Word・Excel・PowerPointなどMicrosoft社のOfficeにはさまざまなアプリがあります。コストを抑えて利用したい方の中には、無料で使えるOffice Web版の利用を検討している方もいるでしょう。この記事では、Office Web版(Microsoft 365 for the web)の概要や機能のほか、サブスクリプションプラン・Office2024との違い、Office Web版を使用する際の注意点を解説します。
(※情報は2025年2月現在のもの)
ライター: CLIP編集部
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Office Web版(Microsoft 365 for the web)とは?
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Office Web版とは、Webブラウザ上でアクセスして無料で利用できるOfficeアプリのWebバージョンです。Microsoft アカウントを持っていれば、ブラウザからサインインするだけで簡単に利用できます。
「無料だとほとんど利用制限で使えないのでは?」と思われるかもしれませんが、Word・Excel・PowerPointなどの7~8割の機能をカバーしており、複雑な設定が不要であれば、ビジネス利用にも最適。
パソコン・スマートフォン・タブレットなど、さまざまなデバイスからアクセスでき、外出中でも簡単にファイルを確認したり、編集をしたりできます。
なお、Office Web版は、Microsoft 365 for the webと呼ばれ、それぞれのソフトは「Word for the web」「Excel for the web」「PowerPoint for the web」としてリリースされています。
また、Microsoft 365 for the web では、Outlook・OneNote・OneDrive・TeamsなどMicrosoftの多彩なアプリも無料で利用できます。
サブスクリプションプランや Office 2024との違いは?
Officeの利用方法には、Microsoft 365 for the webのほか、Microsoft 365サブスクリプションプランとOffice Home 2024の3通りの方法があります。ここでは、それぞれの違いについて解説します。
Microsoft 365 サブスクリプションとは?
Microsoft 365 サブスクリプションは、月額料金また年間プランを支払って利用するバージョンです。個人向けの場合は、以下の2つのプランがあります。
- Microsoft 365 Family:27,400円/年(2,740円/月)※1~6 ユーザー用
- Microsoft 365 Personal:21,300/年(2,130円/月)※1 ユーザー向け
いずれも年額プランと月額プランを選択できますが、年額プランを選べばFamilyプランの場合は5,460 円、Personalプランの場合は4,260 円お得に。長期利用を検討している方は、年額プランを選ぶとよいでしょう。
Microsoft 365 サブスクリプションを契約すれば、Word・Excel・PowerPointの最新バージョンやメールアプリの「Outlook」やデジタルノートブックアプリ「OneNote for Windows(for Mac)」のほか、WindowsのAIアシスタントである「Copilot」も利用可能に。
また、機能やセキュリティが更新されればアップデートされるので、常に最新の状態で使用することができます。WindowsのMicrosoft 365アプリの利用頻度が高い方は、サブスクリプションプランを選ぶといいでしょう。
Office Home 2024とは?
Office Home 2024は、買い切りソフトを購入してインストールするパッケージ版です。Excel・Word・PowerPoint など、さまざまな Microsoft 365アプリを入手できます。なお、ビジネス向けのOffice Business 2024もリリースされています。
金額は34,480円で、支払いはインストール時の1回のみ。サブスクリプションプランは、毎月・毎年の更新が必要ですが、パッケージ版は使用期限がないため、永続ライセンスを取得できます。
インストール数は2台までのため、利用ユーザー数が限られているほか、アップデートされるのはセキュリティ機能のみのため、新機能がリリースされても使用できません。新機能を利用するには、新しいバージョンのリリースを待つ必要があります。
このように、Officeの利用形態には3通りありますが、Microsoft 365 サブスクリプションとOffice Home 2024は有料版になります。「すべての機能は不要。シンプルな機能をできるだけコストを抑えて使いたい」という方は、Microsoft 365 for the webを利用するといいでしょう。
Office Web版の基本機能とできないことは?
無料のOffice Web版「Microsoft 365 for the web」に搭載されている、Word・Excel・PowerPointの基本機能と無料版でできないことを紹介します。
Word for the webの機能とは?
