Podcast(ポッドキャスト)とは?わかりやすく解説

Podcastとはインターネットで音声データを配信するサービスで、インターネットラジオやその番組自体を指す言葉でもあります。Podcastの多くは無料。iPodなど携帯音楽プレイヤーで聞けるラジオ番組として2000年代に流行しましたが、近年は国内外で第二次Podcastブームともいわれる現象が起きています。
Podcastの成り立ちと、気になった方向けiPhone・Androidで聴く方法、配信方法を紹介します。

ライター:株式会社TOGL

Podcastとは?iPodで聴くラジオが始まり

マイク

Podcastの言葉の由来はiPod+broadcast(放送)といわれます。Apple iPodなどの携帯音楽プレイヤーが普及した2000年代前半のアメリカから始まりました。もともとRSSという更新情報を届ける仕組みで音声データを配信しており、AppleのiTunesを通じて番組を全世界に発信できました。日本でも2005年ごろからブログサービスを中心に広まります。

YouTubeなど動画配信サービスの登場もあってか一時期下火になりましたが、2019年ごろから海外でPodcastブームが再燃。
スマートフォンの普及で気軽に聴取~配信ができるようになり、動画では難しい「ながら聞き」の需要が増えたことが要因ともいわれています。2017年ごろからのスマートスピーカーの普及も一因と考えられます。

再ブームの火付け役ともいわれているのが、シカゴ発の人気番組「This American Life」が2014年に配信を始めたシリーズ「Serial」。未解決事件を追うノンフィクション番組で大きな話題を集めました。犯罪モノやノンフィクションは以降もPodcastの人気ジャンルになっています。

マーケティング媒体としても再注目されるPodcast

マイク

音楽家向け教育メディア「MUSICOOMPH」によればアメリカ国民の24%が毎週Podcast番組を聴いているそう。アメリカではPodcastを聴く習慣がある程度根付いてるといえます。

またIAB(Interactive Advertising Bureau)の調査によれば、2022年のアメリカのPodcast広告市場は18億ドル(約2422億円)で、前年に比べ26%増。さらに2025年には40億ドル(約5382億円)規模が見込まれています。

音楽配信大手Spotifyは近年Podcast配信アプリのAnchorを2019年に買収し2023年8月に「Spotify for Podcast」に統合。制作スタジオのGimlet media、The Ringerも次々買収しました。

「ながら聴き」ができ、声による発信でリスナーとのエンゲージメントが作りやすいPodcastは注目のメディアになりました。
GUCCIやCOACHなど有名ファッションブランドやNetflixなどの大手企業がPodcastをブランディングやマーケティングに活用しています。

日本のデジタルオーディオ市場も成長中

日本では2019年に新たな視点を生み出すPodcastを表彰する「JAPAN PODCAST AWARDS」が設立。第1回受賞作は、軽快なテンポの良いトークが特長の「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」。受賞作以外のノミネート作品も質が高くおすすめです。また、2024年3月15日には第五回目のAWARDが発表されました。
参考:JAPAN PODCAST AWARDS

独自の世界観でリピートユーザーを集めるEC「北欧、暮らしの道具店」ではアプリ内やSpotifyなどで聴けるPodcast番組「チャポンと行こう!」を展開。2018年5月からの再生数が1,000万回を超える(2022年1月時点)など、ファンとのエンゲージメントづくりに活用されています。

Voicyやaudiobook.jpなどの音声メディアや、音声配信アプリ「stand.fm」が登場するなど日本でもデジタルオーディオ市場は注目を集めています。

・関連記事:次にくるSNSは配信+音声!日本発の音声配信アプリ「stand.fm」に注目!

Podcastの魅力

Podcastの魅力はいつでもどこでも聴けること。ほとんどのPodcastは 無料で配信されており、ダウンロードすればオフラインでも楽しむことができます。家事や仕事など手を動かす合間に「ながら聴き」しながら、息抜きや学びの機会を気軽に得られるのが魅力といえるでしょう。声のみに特化していることで、自分の近くで話してもらっているような感覚を覚え、配信者に親しみを抱きやすいという声も少なくありません。

Podcastの聴き方。ダウンロードしておけば通信量も安心

Podcastを聞くプラットフォームはいくつかありますが、どれも基本的に無料。独占コンテンツ以外の番組はどのプラットフォームからでも聴取可能です。
Wi-Fi環境であらかじめダウンロードしておけば、屋外などでも通信量を気にせず楽しめます。
普段お使いのサービスや、デバイスに合わせてプラットフォームを選びましょう。

1.Spotify

Spotify
検索マークをタップ

SpotifyでPodcastを聴くにはまずSpotifyのアプリを開き、画面下の[検索]マークをタップ。ジャンルの検索画面に移ります。
聴きたい番組が決まっている場合は画面上部の検索欄に番組名を入れて検索。番組を探したい場合は[ポッドキャスト]を押せばカテゴリーやピックアップ番組をチェックできます。
番組をあらかじめダウンロードしたい場合は[ ↓ ]マークを押すか、[・・・]ボタンから[ダウンロード]を選択しましょう。

