「自分でオリジナルアプリを作ってみたい」「自社アプリを開発したい」
そう考えたことがある方は多いのではないでしょうか。しかし、そこでぶつかりやすいのが「プログラミングの知識や技術がない」「アプリ開発のための資金やリソースがない」といった壁……。そんな方にご紹介したいのが、プログラミング作業が不要の“ノーコード”によるアプリ開発です。この記事では、今注目のノーコード開発アプリの基本情報や魅力をご説明します。
ライター:藤沢めぐり
ノーコード開発アプリとは?
ノーコード開発アプリとは、プログラミングコードを使わずにアプリ開発できるアプリを指します。従来のアプリ開発では、プログラミング(コーディング)が必須でした。それがノーコード開発アプリの登場によって、アプリ開発が比較的手軽に行えるようになったのです。
ノーコード開発アプリは、この1年ほどで急激に注目され始めています。海外ではすでに多くの有名企業がノーコード開発したアプリをリリースしているほか、2021年に入ってからはノーコードアプリ開発ツールの買収や公開も盛んに。Googleがノーコードアプリ「Appsheet」を買収したり、Amazonが「Amazon Honeycode」を公開したりしています。
ノーコード開発アプリでアプリを作るには
ノーコード開発アプリでアプリを開発するには、基本的にあらかじめ開発ツール上に用意されているパーツをマウスでドラッグ&ドロップして組み合わせるだけでできます。開発ツールによっては、フロントエンド(ユーザーが直接接する画面)を作るだけでなく、簡易的なバックエンド(アプリのデータベースや裏で動くプログラム)の設計までできるものも存在します。
※記事の最後で代表的な開発ツールをご紹介しています。
ノーコード開発アプリが注目されている理由
IT系の専門人材がいなくても、自社アプリの開発が可能に
コーディング作業が不要なノーコード開発アプリであれば、IT系の専門人材を抱えていない企業でも自社アプリの開発が可能です。「自社アプリを作りたいが、自社内で開発リソースがない」「専門業者や外部に委託する資金がない」といった悩みを抱えている企業やスタートアップ企業にとっては、マーケティング強化や業務効率化の強い味方になるはずです。
短期間・小リソースで安定性の高いアプリをリリースできる
通常、ゼロからの開発で安定性の高いアプリをリリースするまでには、膨大な時間と労力がかかります。プログラミングそのものにかかる時間と労力に加え、動作環境ごとにバグがないかをチェックをする作業・見つかったバグを修正反映する作業などが必要です。対してノーコード開発アプリの場合、開発ツール上のテンプレートをもとに作成していため、はるかに短期間・少ないリソースで安定性の高いアプリを開発・リリースすることが可能です。
用途・目的に合ったアプリが開発できる
ノーコードのアプリ開発ツールはトレンドの1つになりつつあり、機能面でも目覚ましい進化を遂げています。ツールの数自体が増加したことに加え、その質や機能も飛躍的にアップグレードしているのです。販売促進や業務効率化など、用途・目的にあわせたアプリ開発が可能になっています。
あらゆるアプリが開発できるわけではない
ここまで書くとノーコード開発アプリが夢のような開発ツールに思えてきます。ただノーコードで開発できる範囲は、現時点では限界があります。ユーザーの意見を取り入れた細かいUI設計の改善や、アプリの速度・同期など挙動自体が価値にもなるようなものなど(ソーシャルゲーム等も含む)、いわゆる「UX(ユーザー体験)」をブランドに沿って向上させるには依然プログラミングが必要そうです。
ただWebサイトのように情報を提供するアプリや、ECや地図アプリなどは比較的ノーコードアプリでも作りやすいでしょう。制作会社に依頼する前や社内でプレゼンするためのモックアップ(テスト用の「模型」)を作るなどの際はノーコード開発アプリはとても役立ちそうです。
ノーコードアプリの代表的な開発ツール3つ
代表的なノーコードアプリの開発ツールには、以下のようなものがあります。
・Glide
Glideは、Googleスプレッドシート上のデータを使うノーコードアプリ開発ツールです。シンプルな操作で開発を進められるので、初心者の方に適しています。無料での運用も可能なので、とりあえず試してみたい方にもおすすめです。有料版はデータ容量や機能によって金額が異なり、月額12ドルから。月額32ドルのプランでは、Googleアナリティクスとの連携が可能で、マーケティングデータ分析に活用することもできます。
公式サイト https://www.glideapps.com/
・Adalo
Adaloは、アメリカ発のノーコードアプリ開発ツールです。特徴は、直感的な操作で簡単に美しいビジュアルのアプリが作れること。WebアプリとAndroid・iOS向けアプリの両方の開発ができ、Google playやApp Storeに登録して配信も可能です。無料プランがあるので、操作性を確認したい方はまずは試してみると良いでしょう。独自ドメインを使いたい・ストアで配信したいといった場合は有料版への登録が必要です。
公式サイト https://www.adalo.com/
・AppSheet
AppSheetは、「Google Cloud」の一環として提供されているノーコードアプリ開発ツールですGoogleスプレッドシートに用意されたデータを用いる点はGlideと似ていますが、こちらは勤怠管理や在庫管理・ワークフロー管理といった業務効率化のためのアプリ開発に適した内容だといえます。また、Office365やDropbox、Salesforceなどさまざまなデータソースと連携可能なので、既存のデータを生かしながらアプリ開発が行えます。
公式サイト https://www.appsheet.com/
まとめ
WordPressなどのCMSによって誰でも簡単にWebサイトが作られるようになったのと同様に、アプリ開発もノーコードアプリの登場によってその門戸が大きく開かれたといえるでしょう。興味のある方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
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