タブレットやスマホで900誌以上の雑誌を持ち歩ける、雑誌読み放題「タブホ」のPR企画です。お気に入りの雑誌が複数入っていればお得な「タブホ」ですが、絵を描く人には資料として使えて便利なのでは?
ということで人気イラストレーターさんに、雑誌を資料に絵を描いてもらい、作画にまつわる話を聞いていきます。
第1回はZing!マスコット・ジングちゃんの生みの親、conixさんにタブホを体験いただきつつお話を伺いました。conixさんはふだんから絵や写真で気になったモノをメモってるようです!「その辺で買えるもので仕事できる」という、ふだんの作業環境も。
ライター:CLIP編集部
記憶に残った資料がろ過されてイラストに出てくる
――これがタブホです。ぜひ今日はタブホで雑誌を読みつつジングちゃんを描く過程を見せていただけないかと。
すごい、いろんな雑誌が入ってるんですね!
――はい、『ムー』も入ってます。conixさんは雑誌を資料にイラストを描かれることはありますか?
いいですね、『ムー』。雑誌を見ながら同時に絵を仕上げることはないですけど、気になったときにスマホで誌面の写真を撮ったり、ラフスケッチしたりはしますね。後でそれを参考にするのはよくあります。
――ではそのラフスケッチをしながらぜひお話聞かせてください。気になる雑誌あります?
この「THE DAY」はいいですね。
ストリートスナップとかレイアウトが可愛い。この雑誌は私の好きなフォントが多かったり、色合いもいいですね。
――そういう風にラフスケッチを描かれるんですね!
こういうラクガキが後で活きたりします。モノが映える誌面が好きですね。付録も好きで、付録につられて雑誌を買うこともあります。後から記事も読んでみると、ふだん触れないテイストが分かって面白いんです。「タブホ」だったら色んな雑誌が読めるからいいですね。この雑誌の付録、持ってますね……。そういえばこの号買ったな(笑)。
――「JERRY」ですか! 20代前半ぐらいの女性向けでしょうか。
あとは髪型を変えたジングちゃんもありかもですね。こういう……。
――かわいい!
雑誌のレイアウトっぽいジングちゃんもありですよね。カバンの中身、ジングちゃんの持ち物特集とか。
――雑誌ならではの感じも良いですね。これは「SPUR」ですね。
冬服ジングちゃんもありだな。女性誌立ち。
――ちなみにこういうファッション誌を参考にすることはあります?
「おっ」と気になったページだけビリビリ破って保管しています。
――漫画の『青高チア部はかわいくない』はどうしたんですか?
『青高~』は自分の出身校をモデルにしているので、当時の卒業アルバムを参考にしてました。
――そうなんですか! 卒アル。
あとは高校野球の応援動画を流しながら雰囲気を掴んだり。
――動きなども参考にされるんですか?
チアの動きもそうですけど、気分づくりが大きいですね。一緒に「サウスポー」を歌いながら描いたり(笑)。あと、ティーン誌にどんな特集があるかチェックして、当時クラスの女子たちが何を話していたか、何を好きだったのかを思い出したり。
――なるほど、雰囲気が掴めそうですね。新しく作品をつくる際は、どういう風に事前のインプットをするんですか?
改めてインプットするよりも、思い浮かんだイメージで描きます。浮かばないときはネットで画像検索もしますね。ただ、ずっとその画像を見ながら描くことはないですけど。
――一度conixさんのフィルターを通して、ご自分のなかでろ過されたものがイラストに出てくるんですね。
そうですね、まさにろ過ですね。Pinterestでグラフィックやポスターを参考にすることも多いです。配色とか、視覚的に簡潔なものが好きです。
――conixさんはカチッとくるシルエットや描線とかが気になるんですかね。詳細を描き写すよりも。
そうだと思います。そもそも私のイラストの女の子はあんまり服を着てなかったりする(笑)。体のラインを簡潔に描くのが好きなので。だから水着とかが多くなります。でもあまり見すぎるとディテールにとらわれて生っぽくなっちゃうんですよね。良いモノを見て、一度忘れて、思い出して描く、というのが多いです。
雑誌はトレンド感とかが分かるのでありがたいです。髪型や小物ひとつで今っぽさが出せるので。
conixさんの作業環境。その辺にあるもので仕事できる
――作業的環境としては今日お持ちいただいたこの感じですか?
