モニターアームの付け方・選び方。購入前に確認すべきポイント

テレワークの普及により、家で仕事をされている方も増えたはず。なかにはオフィスと同じように、在宅時の作業環境も快適に整えたいという方もいるのではないでしょうか? 今回はそんなときに便利な「モニターアーム」を紹介。モニターアームの特徴と選び方、さらには取り付け方も分かりやすく解説します。

ライター:吉岡勇哉

モニターアームとは

モニターアームとはデスク・壁などに取り付け、ディスプレイを浮かせられる支柱のような器具。これを用いればデスク上のスペースを広く確保できるだけでなく、奥行きの少ないデスクでもその奥行き以上の位置にディスプレイを設置することができます。ケーブルをアーム内に収納できるタイプであれば、コードを隠すことができ、よりすっきりと片付けることも可能。また、ディスプレイが常に浮いているため位置を簡単に変更でき、必要に応じてディスプレイの向きも縦や横に変更できます。

モニターアームの選び方

必ず確認すべきこと

モニターアーム購入時は必ず以下の確認を。

ディスプレイとモニターアームが「VESA規格」に対応しているか

モニターアーム購入時は「VESA規格」対応製品かどうかを確認しましょう。
「VESA規格」とは、ディスプレイ背面のネジ穴の距離を「75×75mm」または「100×100mm」に統一した国際標準規格のこと。VESA規格に対応したディスプレイのネジ穴はこの2種類のどちらかにあてはまる間隔で設けられています。
「VESA規格」対応のディスプレイを設置する場合は、モニターアームもこの規格に対応したものを購入すれば安心です。

耐荷重と対応インチ数を確認

モニターアームには製品ごとに耐荷重や対応インチが設けられています。あまりに重いものを無理に取り付けると落下する危険性も。取り付けるディスプレイが決まっている場合は必ずそのディスプレイに応じた製品を選択し、安全に取り付けましょう。

使用方法や設置環境に応じた選び方

モニターアームにはさまざまな種類が存在します。使用方法や設置環境から適切な商品を選びましょう。

アームの可動方式による選定

アームの可動方式は以下の3種類です。

1.左右のみ動かせる水平可動式

高さは固定で、水平方向の可動範囲を細かく調整することができるタイプです。
自分しか使わない場合など、目線の位置が変わらない使用環境におすすめ。

2.上下のみ動かせる垂直可動式

垂直方向の調整が自在に行える比較的低価格なコンパクトタイプ。
人によって目線の位置が異なるので、複数人で用いる場合など、高さ調節を頻繁に行う環境にピッタリです。

3.自在に動かせる水平垂直可動式

縦・横・斜めなど、全方向に動かせるのが水平垂直可動式。他のタイプと比較すると価格は上がりますが、どんな使用環境にも適応できます。

設置方法による選定

モニターアームの設置方法は主に6種類。使用環境などを考え、適したタイプを選びましょう。

1.クランプ式

取り付けたいデスクの天板を上下で挟み設置するクランプ式は、天板を傷つけにくいことや設置の容易さから現在最も普及しているタイプです。

2.グロメット式

デスクの天板に穴をあけ、そこにボルトを通して固定するグロメット式であれば、仕上がりが似ているクランプ式よりもしっかりと固定できます。ただし、傷をつけたくないデスクには使用できません。

3.ネジ固定式

ネジ固定式では天板にモニターアームの足を複数のネジで固定させます。かなりの安定感を発揮しますが、グロメット式と同様にデスクの天板に穴をあけてしまいます。

4.支柱取り付け式

支柱やポールを利用して設置するのが特徴。棚やベッドのポールなどを利用してデスクに干渉することなく設置できますが、ポールなどを近くに持ってこられない場合は使用できません。

5.壁掛け式

壁面に直接ディスプレイを取り付ける壁掛け式も、デスクと干渉することなくディスプレイを設置できます。しかし壁に穴をあけても問題がないか、設置したい壁の内側に補強があるかなど、いくつかの懸念点をクリアしなければいけません。

