2024/2/7 本文の一部に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。
2028年秋にAMラジオ放送が原則終了する方向で進められています。その代わりに注目されているのが、ワイドFMのラジオ放送です。この記事では、AM放送の終了が検討されている理由やワイドFMの概要や必要な端末についてご紹介します。
ライター:CLIP編集部
なぜ2028年にAM放送が終了?
AM放送の終了が検討されている理由について紹介します。
そもそもAMとFMの違いは?
ラジオにはAM放送とFM放送がありますが、どのような違いがあるのかおさらいしておきましょう。
AM放送のメリット・デメリット
AMは「Amplitude Modulation(振幅変調)」の略称で、電波を広い範囲に安定して飛ばすことができ、障害物などの影響を受けにくい点がメリットです。そのため災害時のラジオ放送は、基本的にAM放送で行われています。デメリットとしては、電波の混合などによってノイズが入りやすく、音質が低い点があげられます。
FM放送のメリット・デメリット
FMは「Frequency Modulation(周波数変調)」の略称で雑音の影響を受けにくく高音質なのがメリットです。そのため、FM局は音楽中心の番組が多くなっています。デメリットはAMに比べて放送範囲が狭く、障害物の影響を受けやすい点です。
AM放送が終了する理由は?
総務省によると、AM放送が終了する主な理由は「設備更新や維持にかかるコストによるもの」とされています。AM放送の設備更新にかかるコストを削減することなどを目的として、遅くとも2028年(令和10年)再免許時までにAM放送事業者は、段階的にAM放送からFM放送への転換やあるいは両放送の併用を進めています。
このような背景の中で、2024年2月1日~2025年1月31日までの期間で、試験的にAM放送の休止を行うことが発表されています。この施策は、AMラジオが無くなることによる社会的な影響を検証することを目的に実施されます。なお、休止を発表している放送事業者は13社、AM局数は34局。すべてのAMラジオ放送が休止する訳ではありません。
出典:総務省「AM局の運用休止に係る特例措置」
AMラジオの番組も聴けるワイドFM(FM補完放送)とは?
AM放送の終了で注目を集めているのが、ワイドFMと呼ばれるラジオ放送です。
ワイドFMとは、AM放送が入りにくい場所でも聴けるよう、新たに周波数を割り当てられた補完放送のことです。ビルに囲まれた場所や山間部など、これまで受信が難しかった場所でもAMラジオの番組を聴くことができるため、難聴対策や災害対策として注目されています。
災害時のためにワイドFMに対応したラジオの準備を
AM放送の終了後、災害時にラジオを聴くには、ワイドFMに対応した端末が必要になります。ワイドFMを受信するには、FM放送用の周波数「76.1~89.9MHz」に加えて、ワイドFMの周波数「90.0MHz~94.9MHz」に対応したラジオが必要です。
FMを受信できるラジオを持っていても、90MHz未満の目盛りしかなければ受信できないため、災害時に備えて早めに端末の確認と準備をしておきましょう。
まとめ
2028年にAM放送の終了が予定されています。AM放送の終了による細かな影響は、2024年2月1日~2025年1月31日までの試験的な休止期間で検証されますが、特に問題視されているのが災害時にAMラジオが聴けなくなる点です。現在、一部放送局では「AM局の運用休止に係る特例措置」によりAMラジオ放送を停止している局もあるので、気になる方は総務省や放送局の情報を確認しましょう。
今回紹介したように、災害時にラジオを聴くにはワイドFMを受信できる端末が今後必要になってくることが想定されます。万が一に備えて、ワイドFMを受信できる端末の準備など早めの確認・準備を行ってください。
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