ズボラさんでもできる電気節約術

みなさん、夏の電気代はいかがでしたか?
エアコンをつけっぱなしで目が飛び出るような電気代の方もいたのでは?
これからまた、エアコン代に加えてお湯を沸かすためのガス代がかさんでしまう冬がやってきます。しかし暑さや寒さに耐え、薄暗い部屋で過ごし、外出のたびにコンセントを抜き差しするのは、細かいことが苦手な方にとっては辛いことと思います。
この記事では、消費生活アドバイザーの和田由貴さんにズボラな方でもガマンせずに実践できる光熱費の節約方法を教えてもらいます!

節約はズボラさんこそやってみるべき!

――本日はよろしくお願いします。さっそく相談なんですが、私、ズボラなもので節約したくてもなかなか継続しなくて結局いつの間にかやめてしまうんですよね……。

節約はズボラさんこそやってみるべき!

いきなりですね(笑)。まず節約に関しての考え方ですが、ズボラかそうでないかは関係なく、みんなちょっとしたことやるだけでざっくり節約できた方が嬉しいですよね。一生懸命何かをやっても、あまり効果が出ないとやる気も削がれてしまいます。だから心得としてはズボラな人は「細かい部分はもういいや!目をつむりましょう!」という感じで大きく削れるところだけ、かいつまんでやるだけで節約は全然OKだと思います。

――その言葉だけでも心持ちが変わりますよね。節約してることをあえて意識しない方がいいのでしょうか。

節約は自分の生活習慣に定着しないと意味がありません。ダイエットに例えると、一食抜いたら1kgくらいは痩せてるかもしれないけど、次食べたらすぐに元に戻りますよね?でも、ご飯を茶碗半分にすることを毎日続けていれば、少しずつ痩せます。それと同じように、自分だったらこれができるということを生活の中に定着させて継続していく。グッズなどに頼るのも良いと思います。あまり苦労しないけど、無理なく生活に定着させることができます。頑張ってるのに効果が出ないと嫌になり「節約なんかやってらんない!」と投げ出してしまいますよね。こうならないように、自分だったら無理なくできることを見つけてしっかり続けていくのが大事だと思います。

――ズボラさんにはぴったりなお考えですね。

ズボラさんでもわかりやすい節約グッズを使った節約金額

――ここからはより詳細に教えていただけたらと思います。ズボラな私でも節約についてちょっと調べてみたのですが、LED電球、サーキュレーター、最新家電、シャワーヘッドを使ったときに節約できるそうなのですが、金額的にどれくらいできるかわかったりするんですか? 

まず家電の消費電力は、「ずっと消費電力がかかるもの」と「消費電力が大きくなったり、小さくなったりするもの」があります。例えばエアコンの場合は、部屋を一気に冷やそうとするときに消費電力が大きくなりますが、部屋の温度が安定すると消費電力は小さくなります。テレビも同じで画面が明るい状態だと消費電力が大きくなりますが、暗くすると消費電力が小さくなります。ですが、白熱電球のような照明器具だと、点灯させている間の消費電力はほぼ一定です。

【LED電球】

LED電球

白熱電球をLED電球に交換したときの節約効果は、消費電力がわかればだいたい計算できます。例えば60w形の白熱電球(54W)を60w形相当のLED電球(9W)に交換して1日6時間点灯させた場合、年間約2660円の節約になります。

【サーキュレーター】

サーキュレーター

サーキュレーターは室内の温度ムラを少なくする効果があり、節約には非常に節約に効果的です。例えば、サーキュレーターを使うことによって冬場のエアコンの暖房設定温度を 21℃から 20℃にできた場合、ワンシーズン1430円の節約になります。

【シャワーヘッド】

シャワーヘッド

節水シャワーヘッドは製品によって節水効果が異なりますが、例えば25%節水できる製品の場合、1日10分間の使用で年間約8250円の節約になります。

――軽く聞いただけで節約できる条件を導き出して計算できるんですね。凄い能力ですね。最新家電で節約に向いているものはありますか?

そうですね。古いものと新しいものを対比したときに、新しいものに買い替えると節約になるものは大きく挙げると5つあるんです。「エアコン」「冷蔵庫」「照明器具」「テレビ」「温水洗浄便座」です。これらは最近の製品の省エネ性向上が著しいので、わかりやすく節約になります。

但し、家電製品によっては逆に新しい製品の方が消費電力が大きくなるものもあります。例えば「炊飯器」。米を炊く時は、冷たい状態から沸騰するまでが短時間であるほど美味しく炊けます。そのため、直火や圧力釜で炊くとおいしく炊けるんですね。一昔前のマイコンジャーなどは電気でじりじりと加熱していくので、火の通りもムラがありあまりおいしく炊けない。それが最近の炊飯器は、消費電力を大きくし高圧を加えて加熱し美味しく炊く技術が進化しています。このように機能の進化で消費電力が大きくなる傾向がある製品もあるのです。ちなみに環境省の「省エネ製品買い替えナビゲーションしんきゅうさん」というWebサイトでは、先ほど挙げた5つの製品で新しい製品と古い製品でのシミュレーションができます。家で使っている家電の年式やサイズなどがわかれば、最新の製品と比較したときに年間でどのくらい節約になるかを計算できるのでわかりやすいですよ。

例)冷蔵庫

2010年製 定格内容積401~450L

パナソニックNR-F454HPX-N 定格内容積450Lの場合、年間5,970~7,320円節約

――ズボラさんのために計算までしていただいてありがとうございます。

ズボラさんでもわかりやすい日常生活の節約

――あと調べたものでいうと、パソコンの画面照度。暗くすれば節約になりますか?