6.スタンド式

卓上に置くタイプがこちら。デスクの構造からクランプ式が利用できなかったり、天板を傷つけたくなかったりする場合に採用されることがあります。
ただし、他のタイプと比較して安定感が劣ることやデスクのスペースを広くとってしまうというデメリットがあります。

アームの構造による選定

1.メカニカルスプリング式

メカニカルスプリング式とは、ばねの力によってディスプレイを支えるもの。次に紹介するガススプリング式と比べると、一般的に価格が安く、長寿命というメリットがあります。一方で支える力はそこまで強くないので、設置するディスプレイの重量によっては、支え切れない可能性があるので注意しましょう。

2.ガススプリング式

アーム内に充填されているガスの圧力を利用してディスプレイを支えるガススプリング式は少し高価ですが、重たいディスプレイでも比較的安定して支えられます。また小さな力でも簡単に調整できるので、頻繁にディスプレイの位置を変更する方にはこちらがおすすめ。

その他の選択肢

デュアルディスプレイ・マルチディスプレイ

モニターアームにはディスプレイをひとつだけ設置するもの以外に、2つのディスプレイを設置するデュアルディスプレイや3つ以上設置できるマルチディスプレイが存在します。用途に応じて選びましょう。

ノートPC用アーム

ノートパソコン設置用の台座がついたモニターアームを使用すれば、余っているノートパソコンを浮かせてディスプレイとして利用できます。
また机が低くモニターの位置が自分に合っていない場合にも活用をおすすめします。

関連記事:デュアルモニター&目・肩に負担がかかりにくいディスプレイ設定方法

モニターアームの取り付け方

今回はクランプ式・ガススプリング式のモニターアームを使用して、テレワークを意識し、とあるオフィスで作業デスクに取り付けしてみました。基本的な設置の流れは以下の通りです。

ディスプレイに台座がついている場合はドライバーなどを用いてそれを外しましょう。

ディスプレイに台座がついている場合はドライバーなどを用いてそれを外しましょう。
ディスプレイに台座がついている場合はドライバーなどを用いてそれを外しましょう。

次にモニターアームの土台パーツをデスクに取り付けます。この時デスクの裏に凹凸がなく、かかりしろが十分に確保できるところを選びましょう。固定後はモニター設置前にぐらつきがないか必ず確認を。

モニターアームの土台パーツをデスクに取り付けます
モニターアームの土台パーツをデスクに取り付けます

土台にアームを差し込み、ねじを締めて固定。

土台にアームを差し込み、ねじを締めて固定。

そしてアームに先ほど土台を外したディスプレイを取り付けます。
周りに協力してもらえる人がいる場合は、ひとりがディスプレイを支え、もうひとりがネジを回して固定すると安心です。

アームに先ほど土台を外したディスプレイを取り付けます。

ケーブルカバーやケーブルガイドがあるときは、それを使用してコードをまとめましょう。

ケーブルカバーやケーブルガイドがあるときは、それを使用してコードをまとめましょう。

最後にHDMIケーブルなどでパソコンとディスプレイを接続すれば完成!

※具体的な設置方法は商品によって異なるので、説明書をご確認ください。

HDMIケーブルなどでパソコンとディスプレイを接続すれば完成!

まとめ

モニターアームを使用すれば、デスク環境を大きく改善できるでしょう。しかし、いくら物理的な使いやすさを追求しても、家のネット環境が整っていなければ、作業中余計なストレスを抱えてしまうかもしれません。

デスク環境を整えたあとは、ネット環境を整備し、快適な在宅ワークを行いましょう!


【関西でネット回線をお探しなら】 eo光は17年連続お客さま満足度 No.1!
※RBB TODAYブロードバンドアワード2023 キャリア部門 エリア別総合(近畿)第1位(2024年2月発表)
2007年~2023年17年連続受賞

詳しくはこちら

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

  • 1996年、奈良生まれ。大学卒業後、内装建築会社に就職。2年後カナダにて留学という名の余暇を過ごし、その後ライターの道へ。現在はジャンルを問わずさまざまな執筆を行う。

関連記事