※当日、カフェに画材・機材をお持ちいただいての撮影でした。Conixさん、ありがとうございました!
はい。トレス台、Mac、モニタ、場合によって板タブ(タブレット)……という感じですね。ラフやらくがきにiPad Proを使ったりもします。トレス台は小学校の頃にお年玉を貯めて買ったやつでずっと使ってるんです。
――すばらしいもの持ちの良さです!
『Comickers(ArtStyle)』とかを読んでたんで「トレス台かっけー!」って憧れてたんです。その頃から下書きはトレス派になりました。下書きが残るんでかさばるんですが(笑)。
お仕事で描く絵は、下書きをトレス台でペン入れしています。ジングちゃんのイラストも全部そうですね。線画までアナログです。
――そうなんですね! ペンにはこだわりあるんですか?
その時使いやすいと思っているものを使うようにしています。最近は漫画の連載があったので、急にタッチが変わらないように、しばらく同じペンで揃えていました。DELETERの「NEOPIKO-Line」やSTAEDTLERのペンが多いです。
――使い分けもされるんですか?
太さを持ち替えるタイムロスを減らしたくて、「0.3はSTAEDTLERで」「1.0はNEOPIKO-Lineで」とか、描き味ではなく見た目の違いで分けたりします。
あと夏は紙がしっとりするので、にじみにくいペンで描いたり。でもあんまり決めすぎないようにしています。縛りすぎるとあとあと自分の首を絞めちゃうし、道具に依存すると廃盤になったときに困っちゃうので(笑)。筆ペンやその辺で買ったフェルトペンで描いてたこともありますし、コンビニやスーパーで買えるものでもお仕事できちゃいますね。
――コンビ二で買えるもので仕事できる、いいですね! 今日はありがとうございました!
ということで後日、取材時のラフスケッチをもとに描いていただいたイラストがこちら!
かわえ……かわいい……ありがとうございます!
髪型が新鮮、そして冬服が似合っております。雑誌のモデルさんポーズっぽいですね。
そしてこのイラストができるまでの作業工程も見せていただきました!
冬服ジングちゃんイラストができるまで
1.コピー用紙にざくざくとラフを描く
鉛筆ではなくペンを使うことが多いです。
2.トレスや修正液で線を整理
3.ラフを描きやすい大きさに拡大コピー
ここでも線を足したり修正液で消したりしています。
4.トレスしてさらに線を整理
これが下絵になります。
5.トレスしてペン入れ
ここからコピー用紙ではなくケント紙です。トレスしやすいように薄手のものを使うことが多いです。
6.目元など修正
以前は細かい修正はPC上でしていましたが漫画を描くようになって線画はなるべくアナログでフィックスするようになりました。
7.ペン入れ終了、スキャン
スキャンします。使用したペンは
DELETER NEO PICO Line3(2.0)
STAEDTLER1.2(0.3)
ぺんてる ペン修正液 極細
8.スキャンして二階調化
9.スキャン時のゴミを取る
線周りを赤く表示してスキャン時のゴミを取る。線画の微調整もここで。
10.配色を見る
配色案です。ジングちゃんらしい配色で色数を絞りつつ冬服感を出すには……と考えた結果、ピンクとブルーが濃いめのコーディネートになりました。
11.完成
色を微調整、服に合わせて肌色もほんの少し濃くなっています。
冬コーデに合わせてヘアアレンジもしたジングちゃん。リボンは無地で大人っぽく、雑誌のモデルさんを参考に、普段よりおすましなポーズです。
いかがでしたでしょうか? conixさんのイラストのキレイな線や塗りはこうしてつくられていたんですね!
タブレットだと画面を分割して2つのアプリを同時に見やすいので、ラフのスケッチには便利かもとconixさん。タブホのスクリーンショットを見返して描かれてました。
「タブホ」の良さは書店では手に入りにくいムックが充実していて、誌面が紙の雑誌と同じ内容のものが多いこと。ファッション誌だけでなく、情報誌などのトレンド、写真集、絵本、動物、旅行など作画の資料に使えそうな雑誌・ムックもたくさん。
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[2019年1月28日 Zing!掲載]
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