注意点
ルーターを再起動する際、いくつか注意点があります。注意すべき4つのポイントを解説します。
設定値を保存してから行う
ルーターを再起動する前に設定値を保存しておきましょう。パスワードの変更などの内容を保存しておくことで、再起動後に面倒な設定作業を省くことができます。
プラグの抜き差しの順番は必ず守る
再起動する際、電源プラグの抜き差しは必ず順番を守って行いましょう。順番を間違えると、電流の逆流やルーター故障の原因になります。電源を落とす際は「ルーター→ONU」、電源を入れる際は「ONU→ルーター」の順で電源を入れ直しましょう。
電源を切る時間、放置する時間は十分に取る
電源を落とした後、電源を入れるまで放置する時間は十分に取ることが大切です。最短でも30秒、できれば10分程度放置しましょう。放置する時間が短すぎると機器本体が十分に放熱されず、せっかく再起動しても不調が直らない可能性があります。放置する時間を十分に取ることで、バッテリーの負荷軽減にもつながります。
アップデートする場合は、完了してから再起動を行う
ルーター本体やONUがアップデート中の場合、ランプの色、もしくはランプの点滅の仕方が変わります。機種によって違いがあるため説明書を参考にして、アップデート中はアップデートが完了したことを確認してから再起動しましょう。
再起動しても不調が直らない場合の原因は?

その他に考えられるWi-Fiの不調の原因について解説します。
端末の不具合
ルーターではなく、利用している端末の不具合が原因の可能性もあります。端末内のWi-Fi設定がオンになっているか、機内モードになってしまっていないか設定画面から確認をしましょう。またWi-Fi設定がオンになっていても一度オフにしてからオンにする、同じように機内モードのオン・オフも試してみましょう。端末の設定を見直しても不調が直らない場合は端末自体の再起動を試してみてください。
ONU(光回線終端装置)の不具合
ONUには「認証」、「UNI」、「光回線」、「電源」と4つのランプがあります。インターネット利用中は全てのランプが緑点灯あるいは、3つが緑点灯・UNIのみ点滅していたら正常です。再起動しても点灯しないランプがある場合、ONUに不具合が起きている可能性があります。場合によっては機器の交換などが必要になります。
プロバイダ・回線事業者側の不具合
プロバイダ・回線事業者側で不具合が発生している、またはメンテナンス中でネットが繋がらないという場合もあります。メンテナンスは事前にアナウンスされるため、その時間を避けて再起動などの対策を試してみましょう。他に考えられる原因として「ユーザーが集中する時間のため回線速度が低下している」、「料金の未払いによって回線を止められている」などがあります。夜間はインターネットを利用するユーザーが多いため、回線が混み合い速度が落ちることがあります。
SSID/パスワードの入力ミス
ルーターのSSID・パスワードの入力ミスがないか確認しましょう。ルーターの側面などにSSIDと初期のパスワードが記載されています。初期パスワードから変更した場合は設定したパスワードを正しく入力しましょう。
まとめ
Wi-Fiの不調は、ルーターの再起動によって解消されるケースも多くあります。ルーターやその他の機器を再起動させる際は、今回ご紹介した方法を参考にしてみてください。ルーターの再起動を行っても不調が改善されない場合は、端末や回線機器、回線事業者に不具合が起きていないか確認しましょう。端末や回線の確認などを行っても不調が改善されない場合は、機器の交換や回線契約の変更なども検討してみましょう。
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