Cドライブは、Windowsパソコンに搭載されたハードディスクで、ローカルディスクとも呼ばれます。Cドライブの容量が不足すると、フリーズ・動作の不調・起動ができないなど、さまざまなトラブルにつながります。これらのトラブルは、Cドライブの容量を空けることで解消できるケースがあるのでパソコンの不調にお悩みの方は、容量を確認してみましょう。今回は、Cドライブの容量を確認する方法の他、容量を空ける方法について紹介します。
Cドライブの空き容量が不足する原因は?
データがたくさん蓄積されるとCドライブの容量が圧迫されていきます。例えば、以下のような不要なデータがCドライブの空き容量不足を引き起こす原因になっているかもしれません。
【Cドライブの容量を圧迫するデータ】
- 不要なソフトウェア、アプリケーション、ファイル
- ソフトウェアやアプリケーションで作業をしたときに自動作成される一時ファイル
- ソフトウェアやアプリケーションのエラー、システムトラブルによって自動作成される破損ファイル
これらのファイルを削除・移動・圧縮することで、Cドライブの空き容量不足を解消できます。ただ、まれにウイルス感染によって空き容量が正常に表示されなくなっていることがあります。この場合はファイル削除では対応できないため、別の方法で対処しましょう。
Cドライブの容量の目安と確認方法
Cドライブの空き容量を増やす方法の前に、容量の目安と確認方法を確認しておきましょう。
Cドライブの容量とは?
Cドライブの容量は、以下のような内訳になっています。ただし、使用しているパソコンのスペックによってCドライブの容量も変わるため、以下はあくまで目安として確認してみてください。
内訳 | 容量の目安 |
OS | Windows10 64Bit:約32GB Windows11:64GB以上 |
グラフィックカード | 1GB以下 |
アプリケーション・ソフトウェア | 数十GBまで可能 |
キャッシュや一時ファイル | 数十GBまで可能 |
各種ユーザーデータ | 数十GBまで可能 |
Cドライブの容量を確認する方法
Cドライブの容量は、「設定」ウィンドウの「システム」にある「ストレージ」から確認できます。ストレージ内のトップ「Local Disk(C:)」と表示された箇所のメモリを確認しましょう。使用済み容量と空き容量をチェックできます。
システムの動作を良好にするためには、Windows10で60GB以上、Windows11で100~120GB以上が必要とされています。もし十分な空き容量がなくなっている場合は、次に紹介する情報を参考にしてみてください。
Cドライブの容量を空ける方法①不要なものを削除
不要なデータを削除することで、Cドライブの容量を空けることができます。以下の方法で不要なデータを確認・削除しましょう。
不要なファイルを削除する
デスクトップやフォルダに保存したファイルを確認し、不要なものはすべて削除します。デスクトップに保存したファイルはすべてCドライブに保存されるため、必要なファイルは削除前に保存場所の変更を検討しましょう。また、ファイルを削除しても、ゴミ箱がそのままだと空き容量を増やすことができません。ファイルを削除した後は、必ずゴミ箱を空にしてください。
※Shift+Deleteでゴミ箱を経由せず直接削除することも可能ですが、その場合ファイルの復元がしにくいため注意しましょう。
アプリケーション・ソフトウェアをアンインストールする
不要なアプリケーションやソフトウェアが残っている場合は、アンインストールしましょう。以下の方法で、アプリケーション・ソフトウェアの確認とアンインストールが行えます。
- スタートメニューを開き「すべてのアプリ」を選択する。
- すべてのアプリが表示されたら、アンインストールしたいアプリを選択。長押しまたは右クリックして「アンインストール」を選択する。
- アンインストールの画面指示に従ってアプリを削除する。
アンインストールの方法は、この他にも「設定」「コントロールパネル」からも行えます。複数のアプリを同時にアンインストールしたい場合は「設定」から、インストーラー経由でインストールしたものをアンインストールする場合は「コントロールパネル」から行うのがおすすめです。詳しい方法は以下の記事で解説しています。
一時ファイルを削除する
アプリケーションやソフトウェアで作業をしたときに発生する一時ファイルも削除しましょう。以下の方法で簡単に削除できます。
- 「設定」ウィンドウを開き、「システム」→「ストレージ」を選択する
- 「ストレージ」の「一時ファイル」の欄にあるごみ箱のアイコンをクリックします。
- 表示された項目を確認して、削除したいファイルにチェックを入れ、問題なければファイル削除をクリックします。
復元ポイントを削除する
Windowsには「復元ポイント」というバックアップ機能があります。必要なアプリやファイルを誤って削除してしまったときなどに便利な機能ですが、複数の復元ポイントがあるとCドライブの容量を圧迫してしまいます。以下の方法で、溜まった復元ポイントを削除しましょう。
- 「設定」→「システム」に進み、「バージョン情報」をクリックします。
- 「バージョン情報」の「システムの保護」をクリックします。
- システムプロパティの「保護設定」にある「構成」をクリックします。
- 「ディスク領域使用量」を確認し、削除をクリックします。
この方法でCドライブに保存されている復元ポイントを削除できます。削除後は復元ポイントがない状態なので、最新のものを作成しておきましょう。
ファイルやドライブを圧縮する方法も
ローカルディスクのプロパティには、「このドライブを圧縮してディスク領域を空ける」という項目があります。ローカルディスクに保存されたファイルが自動で圧縮され、空き容量を増やすことができますが、実行後に不具合が発生しやすい方法です。初心者向けではないため、あまりおすすめできません。
Cドライブの容量を空ける方法②データを移動・保存先を変更する
不要なデータを移動して保存先を変えたりすることで、Cドライブの容量を空けることができます。以下の方法で移動・変更しましょう。
CドライブからDドライブにデータの保存先を変更する
データの保存先をCドライブからⅮドライブに変更することで、容量の圧迫を防ぐことができます。ただ、パソコンのスペックや仕様によってはⅮドライブが利用できないため、事前に確認しておきましょう。
- 「設定」から「システム」→「ストレージ」に進みます。