ダウンロード

2.Apple Podcast

Apple Podcasts
ApplePodcasts

Apple PodcastはiPhoneやMacなど、Apple製品には標準で入っているアプリです。
画面右下の[検索]を押せば、Podcastのカテゴリーから聴きたい番組を探せます。
ダウンロードしたい場合は、再生ボタン右の[・・・]ボタンを押してメニューから[エピソードをダウンロード]を選択しましょう。
連続で再生したいエピソードがある場合は、次に聞きたい[次に再生]を選択。

3.Google Podcast

Google Podcast
Google Podcast

Google PodcastはGoogleの提供する、Android向けアプリです。アプリを開き画面下部の[探す]マークをタップすれば、人気の番組などが表示されます。
[↓]ボタンを押せばエピソードのダウンロードが可能。

4.Amazon Music

AmazonMusic
 Podcast

Amazon MusicでもPodcastを聴くことができます。
アプリを開くと有料プランへの加入を促されますが、Podcastだけを聴きたい場合は無料会員でも問題ありません。
ホーム画面の上部の[ポッドキャスト]タブをタップすれば人気の番組やピックアップ番組が表示されます。

 Podcast

ダウンロードしたい場合は、[ ↓ ]マークを押しましょう。

Radiotalk

RadiotalkはスマホアプリやPCから気軽に配信できる音声配信サービス。収録配信やライブ配信の時間が決まっているのが特徴。リスナーからの投げ銭機能で収益化も可能です。
番組視聴を楽しみたい方は、ホーム画面のカテゴリ分けの中から気になる番組を選んで視聴可能。「開催中のライブ」、「今話されているトピック」、「開始したばかりのライブ」、「おすすめタグ」などさまざまなカテゴリがあるので、気になったカテゴリから気になる番組を選んで気軽に視聴してみましょう。番組が気に入ったらフォローやリアクションして応援できます。

Stand.fm

Stand.fmはスマホからpodcast配信ができるサービス。遠隔地にいる他の配信者と「コラボ配信」ができるのが特徴です。アプリなどでオフライン再生はできませんが、自分が公開した音源についてはPCからダウンロードすることができます。
視聴を楽しみたい場合は、ホーム画面のカテゴリか、検索画面のハッシュタグやカテゴリから気になる番組を探して視聴しましょう。配信者はラジオ・音声配信好きの人から芸人やスポーツ選手などの著名人まで多種多様。さまざなジャンルの配信者の幅広い番組が揃っています。ライブへの参加も可能で、配信中のチャットに参加したい場合はライブ配信画面の「参加」ボタンから参加できます。

Voicy

Voicyは会員登録者180万人(2023年7月時点)で日本最大級の音声配信メディアで、審査に合格したユーザー(パーソナリティ)が音声配信可能になるサービスです。スポンサーや投げ銭など収益化の機会が多く得られるのが特徴。2024年3月現在、ストリーミングのみで音源のダウンロードはできません。
視聴は無料で聴ける番組と毎月の定期的な支払いして視聴する「プレミアムリスナー」があります。また「ボイスドラマ」と呼ばれる話題の小説やコミックが音声で楽しめるなど魅力的なサービスも楽しめます。

自分でPodcastを配信する方法

Podcastは聴くだけでなく、配信も簡単に行えます。ここでは配信用アプリのSpotify for Podcastersを使い配信してみましょう。

Spotify for Podcastersをダウンロードしたらアカウント登録をしましょう。ログインし、画面下の[+]マークを押せば編集画面へと移れます。パソコンの場合はブラウザでアカウント登録すれば、ほぼ同じ手順で配信まで進められます。

音声ファイルはSpotify for Podcastersで録音するか、音声ファイルをアップロードします。
あらかじめ録音した音声を使いたい場合は[ライブラリ]から[インポート]を選択し、ファイルを選びましょう。

Spotify for Podcastersでは無料で使えるサウンドや効果音があらかじめ用意されています。Spotify上の楽曲を一部追加することもできます。
番組の開始時に使えそうなものから、場面転換に使えそうなものまで無料とは思えない充実っぷり。

音声ファイルとサウンドや効果音を配置したら、番組名やアートワーク、ページの名前、プロフィールなど細かい設定をしアップロードすれば配信完了です。
RSSフィードを送信すれば、Spotifyだけでなく、Apple Podcast、Google Podcastなどに一斉に配信することも可能です。

関連記事:Podcastの始め方。 必要機材・配信プラットフォーム

まとめ

近年大きな盛り上がりを見せるPodcast。
海外だけでなく日本でも良質な番組が気軽に楽しめるPodcastの魅力は徐々に広がっているといえるでしょう。
アプリをダウンロードするだけ、PCならブラウザで開くだけで簡単に聴けるので、まずはお手持ちのデバイスで聞いてみてはいかがでしょうか?


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※RBB TODAYブロードバンドアワード2023 キャリア部門 エリア別総合(近畿)第1位(2024年2月発表)
2007年~2023年17年連続受賞

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※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

  • 編集・ライティング

    株式会社TOGL

    「機能するコンテンツをつくる」編集ファーム。ビジネス、IT、エンジニア、カルチャーに関するメディアでの実績多数。

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