LANケーブルを新しく購入しようとしたとき「CAT6A」や「ANSI/TIA/EIA-568-B.2」などの表記の意味が分からずに困った経験はありませんか? 今回はそれらの表記を解説します。これでもうLANケーブル選びで迷わないはず。
ライター:CLIP編集部
LANケーブルのカテゴリとは?
カテゴリとはLANケーブルの通信速度・周波数などを表した規格。基本的にLANケーブルにはカテゴリ名が印字されていますが、カテゴリ名が印字されていなくても、ケーブルの配線規格名が印字されていれば、そこから判断することができます。カテゴリと配線規格名の対応は以下の通りです。
カテゴリ 5 | ANSI/TIA/EIA-568-B.1 |
カテゴリ 5e | ANSI/TIA/EIA-568-B.2 |
カテゴリ 6 | ANSI/TIA/EIA-568-B.2-1 |
カテゴリ 6A | ANSI/TIA-568-B.2-10 |
カテゴリ 7 | ISO/IEC 11801 |
カテゴリ 7A | |
カテゴリ 8 | ANSI/TIA-568.C-2-1 |
なかには下の写真のように、カテゴリ名も配線規格名も記載されていない物もあります。
また、カテゴリごとの詳しい性能はこちらの記事をご確認ください。
家庭用にはカテゴリ6Aまでで十分!?
「カテゴリ6A」の一部と「カテゴリ7」以上のLANケーブルには、電磁波による通信障害が起こらないよう、シールド処理が施された「STPケーブル」が使用されています。ノイズ耐性が高いため工場や配線の入り乱れたオフィスなどでは重宝されますが、このケーブルは余分な電気を地面に逃がすためのアース処理を正しくしないと、シールドにたまる電気がノイズの原因となるため、一般家庭では通信障害を引き起こす可能性があります。
そのため一般家庭での利用には、シールド処理が施されていないカテゴリ6A以下の「UTPケーブル」がおすすめ。
一般家庭用としてLANケーブルのカテゴリを選ぶ際の目安は以下の通りです。
- 「カテゴリ5」……最低限のインターネット環境で十分な方
- 「カテゴリ5e」……インターネットを日常的に使う方
- 「カテゴリ6」…快適なインターネット回線を求める方
- 「カテゴリ6A」…動画視聴を頻繁に行う方
ただし、データの重いオンラインゲームを日常的に行う人は「カテゴリ7」も候補に入れましょう。
また、最近はインターネット回線の速度が上がってきているため、「カテゴリ5」では満足なインターネット利用ができない可能性があります。さらに最近は店頭でも見かけることが少なくなっているので、これから購入を検討されている場合は、最低でも「カテゴリ5e」を購入するほうが良いでしょう。
動線上に配線する場合は、ケーブルが平らなフラットケーブルがおすすめです。
業務用にはカテゴリ6A以上を
回線が複雑に入り乱れているオフィスや、ノイズの発生が多くなってしまうような工場で使用する場合は、ノイズ軽減加工が施された「STPケーブル」仕様がおすすめです。
業務用LANケーブルを選ぶ際のカテゴリの判断目安は以下の通りです。
- 「カテゴリ6A」……あまり回線が複雑ではない一般企業
- 「カテゴリ7」……複数のWi-Fiが使用されている職場などノイズの多い場所
- 「カテゴリ7A」……サーバー運用を行うような企業
- 「カテゴリ8」……データセンターなど
一般的にカテゴリ7や8はケーブルが太くなり、下位の規格と比べると取り扱いにくくなります。そのため、希望の通信速度を満たしているのであれば必要以上に規格を上げないほうが良いかもしれません。どうしても上位規格を用いたい場合は、ケーブルがスリムなタイプもあるので、そちらを検討しましょう。
まとめ
今回はLANケーブルのカテゴリについて紹介しましたが、より詳しく知りたい方はLANケーブルの選び方。おすすめカテゴリを用途別に紹介の記事をご確認ください。
LANケーブルの特性を理解して、自分の環境に合うLANケーブルを選び、快適なインターネットライフを過ごしましょう。
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