父親の愛がまぶしい!愛情あふれるお父さん映画3選

6月21日は父の日ですね。
普段ならなかなか伝えられないことも、この日なら「ありがとう」も伝えられる……。改めて、お父さんからもらった愛情を確認できる素敵な一日です。

なので今回は、父親の愛情があふれでている作品を3つご紹介いたします。IT技術を駆使して映画のワンシーンを表現したクイズもあるので、ぜひ何の映画か楽考えながら、楽しんでください!

ライター:CLIP編集部

【第1問 レベル★☆☆】この画像があらわす映画は何でしょう?

ヒント①:第66回カンヌ国際映画際審査員賞を受賞

ヒント②:人間ドラマの名手である是枝裕和監督の珠玉の作品

ヒント③:福山雅治の父親振りが話題に

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正解は……「そして父になる」!

【あらすじ】
大手建設会社に勤務するエリート会社員・野々宮良多は、仕事も家庭も順調で、何不自由ない幸せな生活を送っていた。そんなある日、病院から連絡が入り、良多は6年間愛情をかけて育てた息子・慶多が、赤ん坊の時に取り違えられた他人の子だと告げられる。

「微ネタバレ注意!」ここから先は映画を観てから読んでね!

【CLIP’s レビュー】
2013年に公開され、その年のカンヌで審査員賞を受賞したことで一躍脚光を浴びた本作。父親の愛情を描いた映画と言えば、この作品を思い浮かべる人も多いと思います。

群馬県に暮らすエリート建築家の一家と小さな電気店の一家で、子供の取り違えが6年越しに発覚したことで物語が始まります。

まず、福山雅治が演じるエリートな野々宮一家と、リリー・フランキー演じる電気店の店主・斎木一家の対照的な構図が、愛情の多様性を演出しています。
「親は子供よりも先に居なくなる」と考え、子供を助けるのは知識だと勉強に力を注ぐ野々宮。対する斎木は「子供は宝」と元気であることを第一に考えていました。一時的に子供を交換したとき、斎木家で育った子供が箸の持ち方すら覚えていなかったことは印象的です。その他にも裕福と貧乏、都会と田舎など、自然な描写だけでこれを演出した是枝監督には流石の一言しかありませんね。

物語は進み、子供を週1日だけ預かるようになったある時、子供との時間を作らず仕事ばかりだった野々宮に斎木が「子供との時間を大切に」と話すのですが、野々宮は「僕にしかできない仕事があるんですよ」と返答。これに対して「父親かて取り換えのきかん仕事やろ」と放つ斎木に、父親とは何かを痛感します。
そして子供との時間を大切にしている斎木夫婦はもちろん、野々宮の妻も今のままを望んでいましたが、野々宮だけは子供の交換を望んでいます。
彼がここまで血にこだわりを見せるのは、彼の子供時代に両親が離婚し、実の母親と別れたことが原因でした。

物語が終盤へと差し掛かり、子供を交換することとなった野々宮と斎木。銃の打ち合いやキャンプごっこなど、実の子供と遊ぶ野々宮には、仕事一辺倒であった過去の姿はありませんでした。
気持ちを入れ替えていい父親になった野々宮でしたが、ある日子供が「元の両親のところへ帰りたい」と泣き出してしまうのです。
実は野々宮も心境の変化を感じており、これまで6年間育ててきた子供への愛情を再確認していたのです。思い出の写真を噛みしめるように見返す野々宮……。

最初はいけ好かない男であった野々宮ですが、彼なりに葛藤しており、不器用ながらも父親として成長していく姿は涙なしには語れません。それを自然に演じきった福山雅治には、「実は子供がいるのではないか」と思えるほどの父親っぷりでした。

結局、元に戻ったのか、それとも交換したままになったのか、作中では語られませんでした。しかし子供への愛情はどんな家であろうが、血のつながりがなかろうが、関係ないのです。親からの愛情は無償の愛なのだと、気づかされた作品でした。

【第2問 レベル★★☆】この画像があらわす映画は何でしょう?

ヒント①:実話に基づいた話

ヒント②:主演俳優の親子が初共演作品

ヒント③:映画のラストシーンには、モデルとなった人物が出演

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正解は……「幸せのちから」!

【あらすじ】
1981年のサンフランシスコ。妻と息子と暮らすクリス・ガードナーは高級医療機器のセールスマンとして生計を立てていた。だが、仕事がうまくいかず、家計は火の車。愛想をつかした妻に去られ、家賃の滞納で自宅からも立ち退きを命じられてしまう。

「微ネタバレ注意!」ここから先は映画を観てから読んでね!

