初心者のためのVRゴーグルの選び方(用途別)

オンライン観光、リモート学習など、現在さまざまな分野で普及が進むVR(仮想現実)。VRは受け手が自由に視点を変えられることが特徴。VRゴーグルを使用すれば、まるでその世界に入り込むような没入感が得られます。今回は仮想現実の世界を最大限に楽しめる、VRゴーグルの選び方をご紹介します。

ライター:CLIP編集部

仮想現実に入り込む!VRとは

VRとは「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」の略。バーチャル(仮想)で作られた空間をまるでリアリティ(現実)であるかのように体験できます。「VR」が、初登場したのは1935年、SF作家スタンリイ・G・ワインボウムの短編小説といわれています。それからSF映画、TVアニメでもVRを取り扱った作品が登場するようになりました。
VR世界を描いた作品といえば、映画『マトリックス』(1999)映画『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』(2002)が挙げられます。
最近は動画配信サイトやゲームでもVRコンテンツが次々に誕生しています。

VRゴーグルは大きく分けて3種類

VRゴーグル

VRコンテンツを最大限に楽しむために開発されたのがVRゴーグル。装着すると視界が360°映像で覆われ、より現実に近い世界へ没入する感覚が得られます。VRゴーグルはコンテンツを再生するデバイスによって、スマホセットタイプPC・ゲーム機連動タイプスタンドアローンタイプの3種類に大きく分かれます。

1.スマホセットタイプ

スマホでカジュアルにVRコンテンツを楽しみたい人におすすめなのが、スマホセットタイプ。傾きや動きを感知するジャイロ機能があれば、簡単に仮想世界を楽しめます。

メリット

スマホセットタイプのゴーグルは価格が安価。1,000円〜3,000円程度の製品が多く、手軽に没入感を体験できます。

デメリット

スマホセットタイプのVRゴーグルはピント調整機能がないなど、最低限の機能しか搭載されていないものが多いです。操作はスマホで行うため、その都度ゴーグルからスマホを取り外さなければならないのはやや不便。

2.パソコン・ゲーム機連動タイプ

パソコン・ゲーム機連動タイプのVRゴーグルは、パソコンやゲーム機など、外部デバイスへ接続して使用します。外部コントローラーが付属されているものが多く、操作性が高いのも魅力の一つです。

メリット

ポジショントラッキングと呼ばれるVRゴーグルの位置を検知するセンサーが搭載されており、頭の上下左右、傾きから体の動きまでもVR内に反映することで、高い没入感を味わうことができます

デメリット

パソコンやゲーム機に接続しなければ使用できないため、対応デバイスを持っていなければなりません。ゴーグル自体も5万円〜8万円と高価なため、初期費用が高くつきます。すでに対応デバイスを持っていて、よりVRの没入感を楽しみたい方におすすめ。

3.スタンドアローンタイプ

スタンドアローンタイプのVRゴーグルはバッテリーやCPUを内蔵。スマホやパソコンなどを必要とせず、ゴーグル単独で動作するタイプです。今後はスタンドアローンタイプがVRゴーグルの主流になるといわれています。

メリット

パソコンやゲーム機を持っていなくても本格的なVRを体験することができ、ケーブルレス設計の機器が多く持ち運びも便利です。用意するものがWi-Fi環境とヘッドセットだけなので初心者の方にもおすすめです。

デメリット

動画サイトなどのVRコンテンツ視聴には向いていますがパソコン・ゲーム連動型に比べると、映像クオリティがやや劣ります。

用途によって選ぼう!おすすめVRゴーグル

VRコンテンツの視聴が初めてでカジュアルに楽しみたい人はスマホセットタイプ。面倒な作業をせず、手軽に本格的なVRを楽しみたい方はスタンドアローンタイプを選びましょう。慣れてきてクオリティを求めだしたら本格的なVRゲームも楽しめるパソコン・ゲーム機連動タイプがおすすめです。
自分の用途に合わせたVRゴーグルを選びましょう。

スマホセットタイプのおすすめVRゴーグル

ELECOM VRグラス

ELECOM VRグラス

ELECOM VRグラスは手軽にVR体験ができるゴーグルです。スマホでVR動画を再生しながら本体にセットするだけで、臨場感あふれる映像を楽しめます。スマホ用ですが、初心者の方は十分に楽しめるゴーグルです。

ELECOM

PC・ゲーム機連動のおすすめVRゴーグル

VALVE INDEX

VALVE INDEX

VALVE INDEXは、ゲームやストリーミング動画の販売・配信の「Steam」の運営元、VALVE社が開発。リフレッシュレートは高く、視野角が非常に広いので、他のVRゴーグルと比較してもかなり高性能なPC用VRゴーグルです。VRコントローラーの性能も非常によく、指の動きをリアルにVR空間に再現してくれます。体感的なVRゲームはもちろん、VTuber活動への活用にも最適です。

VALUE INDEX

スタンドアローンタイプのおすすめVRゴーグル

Oculus Quest 2

Oculus Quest 2

「どこでも持ち運びできる」というスタンドアローン型のメリットと「ハイクオリティなVR体験ができる」というパソコン・ゲーム機連動型のメリットをあわせ持ったVRゴーグルです。ハンドトラッキング機能が実装されており、コントローラーなしでより現実に近いVR体験をできるのも特徴です。従来ではパソコンにケーブルで接続し、パソコン向けのVRコンテンツを楽しむことができましたが、「Oculus Air Link」という機能で無線で接続することができるようになりました。
VRゴーグルの先駆者ともいえる開発元のOculusは2014年にFacebookに買収されました。そのため Oculus Quest 2の使用にはFacebookアカウントが必要なので、事前に確認しておきましょう。

Oculus Quest 2

まとめ

技術の進歩はもちろん、巣ごもり需要や旅行自粛などの影響で、VRコンテンツはどんどん多くなってくると予想されます。またよりリアルに、より快適に、VRコンテンツを楽しむためにはVRゴーグルも大切ですが、ストレスのない視聴にはネット環境も関係します。高速のインターネットでVR動画を楽しんでみてはいかがでしょうか。


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