スマホのペアレンタルコントロール、どう思う?中学3年生と両親に本音を聞いてみた

テキスト:平田提

スマートフォンやインターネットに接続できるゲーム機器など、デジタルデバイスは学校や子供の身近な生活空間に入ってくるようになっています。一方で「子供が有害なコンテンツに触れてしまわないか」「ゲームをやり過ぎてしまわないか」など、心配な保護者の方も多いのではないでしょうか。
スマホやタブレットには、子供が見られるコンテンツを制限できる「ペアレンタルコントロール」機能があります。しかしコンテンツフィルタリングによって、不適切なコンテンツ以外もブロックされることがあります。子供の立場からすると必要な情報も得られないなど、不安や不満もあるかもしれません。

この記事では実際にペアレンタルコントロールを使っているご両親と中学3年生のお子さんに、本音を聞いてみることにしました。またペアレンタルコントロールの概要や設定方法についてもご紹介します。

ペアレンタルコントロールとは?子供の閲覧・利用を制限

ペアレンタルコントロールとは「親として(parental)」、保護者・管理者が子供のパソコンやスマホの閲覧・利用制限を行える機能のことを指します。設定することで、未成年が有害なコンテンツや映像などに触れる機会を減らせます。また、アプリごとに利用時間の制限を設けることができます。

デバイスごとの詳しい操作方法は記事の最後で述べますが、概ね以下のような機能は共通しています。

・子供が利用できるアプリを制限
・アプリの利用時間を制限
・有料アプリやゲームの課金アイテムを購入できないようにする
・Webやアプリで不適切なコンテンツを表示できないようにする(例:特定のレートの映画を観られないようにする)
・以上の保護者・管理者が機能をパスコードでロックできる

ペアレンタルコントロールで使えるアプリは3つに制限。勉強に集中してほしい

保護者の方はどういった背景で、どのようにペアレンタルコントロールを子供のスマホに設定しているのか。また子供とネットとの関わりをどう捉えられているのか。実際にペアレンタルコントロールを使われている、大阪市在住の佐々木さん(仮名・お父さまは大学教員)にお話を伺いました。

――お子さんは何歳ぐらいからスマホを使われているんですか?

佐々木(父):息子は小学校からバスケットボールをやっているんですが、小学校を卒業する前に「スマホがないと部活の友だちと連絡できなくなるから、使わせてほしい」とプレゼンがありました。そこで家族で話し合って、スマホを持たせることに決めました。

――なるほど。佐々木さんはお子さんのスマホにペアレンタルコントロールをかけられてるんですよね。

佐々木(父):はい。中学3年生の長男にはiPhoneを持たせていますが、今は「LINE」「メール」「ゲーム(1つのみ)」の3つのアプリしか使用できないようにしています。アプリそれぞれに1日30分の使用制限をしていますが、「今日は友達と遊びたいからゲーム15分延長して」とねだってくることも(笑)。そういうときは仕方がないので、利用時間を延ばしますが……。

――制限をかけられるのはなぜですか?

佐々木(父):パチンコやギャンブルに似ていて、スマホのアプリやゲームには中毒性があるものが多いと思うんです。通知があるとすぐに注意が向いてしまうこともあります。子供には基礎的な勉強に集中してくれるのが一番だと思っています。ただ子供同士のコミュニケーションツールとして、スマホが定着してきているので、条件付きで許可をしたんです。

――お子さんが何歳ぐらいまで制限をかける予定ですか?

佐々木(父):私は大学教員なのですが、講義中に学生がスマホをいじっている姿を見ると、大学生でも持たせたくない……と思ってしまいますね(笑)。インターネットを利用した学習もあるので、一概に「NG」とは言えないかもしれません。ただ子供が常にネットと繋がっていて集中できないようでは、学業が疎かになってしまいます。どこかでオン・オフの区切りをつける習慣づけが必要じゃないかとは思います。

――お母さまはお子さんとネットとの関わりについてはどう考えておられますか?

佐々木(母):約束や待ち合わせの文化が変わってきているな、と感じます。携帯電話がなかった頃は「●時にここで待ち合わせね」と口約束をして会っていましたよね。今の子供たちはいつでも時間や場所をスマホで連絡できるからか、平気で時間に遅れたり、あるいはドタキャンしたりと行きあたりばったり感が否めず、約束を守る意識が薄くなってきているように思います。
ただスマホがないと遊びの輪に入れなくなってきているんですよね。私の見るところでは、男の子にとってのスマホは「ゲームで繋がるツール」のようです。友だちと遊ぶ、と言っても実際に会わずにオンラインゲームで待ち合わせて遊ぶことも多いみたいで。そういう姿を見ていると、スマホはあったほうがいいのかな……とは思います。

スマホのペアレンタルコントロール、子供はどう思ってる?

