インターネットを楽しんでいると、しばしば目にする「ダウンロード」という言葉。似たような使われ方をする言葉に「インストール」がありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
本記事では、ダウンロードとはどのようなものなのか、似ている言葉との違いを交えながら解説していきます。ダウンロードを実行する際の注意点や、具体的な活用方法なども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「ダウンロード」とは
まずは、「ダウンロード」という言葉の意味や仕組みを、パソコンやインターネットに不慣れな方にもわかりやすくご説明します。
ダウンロードとはファイルを保存すること
ダウンロードとは、「down(落ちる・下へ)」と「load(積み荷を運ぶ)」が合わさった言葉です。インターネット上にある画像や動画、ソフトなどのファイルをパソコンやスマートフォンなどの端末に保存することを指します。
また、ダウンロードすることを「落とす」「DL」と表現する場合もあります。
ダウンロードの仕組み
インターネット上の画像や動画などのデータは、「サーバー」に保存されています。
サーバーとは、インターネットなどのネットワークを通じてユーザーのリクエストに対応するデータを提供するコンピューターのことです。データを端末に保存する場合は、まずインターネット回線などを介してサーバーにアクセスし、サーバー上に保存されているデータを端末(パソコンやスマートフォン)に転送し、ファイルとして保存するという仕組みとなっています。
ダウンロードと間違えやすい言葉の意味と違い
ここからは、ダウンロードと混同されやすい言葉の意味や、それぞれの違いを解説していきます。
例文も紹介しているので、言葉の使い分けに迷ったときはぜひ参考にしてください。
「インストール」の意味と違い
インストールとは、端末にダウンロードしたソフトウェア・アプリケーションを、使用できる状態に設定することです。ダウンロードが「ファイルの取得」を意味するのに対し、インストールは取得したファイルをパソコンやスマートフォンなどで実際に利用できるよう設定するところまでを意味します。
【例文】
プリンターのドライバーをダウンロードし、パソコンで使えるようにインストールした。
「アップロード」の意味と違い
アップロードとは、自分のパソコンやスマートフォンなどに保存しているファイルや画像などを、インターネット上のサーバーに転送することです。
【例文】
撮影した動画をYouTubeにアップロードして、全世界に配信した。
「ストリーミング」の意味と違い
ストリーミングとは、動画や音楽など、インターネット上にあるコンテンツのデータを受信しながら再生・利用することです。
ストリーミングの場合は、ファイルを端末上に保存せず、配信サイトなどでそのままコンテンツを再生します。一方、ダウンロードの場合は、一度ファイルを端末に保存して、再生用のアプリなどを立ち上げることではじめて再生できるようになります。
【例文】
YouTubeで好きなアーティストのミュージックビデオをストリーミング再生した。
ダウンロードに関する注意点
コンテンツやソフトウェアをダウンロードすると、パソコンやスマートフォンの楽しみ方がより一層広がる一方、やみくもにダウンロードすると、なんらかのトラブルにつながる恐れもあります。
ここからは、ダウンロードで起こりやすいトラブルの事例をご紹介します。
サイトの信頼性に注意!
ファイルをダウンロードする際は、著名な企業のホームページや、サービスの公式サイトなど、信頼できるソース(発信源)から提供されていることを確認しましょう。また実在する企業やサービスサイトと見せかけた「偽サイト」も存在するため、アクセス先のURLが正しいか……など、しっかりと確認しましょう。
信頼性の低いサイトで「フリーウェア・フリーソフト」と謳われている無料ソフトのなかには、不正プログラムやウイルスなどが組み込まれているものも存在します。また、スマートフォンやタブレットのアプリについても、公式ストアからダウンロードするようにしましょう。
迷惑・詐欺メール、広告に注意!
迷惑メールやネット広告にある不審なコンテンツは、不用意にダウンロードしないよう注意が必要です。悪意のある第三者が仕掛けたコンテンツをダウンロードしてしまうと、「個人情報が盗まれる」「高額な請求をされる」「端末に損害が生じる」といったトラブルにつながる恐れがあります。
「今だけ無料」といったお得感のある言葉や、「アカウントをロックしました」といった不安を煽るメッセージに惑わされず、そのメールや広告が本物かどうか見極めることが大切です。
違法アップロードファイルに注意!