【CLIP’s レビュー】
本作の父親は、何でもできるスーパーマンのような父親像を描いたものとは程遠く、金銭面の苦労や、母親が出ていき挙句の果てにはホームレスになってしまうなど、子どもがいる人にとっては考えられないような辛い出来事に遭遇します。しかし、全ての苦難に対峙し、息子と真剣に向き合いながら日々を過ごす。どんな逆境にもめげず、涙を流してもくじけない姿に父親としてだけでなく、人として勇気づけられる作品となっています。

主人公のクリスを演じるのはウィル・スミス。そしてその息子のクリストファー役はウィル・スミスの実の子どもであるジェイデン・スミスが演じました。実の親子だからこそ見せられる演技で、事業に失敗して借金を描けても、家賃を滞納しすぎて家を追い出されても、それでも笑顔で暮らす二人に、本物の親子愛を感じます。
また泣けるシーンも多く、屋上で息子とバスケットをするシーンは特に印象的です。クリストファーがバスケ選手になりたいとクリスに話すが、彼はその夢を否定。クリストファーがとぼとぼと帰ろうとするのですが、そこでクリスが息子に投げかけたセリフ「なぜ、すぐ諦める。自分がなりたいと、なれると思うのなら、それを叶えるのは自分だ。人に無理と言われたくらいで諦めるんじゃない。それがパパでも、だ」……グッときませんか。
ウィル・スミスの役としてだけではなく、本当の息子だからこそ届けてたいと思うようなこの言葉に、すべての親子だけではなく、何かに挑戦する人も自然と力が湧いてくるんじゃないでしょうか。

ラストは様々な逆境を乗り越え、生計を立て直したクリスは息子と歩くシーン。特に重要な描写があるようなシーンではないのですが、ある人とすれ違ったクリスは振り向いて、その人を見ているんです。「あれ、前に何か伏線でもあったかな?」と思いながら見ていたのですが、伏線でもなんでもなく実はこの人物は、この映画のモデルとなった「クリス・ガードナー」だったのです。

この映画の父親は、息子に誇れるような生活はできていなかったかもしれません。それでも息子を守るため、現状を打破するために奮闘する最高の父親の姿が描かれた傑作でした。

【第3問 レベル★★★】この画像があらわす映画は何でしょう?

ヒント①:監督・沖田修一作品の出世作

ヒント②:原作者のエッセーを映画化

ヒント③:家族と離れることで家族のありがたみが感じられる作品

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正解は……「南極料理人」!

【あらすじ】
日本から遠く離れた南極ドームふじ基地。調理担当の西村は、8人の観測隊員の胃袋を満たすため、日々知恵を絞っていた。
ある時は伊勢海老を使った特大エビフライ、またある時は特製手打ちラーメン。こうして、個性的な隊員たちの愉快な日常が過ぎていき……。

「微ネタバレ注意!」ここから先は映画を観てから読んでね!

【CLIP’s レビュー】
南極地域観測隊の料理人として派遣され、特に大きな事件が起きることもない極地の中で良い具合に力の抜けたゆるい生活。いい年をしたおじさん達がどうしてこんなバカなことばかりするんだろう、と思いながら笑えるシーンが満載の作品。これのどこに父親要素があるのかと思っているあなた、実はむちゃくちゃ深い父親の愛情が描かれた作品なんです。

主人公の堺雅人さん演じる海上保安官の西村はわけあって、料理人として南極へ派遣されていました。
そんな西村がまだ日本にいた頃、家庭ではおならをしたら娘に嫌がられておしりを叩かれたり、妻の作った唐揚げに「胃がもたれる」と文句を言い「黙って食べろ」と言われたりとどこにでもいそうな面倒くさいお父さんでした。しかし南極で料理をして自分の作ったご飯を食べる他の観測隊のメンバーを見て少し妻の気持ちが分かるようになります。いろいろと工夫をして、メンバーが飽きないように、それでいてメンバーの好物を作ろうとする西村……。父親と言うよりはどちらかと言えば観測隊の母親のような立ち位置になって
いました(笑)。

南極に行った西村はあることがきっかけで、料理を作らない日があり、他の観測隊員たちで料理を作った日がありました。その日出来上がった“ある料理”(本編でご確認ください)を食べた西村が、家族を思い出した表情にはグッとくるものがありました。

また西村の家族の描写もたまりません。南極にいる期間、娘からは「お父さんがいなくても家族が楽しくしている」と手紙が届きますが、実は妻が毎日寂しそうにしていたり、あんなに邪魔者にしていたお父さんと電話をするときは嬉しそうな娘の姿に、父親の存在がどれだけ大きいのかも気づかされます。「離れてから気づかされる大切さ」ってやつですかね。

物語の終盤、帰国後の食事のシーンで西村は家族からの提案で娘の誕生日会という一大イベントの料理を任されることになりました。
これはきっと今までの西村家では出てこなかった提案だったと思います。西村は父親として喜びを感じた事でしょうね。強引な押し付けと見せかけて「お父さんを頼りにしている」というサインが出たわけです。そして食事のシーンでようやく出た「うまい」という一言に父親としての西村の幸せが詰まっている気がしました。

いかがでしたでしょうか。3作品とも父親の愛を描いた映画ですが、そのどれもが全く違う愛情を表現しています。この全て、含めて父親の愛なのでしょう。
週末にある父の日、いつもはそっけなくしているけれど、この日くらいは優しくしてあげてはいかがでしょうか。


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