――今度は息子さんの意見も伺いたいと思います。スマホの使用を制限されていることはどう思いますか?

息子:他の友だちはもっとスマホを使っている時間が長いか、制限がかかってないと思うんです。だから僕だけゲームを途中で終わらないといけない、みたいなこともあります。だからできれば解除してほしいけど……。でも今はそこまで嫌じゃないです。

――ゲームは1つだけは許されているみたいですが、これは課金もできるゲームですよね。そういうのはやりたくならない?

息子:今のところはあまり課金したくはなってないです。今は「無課金で課金勢に勝つ」って決めて頑張ってます。

――良い志……。ちなみに学校の他の友だちは、スマホをどんな風に使ってますか?

息子:ゲームが多いですね。あとは、LINEはみんな使ってます。女子はInstagramをやっている子も多いみたいです。一応友だちだけ見られるようにしてるみたいだけど、たまに知らない人にも公開している子もいるって聞きます。

――「SNSやネットって怖い」って思うことはありますか?

息子:そういえば小学校6年生のとき、LINEアカウントを乗っ取られた友だちがいました。変な投稿をしていたので、すぐに本人じゃないって分かって、みんなでLINEグループから追い出したけど、ちょっと怖かったですね。

――そういうスマホの使い方やネットとの付き合い方については、学校で教えてくれるんですか?

息子:小学校のとき、どこかの会社の人が来てスマホの使い方を教えてくれたことがありました。LINEの非公開設定のやり方についての授業だったと思います。

――ネットやスマホを使っていて面白いな、便利だなと思うことはありますか?

息子:今は友だちとゲームで繋がって遊ぶのが楽しいです。あとは調べものですね。僕の学校には課題授業があって、班で1つのテーマを決めて、役割分担をして1年間かけて調べるものがあるんです。3年生になると今度は1人で1年調べるようになります。スマホは時間制限もあるので、家に帰ってきてノートパソコン、特にGoogleを使っていろいろ調べてます。最近はバスケットボールの試合運びについて調べました。そういう勉強のときにネットで調べるのは面白いなと思います。


佐々木さんのお子さんは少し制限解除してほしいと思いながらも、代わりにパソコンを使うなど、うまく勉強の時間とバランスをとりながらスマホと付き合っておられるなと感じました。ご両親との信頼関係があり、ネットやスマホとの付き合い方についてよく話されていたのも背景にあるように思います。
次項ではスマホのペアレンタルコントロールは具体的にどう設定するのかご紹介します。

スマホのペアレンタルコントロールのやり方と注意点は?

iPhoneやMacの場合はOSの機能で制限が行なえますが、AndroidやPCの場合はアプリのインストールが必要になることもあります。スマホの場合、各携帯電話会社が提供しているペアレンタルコントロールのアプリも存在するため、そちらを利用するのもいいでしょう。

【iPhoneやiPadなどiOSのデバイスのペアレンタルコントロール】

iPhoneやiPadなどiOSのデバイスの場合、「設定」>「スクリーンタイム」から「App使用時間の制限」「コンテンツとプライバシーの制限」などが設定できます。スクリーンタイム・パスコードを入力しないと機能制限は解除できず、入力に一定回数失敗すると次の入力ができなくなります。

[詳しくはこちら]

【Android端末のペアレンタルコントロール】

Android端末はOS自体にペアレンタルコントロールの設定がないため「Googleファミリーリンク」などのアプリのインストールが必要です。

【パソコン、Macのペアレンタルコントロール】

WindowsパソコンではAndroid同様「Googleファミリーリンク」や「有害フィルター for eo」などのアプリケーションや、各ウイルス対策ソフトの機能で設定可能です。

Macの場合は「システム環境設定」>「ペアレンタルコントロール」で設定できます。

子供とネットとの関わり方を話す機会を持ち、適切なペアレンタルコントロールを

佐々木さんの他にも小学3年生の女の子のお母さんにもお話を聞きましたが、そちらのご家庭ではスマホタイプの「キッズケータイ」を持たせているそう。防犯ブザーとGPS機能が付いており、基本的には電話とメールしかできないようです。
デジタルデバイスを前提とした教育やサービスも多くなっていく社会変化の中、子供がスマホに触れる機会は多くなっていきそうです。その中でお子さんの希望も尊重しつつペアレンタルコントロールを行うには、佐々木さんのご家庭のようにこまめなネットとの付き合い方を考える機会を持つのがいいのではないでしょうか。

eoセキュリティーインフォメーション」では、セキュリティの基本からお子さんとスマホの安全な関わり方についてのコラムを紹介しています。
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※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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