ビジネスメールの作成やレポートの作成など、普段から文章を書く習慣がないと、読みやすい文章を考えるのは難しく感じるかもしれません。文章作成のサポートに便利なのが「ChatGPT」をはじめとした生成AIサービス。どのサービスも高水準な文章を生成できますが、生成される文章には多少の違いも見られます。
今回は、文章作成に使える便利なAIサービス10選を紹介。同一プロンプト(指示)を出した場合の文章の違いも比較します。
ライター:荒井啓仁
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AIに文章作成してもらうための指示(プロンプト)の出し方とは?

AIに文章作成してもらう場合、「〇〇について文章を作成して」という指示だけでも文章を作ってくれます。より目的にあった文章を作成してもらいたい場合は、的確な指示(プロンプト)を与えることが大切です。文章作成をしてもらう際には、まず目的や条件をまとめましょう。
生成したい文章に合わせてAIの立場や役割を与えると、より目的に近い文章を生成してくれる可能性が高くなります。例えば「A」という商店の紹介文を書いて欲しい場合は、「あなたはAの優秀なセールスライターです」などロール(役割)を与え「値段や販売ジャンルなどできる限り詳細な商品情報」「ターゲット設定」「どのような効果を期待するか」など、を指示すると良いでしょう。生成された文章をチェックし、修正点を伝えるなどある程度やり直しが必要な点は注意が必要です。
今回の記事では、例として「AIについての説明」を各AIサービスに生成してもらうことにします。
【プロンプト例】
[設定]
あなたは優秀なSEOライターです
[指示]
AIについての概要をまとめた記事の作成を考えています。あなたは記事の冒頭となる導入文を作成してください。
[ターゲットや条件]
- 記事全体の文字数イメージ:3000文字
- 生成する冒頭文章:300文字以内
- 想定読者:AIについて調べたいと思っている20代〜30代の男女
- 文章の狙い:(本文の)途中離脱を防ぐために、魅力のある冒頭文章び作成
- 冒頭文章作成に使用するソース:Google検索の上位10サイトのみ
文章作成に便利なAIサービス10選
文章作成に便利なAIサービス10選を紹介。各サービスの特徴とプロンプト例を用いた場合の出力も比較していきます。小説の執筆に役立つ生成AIサービスに関しては、関連記事をご覧ください。
1. ChatGPT

「ChatGPT」は対話型生成AIの先駆けとして登場し、今なお注目を集めるAIサービス。文章だけではなく画像生成や画像認識、動画の生成も行えるなど、常にアップデートされています。「特定のアプリ知識をラーニングしたAI」など、ユーザーがカスタマイズしたChatGPTも利用でき、自身でもカスタマイズ可能なのも面白いポイントです。
今回生成した文章は、かなり自然で読みやすいものの、「途中で離脱したくなくなる“魅力的な導入部分”をお届けします」と自ら言ってしまうなど、導入に盛り込む必要のない指示内容を含めて文章作成してしまうような点も見当たりました。
公式サイト:ChatGPT
2. Gemini

Google製の生成AI「Gemini」。ChatGPTと双璧を成す対話型生成AIです。GmailやGoogleドキュメントなど各種Googleサービスと連携できる点が強みといえるでしょう。生成例を見ると「300文字以内」という指示を受け取っていませんが、自然かつ意図を汲んだ文章を生成しています。また指示の文章の狙いを理解し、読者に「読んでみよう」と思わせるような呼びかけなどが盛り込まれていました。
公式サイト:Gemini
3. Copilot

WindowsのAIアシスタントツール「Copilot」も文章作成が可能。有料版では、Windows製のオフィスソフトの連携も行えます。生成された文章は上記2つと遜色ないほど自然で、かつ文字数の指定もクリア。途中離脱を防ぐような問いかけやターゲット層に向けた文言も組み込まれています。
公式サイト:Copilot
4. Notion AI

「Notion AI」は多機能メモアプリとして人気の「Notion」に搭載されたAI機能です。アプリやサービスを横断しなくても、普段使いのメモ内で文章の要約やブラッシュアップを提案してくれます。記事作成という指示の意図を汲み取り、見出しの作成も行ってくれました。やや読点(「、」)が多く感じますが、文章自体は自然で読みやすく仕上がっています。
公式サイト:Notion AI
5. Magic Write(Canva)

「Magic Write」は、ブラウザで使える多機能な画像編集アプリ「Canva」の機能。無料ユーザーでも月に50回まで利用可能です。ドキュメントやスライド、動画編集でもアプリを横断せずに文章を生成できる点は強みといえるでしょう。生成された文章内の「あなたがAIについてもっと知りたいと思うのは〜」という文言からは、指示したターゲット層への理解も感じられます。
公式サイト:Magic Write(Canva)
6. Claude

安全性を重視した対話型生成AI「Calude」は、ほかサービスと比べてより人間らしい対話スタイルを売りにしたAIサービスです。対話を重視したAIらしく、導入文としても自然で、かなり読みやすい文章に感じます。指示した記事の狙いについての理解度も高いようで、想定された読者に寄り添うような表現が多く使われていました。
公式サイト:Claude
7. Catchy

Catchyは文章作成やキャッチコピー作成やプログラムのコード作成などができる生成AI。無料でも利用可能ですが、付与されるクレジット数に限りがあるため本格的な利用には有料プランの加入が必要です。生成したい文章ごとに細分化されており、同時に2パターン生成してくれるのもうれしいポイント。生成された文章は、コンパクトにまとまっていますが、文章としてはやや固い印象です。
公式サイト:Catchy
8. Perplexity

「Perplexity」は手軽に使える対話型のAIサービスです。ログイン不要で利用可能な上にGoogleChromeの拡張機能でも利用できるなど、手軽に使えるのが最大の利点。回答のソースをリアルタイムでインターネット上から収集しており、生成AIというよりも「AIによる検索エンジン」と捉える人も見受けられます。生成された文章はコンパクトかつ、自然な仕上がりです。具体例を上げつつ、読者にAIの存在感を問いかけるなど、ターゲット層を意識した文章になっています。
公式サイト:Perplexity
9. Rytr(ライトル)

対話型ではなく、言語や文章のトーンなどを選択していく文章作成支援サービス。英語サイトですが、使用言語として日本語を設定可能です。日本語で指示を飛ばすことは可能なものの、翻訳を挟んでしまうため文章はは直訳風でプロンプトを正確に理解できていない様子でした。
公式サイト:Rytr
10. AI Writer

AIによる記事作成を目的としたAIサービス。競合Webサイトやキーワードの分析も備えているなど、SEOが目的のブログ運用などを考えている人におすすめです。記事生成前にはタイトルから共起語や見出しの構成などを分析。その後見出しの生成から本文の生成に進むなど、記事を作成する手順も本格的です。
公式サイト:AI Writer
まとめ
ビジネスや趣味など、さまざまな場面で必要になる文章の作成。AIの力を借りれば、より早く読みやすい文章が作れるかもしれません。便利なAIサービスですが、AIの生成する文章には、細かい部分や情報に間違いが含まれていることも多い点には注意しましょう。
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