バードウォッチングで競う「バードソン」って何?実際にやってみました!

前回 、「バードウォッチング」が若者を中心に流行していると聞きつけ、鳥類の調査や野鳥観察イベントを企画する「NPO法人バードリサーチ 」へインタビューをいたしました。
そこで出てきたバードウォッチングで見つけた鳥の種類数を競う大会「バードソン」。そもそもバードウォッチングで競うことができると知らなかった我々は、その競技にとてつもなく興味が湧いていました。
そして先日「やってみよう!」という編集長の鶴の一声で、実際に「バードソン」をやってみることに……。

今回は、我々初心者向けに下記のようなルールで実施。

【1】3つのチームに分かれて、それぞれ「靭公園」「中之島」「大阪城公園」でバードウォッチング
【2】時間は正午から1時間
【3】見つけた種類の数を競う

ちなみに鳥の種類がわからない場合は、前回ご協力いただいたバードリサーチの「さえずりナビ」を使って確かめることができます。

果たして、バードウォッチング初心者でも楽しめるのか。大阪市内、1時間でどれくらいの鳥を見つけられるのか。そして、そもそもバードウォッチングは楽しいのか⁉

靭公園、そこはハトの楽園でした

まずは、大阪市民の憩いの場「靭公園」。東西に約800mも広がる横長の公園で、バラ園やケヤキ並木が美しい場所です。
ここでバードウォッチングをするのは、Zing!から異動になった澤田。双眼鏡を片手に園内を歩き回ります。

東側の入り口からスタートして、すぐに木の上にいるハトを発見。念のため「さえずりナビ」で確かめてみると、正式には「ドバト」というらしい。

そのすぐそばで「スズメ」も発見! おそらくいるだろうと考えていましたが、すぐに見つけられるとは幸先のいいスタートです。

少し進むと木の上から「ピーピーピー」と鳴き声が! 声を頼りに近づき、双眼鏡で周辺を見渡してみます。するとスズメくらいの大きさで白い鳥が木の上に止まっているではないですか。すぐさま検索してみると、「シジュウカラ」であると判明。スマホで撮ろうとしましたが遠すぎて、近づくと逃げてしまいました。やはり撮影するにはちゃんとしたカメラが必要ですね。

そこからしばらく、何か動いたと思えばハト、鳴き声が聞こえると思えばハト……。15分間はハトにしか出合えませんでした。
公園の中心にあるバラ園と芝生が生い茂る広場を目指して進むと、そこにいたのは⁉

やはりハト。しかも昼休憩中のオフィスワーカーからおこぼれをもらおうと、そこそこの数が集まっていました。

諦められず耳を澄ましていると、藪の中から「ピッピッピッ」という聞きなじみのない鳴き声が聞こえ「こんな大通り沿いで車も多いところにほんとにいる?」と疑問を浮かべながら見回すと、見たことのないシルエットが枝に止まっています! ずんぐりとしたハトサイズの鳥。スマホに指を走らせ、必死で検索した結果、それは「ヒヨドリ」だという結論に!
「ついに3種類目だ!」と喜び、再び目を向けるとそこにはもうヒヨドリの姿はありませんでした。しかし新しい種類を見つけてやる気が戻った澤田は、場所をテニスコートがある西側へ移動。この時点で残り20分。

積極的に周りを見渡し、少し歩けば耳を澄ませて鳥を探します。
「あれは? ハトか……」「なんか色が違う! いや、ハトか」「あ、カラス」「この鳴き声はスズメやなぁ」。しれっと4種類目のカラスを発見した澤田だが、ハトが多すぎてそのことに気付いていない模様。

靭公園の最西端まで進み、目にしたのは数十羽のハト集団。そして無情にもここで1時間が終了し、靭公園での結果は「ドバト」「スズメ」「シジュウカラ」「ヒヨドリ」「ハシボソガラス」の5種類でした。

のんびりと水鳥を観察するのに最適な中之島

続いてライターの佐倉チームは、中之島で「水鳥をメインに狙う」と意気込んでスタート。

スタート地点のバラ園には「ハシボソガラス」が闊歩しており、1種類目を難なく発見。そして宣言通り水鳥に狙いを定め、水辺へと移動するとそこにはたくさんのカモが……。

「いっぱいいる!」と興奮気味の佐倉ですが、調べると「ヒドリガモ」と「オオバン」の2種のみ。しかし数の多さにテンションが上がり、スマホ撮影で5分ものタイムロス。

しかし視界の端に動くものを捉えて目を向けると、頭上を白い大きな鳥が飛び去っていきます。一瞬の出来事でしたがサギの仲間であることは確か。クチバシが黒かったため、「コサギ」と断定して1カウント。

