鳥肌が止まらない最恐ジャパニーズホラー映画3選

8月となる今回は、この時期になぜか見たくなるホラー映画です。
「苦手だけど、なぜか見てしまう」なんて人も多いのではないでしょうか。

ホラーと一括りにしていますが、スリラー系やサイコホラー、サスペンス物など、その種類は様々。ここでは、一つのジャンルとして確立された日本のホラー作品「ジャパニーズホラー」を取り上げようと思います。
私たち日本人としては洋画と違い、身近に感じるからこそ感じる、ぞわぞわ感……。
鳥肌必須のジャパニーズホラー映画3選をご紹介いたします!

サムネイルクイズもあるので、楽しんでみてくださいね。

ライター:CLIP編集部

【第1問 レベル★☆☆】この画像があらわす映画は何でしょう?

ヒント1:『呪怨』等を手掛ける清水祟監督の最新作

ヒント2:福岡県に実在する最凶の心霊スポットが舞台

ヒント3:「エンドロールに女性の影が映りこんだ」とSNS騒然

正解は……
「犬鳴村」!

【あらすじ】
臨床心理士の森田奏の周りで突如、奇妙な出来事が起こり始める。「わんこがねぇやにふたしちゃろ~」というわらべ歌を口ずさみ、おかしくなった女性、行方不明の兄弟、そして繰り返される不可解な変死…。それらの共通点は心霊スポット・犬鳴トンネルだった。

【CLIP’s レビュー】
本作は、福岡県に実在する心霊スポットが舞台となっており、「犬鳴村(正しくは犬鳴谷村)」は実在したと言われています。
実在していると言う時点で、もう恐怖心が膨れ上がってきます。観ている途中で実際にインターネットで調べてみたのですが、出るわ出るわ都市伝説の数々……。そっとスマホを伏せました(笑)。

さて本編の話ですが、正直振り返りたくないほど怖かったです。
物語はまず、とあるカップルが日本屈指の心霊スポットと言われる「旧犬鳴トンネル」へ動画を撮影しに行くところから始まります。
不気味なトンネルを抜けると置いてあるのは、「この先、日本国憲法通用せず」の看板……。
この看板こそが「犬鳴村」がここにあることを示しているのです。
そして村内を散策していると突然取り乱したように逃げ出す彼女……。彼氏の方も慌てて村を逃げ出していきます。

しばらくして本作の主人公である、霊が見えるという女性が登場します。
先ほどのカップルの彼女がおかしくなってしまったと、彼氏が主人公に相談。実際に会いに行くのですが、彼女は亡くなってしまうのです。
ここから、犬鳴村とは何なのか。それを探るために物語が急速に進んでいきます……。

ストーリーもさることながら、画面端に何かが映りこんだり、突然上から何かが降ってきたりと、ジャパニーズホラーならではの繊細な演出が作中に散りばめられていました。
「ここで絶対くるよな~」と待ち構えていても、絶対に驚くその手腕は、流石日本を代表するホラー監督だなと感じました。

特に、物語終盤で犬鳴村からに出ようとトンネルへ逃げ出すシーン……、しばらくは鳥肌が収まらなかったです。

ハリウッド作品や近年のCGを活用したホラーとは違い、怪談的な古き良きジャパニーズホラーを感じさせるおどろおどろしさを感じました。
ホラーに対して求めるものの違いで、賛否が分かれる作品だと思いますが、私の主観としてはめちゃくちゃ怖かったです。

そういえば、最初にスマホで「犬鳴村」を調べたと言いましたが、その時に気になった記事を発見しました。
エンドロールの背景に実際の旧犬鳴トンネルの風景が流れているのですが、そこに女性の影が映りこんでいるのだとか……。
3分間の本編エンドロール映像の2分50秒辺りらしいので、観るときはぜひ確認してみてください。
ちなみに私は、怖くなったので直前で停止してしまいました(笑)。

【第2問 レベル★★☆】この画像があらわす映画は何でしょう?

ヒント①:インターネットにまつわるホラー作品

ヒント②:黒沢清監督は本作で、カンヌの国際批評家連盟賞を受賞

ヒント③:2006年にハリウッドでリメイク作品が作られる

正解は……
「回路」!

【あらすじ】
会社にこない同僚・田口の家を訪れたミチ。憔悴しきった様子の田口は、ミチが目を離した隙に首を吊ってしまう。ミチの周りで異変はこうして始まった。一方、インターネットを始めたばかりの亮介。深夜、亮介のパソコンが突如、とあるサイトにアクセスし……。

【CLIP’s レビュー】
2000年に公開された本作は、インターネットを題材にしたジャパニーズホラーで、同年にカンヌ国際映画祭の国際批評家連盟賞を受賞しています。
当時はまだ電話回線で繋がっていた時代ですが、パソコンを通した得も言われぬ恐怖は現代に繋がる部分があり、なかなかに怖かった作品です。

物語はフラワーショップで働く女性が同僚の自殺を目撃するところから始まります。
そこから女性の周りの人物が疾走したり、不可解な言葉を口にするようになったりと、様子がどんどんとおかしくなっていきます。
しょっぱなから自殺シーン……。「ホラー映画の最初は何気ない日常から始まる」と思っていたので、ショッキングな始まり方に度肝を抜かれました。
そこからだんだんと変わっていく同僚の姿……静かに迫ってくる恐怖に、「あ、これはくるな」と目をそむけたくなりました(笑)。