Word for the webの基本機能と、できないことには以下があります。
【Word for the webの基本機能】
- 基本的なドキュメントの作成・編集
- 他のユーザーの招待とリアルタイム共同編集
- 履歴書などの作成に便利な各種Wordテンプレート
- 契約書の作成などを効率化する書式設定ツール
- マルチデバイスからのアクセス
など
【Word for the webでできないこと】
- キャプション・引用・参考文献の追加
- マクロの使用・列やグリッド線・透かしの使用
- 高度なページレイアウトやカスタムフォントスタイル・文書のフォーマット
- ドキュメント保護や制限された編集などの一部のセキュリティ機能
- 暗号化ファイルの閲覧・編集
- 差込み印刷
- オフライン利用
など
このように、Word for the webでは、基本的な文書作成機能を利用できます。
Excel for the webの機能とは?
Excel for the webの基本機能と、できないことを紹介します。
【Excel for the webの基本機能】
- 基本的なデータの入力や編集
- 関数を用いた表計算
- アナログデータの変換機能
- 他のユーザーの招待とリアルタイム共同編集
- マルチデバイスからのアクセス
など
【Excel for the webでできないこと】
- マクロで複数ファイルをまとめる
- 条件付き書式の利用
- ピボットテーブルの新規追加
- グラフの利用制限(マップグラフ等)
- 一部の図形の利用
- 暗号化ファイルの閲覧・編集
- CSV形式のファイルを起動できない
- 一部の関数による誤作動
- オフライン利用
Excel for the webも、データの入力や編集、表計算などの基本機能を活用できます。
ただ、マクロが使用できないため複数のファイルの内容を取り込んだり、転記したりといった高度な編集作業には対応していません。
PowerPoint for the webの機能とは?
PowerPoint for the webの基本機能とできないことを紹介します。
【PowerPoint for the webの基本機能】
- 基本的なスライド・プレゼンテーション資料の作成
- アニメーション設定や画面切り替え効果の利用
- 3Dのオブジェクトやアニメーションの挿入
- 手書き文字をテキスト変換機能
- 他のユーザーの招待とリアルタイム共同編集
- マルチデバイスからのアクセス
など
【PowerPoint for the webでできないこと】
- ファイル・ヘッダー・日付/時刻・段落番号の編集
- グラフの挿入
- 発表者ツール
- 挿入画像や図形の編集・サイズ圧縮
- スライドマスターの編集
- オフライン利用
など
PowerPoint for the webもスライドやプレゼンテーションを作成する基本機能を利用できます。
ただ、グラフの挿入や画像・図形の編集、サイズ圧縮が行えないため、オリジナリティのある資料を作成するには少し物足りないかもしれません。
Office Web版を利用する際の注意点は?
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Microsoft 365 for the webは、無料でMicrosoftの多彩なアプリが使える便利なサービスですが、以下のようなポイントに注意して利用してください。
高度な機能は未対応の場合も
Microsoft 365 for the webで使えるアプリは、無料とは思えないほど機能が充実しています。ただし、高度な機能には対応していないことが多いため、複雑な編集や処理が必要な場合には不向きです。
ビジネスや学校などでの利用で、より頻繁に使用することが想定される場合は、サブスクリプションプランかOffice Home 2024への切り替えを前提に試してみてください。
オフラインでは使用できない
Microsoft 365 for the webは、オンライン時にのみ利用可能なWebアプリケーションです。オフラインでは使用できないため、インターネットの接続が安定した環境で利用するようにしましょう。
オフラインでの作業が必要な場合は、サブスクリプションプランかOffice Home 2024への切り替えを検討しましょう。
ストレージに限界がある
Microsoft 365 for the webで使用できる無料のクラウドストレージは5GBまでです。ストレージが制限を超えた場合は、ファイルを保存することができなくなります。大量のファイルを保存する必要がある場合は、ストレージの追加購入か、サブスクリプションプランへの変更を検討してみてください。
まとめ
Office Web版(Microsoft 365 for the web)は、Word・Excel・PowerPointなどのMicrosoftの多彩なアプリを無料で利用できるバージョンです。
ただし、機能制限・オフラインでの利用・ストレージの限界などのデメリットもあるため、長期的に見ると使いづらいと感じる場面もあるかもしれません。
無料版でOfficeを有効活用しつつ、「高度な編集機能を使いたい」「ストレージが制限を超えてしまった」など、限界を感じたら、切り替えのしやすさや機能のアップデート面、途中で解約することもできるという点から、サブスクリプションプランへの切り替えを検討しましょう。
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