西へ進んで広場へ出ると、芝生の上を走る小さな鳥と遭遇。ウサイン・ボルトも真っ青なほど足早に走りまわるその白い鳥は「ハクセキレイ」。
「ハクセキレイっていうんや。見たことはあるけど、知らなかったなぁ」と、バードウォッチングの楽しさがわかってきたところで、ここから猛チャージ。

最初はバードリサーチからのアドバイス通りに耳で探したが、あまり鳴き声が聞こえないと悟ると、西から東へと歩き回って目で探す方法へ変更。靭公園にもいた「スズメ」や「ドバト」、「ヒヨドリ」もなんなく見つけて、約50分で8種類も発見しました。

スタート付近に戻って歩き疲れたので、手すりにもたれかかり川を眺めていると、水の中から鳥が……。
「えっ! 潜ってるやつおる!」と本日一番のテンションで喜んで調べてみると、「カワウ」であることが判明し、ここで1時間が経ったため9種類でゴールイン。
バードソンが終わってもカワウを観察し続け、陸地に上がって羽を乾かす姿を見ながら「なんかバードウォッチングって楽しいな」と、都会で行う野鳥観察の沼にハマりそうです。

雑木林も水場も、バードウォッチングするなら大阪城公園へ!

大阪城公園は編集長チームが出陣。大きなカメラを持ちだした我らが編集長、実は一番楽しみにしていたらしい……。

まずは大坂城ホール周辺からスタートして、先の2人と同じく「スズメ」や「ドバト」は楽々クリア。でも、ここからがすごかったのです。

本丸を囲むように広がる外堀を注視しながら、耳を澄ませていると「バシャバシャッ」と水をたたくような音が! カモが水面を悠々と泳いでおり、体と顔の配色的におそらく「スズガモ」だろうと断定。
「いっぱいいるなぁ」と編集長が和んでいると、チームの1人が違う色のカモも発見。

慌てて双眼鏡を構えると、確かにヒョウ柄っぽいやつや体が赤茶系の色のカモも泳いでいて、調べるとどちらも「ハシビロガモ」。雌雄で柄が違うらしい。

その後、市民の森や梅林などの自然エリアを探す一行が、声を頼りに辺りを見回すと尾の長い小鳥(おそらく「エナガ」)、さらにその上の木には「コゲラ」も止まっており、2種類を追加。

順調に数を稼いでいく編集長チームが次の場所へ向かい歩いていると、目の前に見慣れた黒いやつが颯爽と登場。そう「ハシボソガラス」です。「いつもは『またいるなぁ』くらいに思ってたけど、こうやってちゃんと見るとかわいいなぁ」とカラスに愛着さえ湧いてきます。

歩き回っていると、お次は木の上に鳥の巣を発見。ヒナがいないかと見つめていると、「この時期はまだいないと思いますよ」と女性から声を掛けられました。その女性はバードウォッチングが趣味らしく、巣を見ていた我々に話しかけてくれたのです。「5月以降ならヒナがいるかも」という情報も教えてくださり、こういった交流があるのもバードウォッチングの楽しさの一つですね。

その後も鳴き声を頼りに探しまくりまった結果、「カモメ」「キビタキ」「シジュウカラ」「ツグミ」「ジョウビタキ」など、全部で18種類もの野鳥を見つけることに成功。なかでも「キュルキュルキュル」と鳴く「メジロ」には、「春がきたなぁ」と風情も感じることができました。そして、なかなかの成果に大満足の編集長はホクホク顔。

まとめ

CLIP編集部で行った「バードソン」の結果は、編集長チームの圧勝。水場も自然も多い大阪城公園は、野鳥が集まるスポットのようです。

今回の感想をそれぞれに聞いてみました。

澤田 バードウォッチングは楽しかったですね。靭公園はハトばかりでしたけど、新しい鳥を見つけるとテンションが上がりました。

編集長 それに思ってた以上に鳥の声が聞こえてきたね。正直、こんなに鳴いてるとは思わなかった。

澤田 確かにそうですね。普段は気にしてなかったんですが、耳を澄ませばめちゃくちゃ聞こえてきました。

佐倉 中之島ではあまり聞こえなかったんですが、気にしてみると結構近所でも聞こえるんですよね。正直、こんな街の真ん中でも野鳥観察が楽しめると思ってなかったので、また時間を見つけてやりたくなりましたね。

澤田 確かに。今回は負けちゃいましたけど、次は勝ちますからね!

それぞれがバードウォッチングにハマりはじめた様子。3人とも鳥に詳しくない初心者ですが、街中でもしっかりと楽しめました。「あの鳥は何だろう」と考えながら観察する時間もまた、バードウォッチングの楽しみ方の一つ。
また今回のように、友人たちとバードソンで競い合っていいかと思います。SNSなどで見つけた鳥を共有しあえば、離れた場所にいても一緒に遊ぶことができます。
新生活が始まる春、みんなで趣味も新しく始めてみませんか?

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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