動画や画像、音楽データなどのファイルを無料で配信しているサイトのなかには、著作権で守られているコンテンツを違法にアップロードしているところもあります。コンテンツが違法であると知りながらダウンロードすると、著作権法違反により罰則を科せられる恐れもあるため、十分注意が必要です。
無料だからとすぐに飛びつかず、コンテンツの情報を検索し、違法なコンテンツではないことを確認してからダウンロードしましょう。
ストレージの容量に注意!
端末の容量には限りがあるため、動画や音楽データなどをいくつもダウンロードしていると、ストレージ(パソコンのHDDやスマホのROMなど)の容量がだんだん減ってしまいます。
容量が足りなくなると、ダウンロード自体ができなくなるため、本当に必要なファイルを取得できなくなってしまう場合もあるでしょう。利用頻度の低いソフトウェアや過去のデータなど、不要になったファイルはこまめに削除するか、ご利用中のクラウドや外付けHDDに保存するといった、日ごろからの整理が大切です。
関連記事:クラウドとは?代表例や活用法をわかりやすく解説
関連記事:外付けHDDとは?テレビやパソコンなどさまざまな用途での使い方をわかりやすく解説
ダウンロードの活用例
スマートフォンでコンテンツを楽しむ際は、ダウンロードを賢く活用することでさまざまなメリットを期待できます。
スマートフォンの通信量削減
ストリーミング配信の動画ファイル(標準画質再生)の場合、2時間の視聴で約1GBのデータ通信量が必要です。データ通信量はインターネット検索やSNS利用でも消費されるため、外出先で動画や音楽をストリーミング再生していると、あっという間にデータ通信量の上限に達してしまうでしょう。
一方、Wi-Fi環境でダウンロードを済ませておけば、スマートフォンのデータ通信量を消費せずに、コンテンツを利用できます。例えば、自宅で動画を事前に端末にダウンロードしておけば、外出先でもデータ通信量を気にせずドラマや映画を楽しむことが可能です。また、電波環境によって画質が落ちることがないというメリットもあります。
インターネット回線がない場所での利用
コンテンツをあらかじめ端末にダウンロードしておけば、インターネット回線がない場所でも閲覧や再生が可能です。
外出先など十分なインターネット回線やWi-Fiスポットがない場所でも、気軽にコンテンツを楽しめます。
ダウンロードが遅いときに考えられる原因&解決方法
コンテンツのダウンロード速度が遅い場合は、次のいずれかに問題がある可能性が高いでしょう。
● 端末・周辺機器のスペック
● 端末のパフォーマンス
● サービスやプロバイダー
それぞれの解決方法について、以下で詳しく解説します。
端末・周辺機器のスペックの問題
高速通信が可能なインターネット回線を契約していても、パソコン・スマートフォンなどの端末や周辺機器のスペックが低いと、本来の速度を実現できない場合があります。
端末や周辺機器を高速インターネットに対応しているものに揃えれば、ダウンロード速度が改善する可能性があるでしょう。
端末のパフォーマンス低下による問題
複数のアプリケーションを同時に起動していると、端末のパフォーマンス(処理能力)の低下につながります。また、大量のデータの保存により端末の容量が圧迫されると、ダウンロード速度にも影響を及ぼします。
起動するアプリケーションや保存データは、定期的に整理するようにしましょう。
サービスやプロバイダーの問題
ホームルーターやモバイルWi-Fiは、1カ月の通信容量が定められているケースが大半です。ダウンロードの速度が遅い場合は、通信容量の上限を超過したことで、速度制限がかかっている可能性もあります。
また、端末のスペックやパフォーマンスに問題がないのに通信速度が遅い場合は、プロバイダーの通信障害が発生している可能性も考えられるでしょう。
ダウンロードの速度が遅いと感じたら、現在のインターネット契約状況やプロバイダーの通信状況を確認するのもおすすめです。
まとめ
普段何気なく利用しているダウンロードですが、コンテンツをあらかじめご利用のデバイスにダウンロードして利用すると、外出先などでデータ通信量やインターネット環境の有無を気にせずコンテンツを楽しめます。
しかし、インターネット上にあるファイルはすべて安全とは限らないため、ダウンロードは信頼性の高いサイトや配信サービスからダウンロードすることを推奨します。ダウンロードを上手に活用して、コンテンツをもっと自由に、便利に楽しみましょう。
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