「通信機器やデバイスは問題がなさそうなのにインターネットが遅い」という悩みを抱えている方もいるかもしれません。インターネットが遅いと感じる場合、DNSサーバーの設定変更を検討される方もいるのではないでしょうか。
この記事では、DNSの概要、DNSサーバーの設定変更のメリット・デメリットに加え、主なパブリックDNSサーバーを紹介します。
ライター:荒井啓仁
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DNSとは?

DNS(Domain Name System)はIPアドレスとドメインをひもづけてネットワーク上で管理する仕組みです。
IPアドレスはインターネットに接続する機器などに割り振られる住所のようなもの。
「123.456.7.8」など数字で表されるIPアドレスを、「example.com」といった文字で分かりやすい名前(ドメイン)にひもづけてユーザーがアクセスしやすくする仕組みがDNSです。
DNSサーバーの提供形態は?
ユーザーのDNSサーバーはインターネット回線契約時のプロバイダから提供されます。プロバイダ経由でインターネット接続する場合は、プロバイダが提供する独自のDNSサーバーをそのまま利用しているケースがほとんどでしょう。
プロバイダから提供される独自のDNSサーバー以外にも、パブリックDNSと呼ばれる、契約がいらず誰でも利用できるDNSサーバーも存在します。
DNSサーバー設定変更のメリット
プロバイダから提供されたDNSサーバーを利用している方が大多数と思いますが、利用するDNSサーバーの変更を検討する機会があるかもしれません。DNSサーバー設定変更のメリットを2つ紹介します。
回線が速くなる可能性がある
契約しているプロバイダーのDNSサーバーが貧弱な場合は、DNSサーバーの変更を検討してもいいかもしれません。変更によってインターネット速度の向上や接続の安定性につながることもあります。
フリーWi-Fi使用時のセキュリティ向上
フリーWi-Fiの場合は、プロバイダ経由ではなくWi-Fiに付随したDNSサーバーに接続するのが一般的です。施設内や店舗内のWi-Fiを含めたフリーWi-Fiでは、同一のDNSサーバー利用者に悪意のあるハッカーがいる場合、情報が漏洩してしまう危険性があります。フリーWi-Fi利用時はパブリックDNSなどに変更することで、同一のDNSサーバー利用者の不正アクセスを防げます。
DNSサーバーの設定変更によるデメリット・注意点
DNSサーバーの設定変更によるメリットがある反面、デメリットや注意点も存在します。以下にDNSサーバー設定変更の際の主なデメリット・注意点を紹介します。
変更に手間がかかる
DNSサーバーを変更するデメリットとしてまず挙げられるのは、手間がかかる点。通常のインターネット利用であれば、自動で設定されたDNS設定で問題はありません。PCやスマートフォンなどから設定は変更できますが、インターネット関連の知識がない状態から変更するのは面倒に感じるでしょう。
信頼性が低いDNSサーバー利用や設定不備は、かえって危険な場合も
誰でも利用できるパブリックDNS。特定の条件下であれば、切り替えることでセキュリティの向上が期待できます。悪意を持った第三者が運営するDNSサーバーを利用してしまう可能性がある点には注意が必要です。また、適切に設定できていない場合は、悪用される可能性もあります。万が一不正アクセスを許せば、個人情報やデータの漏洩など、取り返しのつかない事態を引き起こしてしまいます。DNSサーバーを変更する際は、信頼性のあるDNSサーバーを選択し、適切な設定をしましょう。
通信が暗号化されない
フリーWi-Fi利用時には、セキュリティ上の観点からDNSサーバー変更を検討する方もいるかもしれません。変更によってDNSサーバー経由での不正アクセス防御を期待できるものの、通信内容が暗号化されるわけではない点にも注意が必要です。フリーWi-FiからパブリックDNSを経由しても、通信を傍受された場合は内容を盗み見られてしまう可能性があります。
主なパブリックDNSサーバー
パブリックDNSサーバーとしてよく利用されているサービスを紹介します。それぞれ、気軽に使えるものから、高速回線をうたうもの、セキュリティが高いものなどさまざまな特徴があります。
- CloudflareDNS
330都市以上に拠点を持ち、平均11ミリ秒の高速な応答速度が特徴のパブリックDNSサーバー。 - Google Public DNS
Googleが提供する無料のパブリックDNSサーバー。フィルタリング機能もなく、高速で安定した通信が可能。 - Open DNS
フィッシングサイトやマルウェアサイトなどをブロックしてくれる機能がある。フィルタリングをカスタマイズすることで、アダルトコンテンツや不適切なサイトも自動でブロック可能。 - Quad9
ユーザーのIPアドレスを記録しない、プライバシー保護に重きを置いたパブリックDNSサーバー。こちらも悪意のあるドメインをブロックしてくれる。 - CleanBrowsing
アダルトサイトや危険なサイトなどを厳しくブロックするパブリックDNSサーバー。悪意のあるドメインのデータは1時間毎に更新されるなど徹底的。
まとめ
インターネット接続には欠かせないDNSサーバー設定。通常、ご自宅でのインターネット利用の際にはDNSサーバーを変更する必要性は低いかもしれません。しかし、現状の回線速度に不満があり、インターネット速度を向上させたい、通信を安定させたいということからDNSサーバーの変更を検討している場合は、まず回線周りの設定や契約を見直すのがおすすめです。もしご利用の通信環境に不満がある場合は、通信契約の変更を検討してみてはいかがでしょうか?
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