- 「ストレージ」の「ストレージの詳細設定」→「新しいコンテンツの保存先」をクリックします。
- 保存先を変更したい項目の保存先をⅮドライブに変更し、適用をクリックします。
外付けHDD・SSDやクラウドにファイルを移動する
ファイルを削除してもまだまだ空き容量が足りない……という方は、外付けHDDやSSDにファイルを移動させましょう。市販のHDDやSSDを用意して、パソコンに接続することで簡単にファイルを移動できます。また、クラウドストレージにファイルを移動するという方法もあるので、これらの方法でCドライブの空き容量を増やしてみてください。
関連記事:外付けHDDとは?テレビやパソコンなどさまざまな用途での使い方をわかりやすく解説
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Cドライブの容量を空ける方法③その他の対処法
最適化や仮想メモリをOFFにする、またはクリーンアップといった方法でもCドライブの空き容量を増やすことができます。空き容量がまだ不十分という方は、以下の方法を試してみてください。
Cドライブを最適化する
最適化を実行することで、バラバラに書き込まれたファイルが自動で整理され、ドライブの空き容量を増やすことができます。デフラグとも呼ばれる方法です。
- 「設定」から「システム」→「ストレージ」→「ドライブの最適化に進みます。
- 「ドライブの最適化」からCドライブを選択肢し「最適化」をクリックします。
仮想メモリをOFFにする
Windowsシステムの仮想メモリはCドライブに保存されており、数GBの容量を占めています。以下の方法で仮想メモリをOFFにして、ドライブの空き容量を増やしましょう。
- 「設定」から「システム」→「バージョン情報」に進み「システムの詳細設定」をクリックします。
- システムプロパティの詳細設定のタブから、パフォーマンスの項目の「設定」をクリックします。
- パフォーマンスオプションの「詳細設定」のタブから、仮想メモリの項目の「変更」をクリックします。
- 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックをはずして、Dドライブを選び、「ページングファイルなし」にチェックしてOKをクリックします。
なお、パソコンのスペックや使用によってはⅮドライブを選べない可能性があります。その場合は仮想メモリをOFFにできない可能性があるので、事前に確認しておきましょう。
クリーンアップ専用の外部アプリ・ソフトを活用する
クリーンアップ専用の外部アプリ・ソフトを活用することで、「一時ファイル・ゴミ箱のファイル・ダウンロードファイル・復元ポイント」などの不要なファイルをまとめて削除し、さらにドライブの最適化まで実行できます。
このようなアプリやソフトは初心者でも簡単に利用できますが、中にはセキュリティが不十分なものが含まれています。後々のトラブルを予防するためにも、口コミやサービスのホームページなどを確認し、利用するアプリ・ソフトを慎重に選びましょう。
Cドライブの容量を空けるときの注意点
最後に、容量を空ける際に注意したいポイントをご紹介します。以下の2点に注意しましょう。
OSシステムファイルの削除は慎重に
Cドライブに保存されたファイルを削除する際に注意したいのが、OSのシステムファイルです。誤って必要なシステムファイルを削除してしまうと、パソコンが正常に動作しなくなったり、起動できなくなったり、さまざまなシステムトラブルにつながります。
以下の表を参考に、削除してよいかどうかを確認してみてください。もし自分で判断ができない場合は、削除せずにそのままにしておくのがおすすめです。
※表の「一般的なパス」は環境により変わる可能性があります。参考程度にご確認ください。
ファイルとフォルダ名 | 一般的なパス | 削除の可否 |
Windowsフォルダー内の「$」を始め/終了するファイル | C:\Windows内 | 〇 |
LogFilesフォルダー | C:\Windows\Logs | 〇 |
Prefetchフォルダー | C:\Windows\Prefetch | 〇 |
Backupフォルダー | 〇 | |
Tempフォルダー | C:\Windows\Temp\ | 〇 |
INetCacheフォルダー | C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Windows\INetCache | 〇 |
Historyフォルダー | C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Windows\History | 〇 |
Helpフォルダー | 〇 | |
dllcacheフォルダー | C:\Windows\system32\dllcache | △ (※)一部バックアップが必要 |
ダウンロードファイル | C:\Windows\SoftwareDistribution\download | △ (※)一部バックアップが必要 |
AppData\Localフォルダー | C:\Users\ユーザー名\AppData\Local | △ (※)一部バックアップが必要 |
winsxs | ✖ | |
Windows | C:\Windows | ✖ |
AMDフォルダー | ✖ | |
Drivers | C:\Windows\Driver Cache | ✖ |
AppDataフォルダー | C:\Users\ユーザー名\AppData | ✖ |
OSの初期化は最後の手段
OSを初期化すれば、Cドライブの空き容量も初期の状態に戻すことができます。ただ、あらゆるファイルやデータが削除されてしまうため、あまりおすすめはできません。まずは今回紹介した方法を優先し、それでも空き容量が足りない場合は初期化を検討しましょう。また、初期化をする場合は必ずバックアップを準備するようにしてください。
まとめ
パソコンを長く利用していると、どうしてもファイルやデータが蓄積し、Cドライブの容量を圧迫してしまいます。Cドライブの空き容量が足りなくなると、動作不良などのトラブルにつながるため、十分な空き容量を確保することが大切です。容量不足にお悩みの方は、ぜひ今回ご紹介した方法を試してみてください。
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