場面は変わり、とある大学生がインターネットの接続設定をしていると、不思議なサイトを発見。そこには「幽霊に会いたいですか」とテキストが表示された後、どこか見知らぬ部屋の映像が流れます……。
すぐにウインドウを閉じるのですが、気味の悪い雰囲気が恐怖心をどんどんと煽っていきます。
こちらも周囲の人間がどんどんとおかしくなっていってしまいます……。
そして大学生と女性が交錯して、世界で何が起きているのか。それを解明していくのです。

本作では、ホラーでよくある「バンッ!」と家具が倒れたり、「ガシャン!」とガラスが割れたりと、大きな音で驚かせるような演出はほとんど出てきませんでした。
その代わりに、「ヒタッヒタッ」と足音が近づいてきたり、パソコンの画面にふいに映りこむ霊の姿など、静かな仕掛けがたくさん盛り込まれていました。
全編を通して、映像が薄暗いので注視してしまい、霊の映りこみに毎度ドキッとさせられました。

またストーリーが結構難解だと感じました。
ネットの世界=現実とは異なる世界には霊がどんどんと溜まっており、いつか満杯になってこちらの世界に溢れてくる……など、世界観がしっかりと作りこまれているからですね。
ですが、物語に出てくる武田真治演じる大学生が色々と解説してくれるので、武田真治が出てきたら注意して観ると良いかもしれません。

そしてエンディング……。
様々な伏線や謎が回収されなかったり、不可解なシーンの説明がなかったりと、いろいろと考えさせられる作品で、個性的なホラーを撮る黒沢清監督ならではの傑作でした。

ちなみに2006年、「パルス」というタイトルでハリウッドでリメイクされており、こちらは恐ろしさを少し押さえて、本作の物語を分かりやすくしたようなストーリー展開。
もし「観た後に謎が残らないホラーが観たい」と言うのであれば、リメイク版を観るのもありかと思います。

【第3問 レベル★★★】この画像があらわす映画は何でしょう?

ヒント①:『予告犯』『ゴールデンスランバー』の中村義洋監督の作品

ヒント②:竹内結子、橋本愛、佐々木蔵之介、坂口健太郎、成田凌ら豪華キャストが出演

ヒント③:原作小説は『ほんとにあった!呪いのビデオ』シリーズを参考にしているのだとか

正解は……
「残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-」!

【あらすじ】
小説家の「私」は、読者の「久保さん」からの手紙をきっかけに、奇妙な音がするマンションを調査する。すると、かつての住人たちが、引っ越し先で自殺や心中、殺人などの事件を起こしたことが判明。「私」は「久保さん」や同業者の協力を得て真相に迫るが……。

残穢……。
観終わった私としては、文字を見るだけで恐ろしい感じがするこの作品。

「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズで監修、構成、演出、ナレーターを務めた中村義洋監督が、竹内結子、佐々木蔵之介、坂口健太郎ら豪華キャストを率いてメガホンをとった今作。
原作を執筆した小野不由美さんは、この「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズの大ファンらしく、小説『残穢』はシリーズを参考にしたとのこと。
なんとも抜群の組み合わせなんじゃないかと感じて、観る前から期待感が膨れ上がっていました。

物語は、ホラー映画にありがちな怪奇現象を女子大生の「久保さん」が体験することから始まります。この怪奇現象に悩んだ「久保さん」は、本作の主人公、ホラー小説家の「私」に手紙を送り、怪奇現象の原因を探ってもらおうとするのです。

冒頭に書いたありがちな怪奇現象というのは「畳の上で箒を掃くような音が聞こえ、覗いてみると和服の帯のようなものが見える」というもの……。
この怪奇現象を起点に、色々と探求するにつれ、様々な謎が浮かんでは解けていく、そんなホラー+サスペンス要素が盛り込まれている作品でした。

調査を続けていく中で、マンションの部屋に原因があるのではなく、その土地に原因があると突き止めた「私」はさらに調査を進めていきます。
ここからは探求すればするほど、「根深く残る穢れ=残穢」が解明されていき、それと同時に恐ろしさが倍増……。
とにかく、穢れの始まりから現代に生きる「久保さん」に届くまで、様々な形に変わりながら、残り続けている。
最終的にたどり着くのは「この穢れの話は、聞いても話しても呪われる」ということ。
ですが「私」も「久保さん」も映画の中では特に呪われたような描写はなく、視聴者の想像に任せています……。

ですが、この映画を見た私たちはどうなのでしょうか……?
「映画を観る=話を聞いた」から呪われるんじゃないか? と思わせるような精密なストーリー展開、自分が住んでいるところも大昔に呪われるような事があったんじゃないか? と、映画を観終わった後に、嫌な想像を掻き立てるホラー映画でした。

夏を満喫するなら、外せないホラー作品はいかがだったでしょうか。
洋画の派手な演出も良いですが、ジャパニーズホラーの静かな恐怖もまた違った魅力があります。
恥ずかしながら私は観終わった後に、いつまでの頭の中に残り、寝られなくなることもしばしば……。「もう観るもんか」と思うのですが、やっぱり夏が来ると観ちゃうんですよね(笑)。
皆さんはどうですか? 今夜、ちゃんと眠れそうですか?(笑)
それではまた次回、お会いしましょう。


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