画面の輝度を低くすると電力消費が抑えられます。ただ、金額にしたらそれほど大きいものではありませんが、バッテリーの持ちはかなり違いますね。

――そうだったんですね。私はいつもパソコンを充電しながら使用しているのですが、充電をしながら使用するのと充電をせずに使用するのは電気代が変わりますか?

こちらも金額的にはそこまで大差は出ないと思いますが、常にフル充電にしておくのはバッテリーの寿命を縮める原因になります。ノートパソコンやスマホのバッテリーにはリチウムイオン電池やニッケル水素電池がありますが、こまめに充電しすぎるのは電池に負担がかかります。またリチウムイオン電池の場合、完全に0%の状態になるのも寿命を縮める原因になりますので、充電は半分以下になったら100%近くまでに充電してすぐ電源を抜くという感じの使い方がベストだと言われています。

――すぐに効果は出ないかもしれないですけど、長持ちさせることは節約について大事ですよね。次に調べたことなんですけど、「料理で落し蓋」についてはどうでしょうか?

これも1回で大幅な節約になるというわけではありませんが、もし毎日煮物を作ったとすれば年間約2,350円の節約になります。これ以外でも料理の場合、例えば根菜類に火を通すのには時間がかかりますよね。下ごしらえに電子レンジを使えば火にかける時間が短縮され、光熱費も節約になります。

――お風呂に関しては「追い炊きをしない」というのを見たのですが、やはり電力を大きく使うのでしょうか?

そうですね。追い炊きは結構な金額がかかります。何人か家族がいる場合、間隔を空けずに入浴し追い炊きをしないのが理想的です。ただ、家族の生活時間帯の違いによって間隔が空くとどうしても追い焚きが必要になりますよね。仮に毎日2時間入浴間隔が空いてしまい、都度追い焚きをしたとすると年間約6,880 円のガス代がかかります。入浴間隔が空いてしまうご家庭の場合、お湯の温度を少しでも下げない工夫が必要です。入浴後は浴槽に蓋をするのに加え、保温シートを併用すると良いでしょう。保温シートは100円ショップなどでも売られていますので、浴槽のサイズにカットし、湯の表面に浮かせて使います。これだけでもかなり湯の温度低下が防げますのでおすすめです。

ズボラさんが節約に関して心掛けること

――他にズボラさんがすぐにできる簡単節約業みたいなことはありますか?

ズボラさんが節約に関して心掛けること

ズボラさんに限らずですが、無駄遣いをしてしまう人の特徴としてお金を何となく使ってしまっている人が多いように思います。すごく意義のあるものを買ったわけではないのに、気付いたら財布にお金がないというタイプです。このような傾向がある方は、メリハリをつけるために「行かない店を決める」のも良いかと思います。「コンビニ」「ドラッグストア」「ディスカウントストア」。これらの店はなんとなく入ると無駄遣いをしがちですよね。目的なくお店に入り、本来買うものがなかったはずなのに欲しいものを何かしら見つけて買ったり、何も買わずに店を出るのが手持無沙汰で必要ないものを買ってしまう。少額の無駄遣いが積もり積もって結構な金額になると思うので、なんとなくお金を使ってしまうタイプの方は明確な目的がない限りは入らないようにします。これは簡単にできて効果があると思います。

――すごく論理的に物事を考えていらっしゃいますよね。いろんな情報を仕入れて俯瞰で見ているというか。

みなさんお金の使い方や買い物の仕方ってルーティンになっていると思うんですよ。意識してるわけじゃないけど、スーパーに行くといつもこれをカゴに入れてしまうとか。本当に必要かを都度考える必要がありますよね。あと、特に理由もなくスマホを大手キャリアで契約してるとか、保険は何となく必要だと思ってるから契約してるとか。当たり前だと思って使っているお金を疑った方が良いと思うんですよ。本当にそれっているのかな?もっと安くなる方法もあるのでは?というように。目先のちょっとした損得というよりも、根本から節約しようと思ったらそのように考えた方が良いですね。

ズボラさんがわかりやすい電力会社の話

――あとは、そもそも電気会社を変更するっていうのを見かけたんですが……。これはどうなんですか?

これが光熱費節約に一番効果的というわけではありませんが、今の契約を何の疑いも持たずに当たり前に継続しているっていうのは非常にもったいないことです。調べるだけならタダです。乗り換えるかどうかはシミュレーションしてから考えればいいわけですから、きちんと調べてみたほうが絶対いいと思います。特に節約効果が出やすいのは電気の使用量が多いご家庭。一人暮らしだったり、使用量が少ないご家庭はあまり節約効果が期待できないですが、ファミリーで電気の使用量が多いご家庭であればまず間違いなく安くなると思うので、乗り換えるかどうかはシミュレーションすることが大事ですね。

出典:資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬」
東京ガス「ウルトラ省エネブック」

和田由貴さん

プロフィール

和田由貴
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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