家の壁についている電話線やLANの差し込み口は「モジュラージャック」と呼ばれ、電話線やインターネット回線の接続に用いるコネクタを指します。壁に埋め込まれていることが多いものです。モジュラージャックには、いくつか種類がありそれぞれ異なる特徴があるのをご存知ですか?
この記事では、電話線やLANの差し込み口(モジュラージャック)の概要と、他の差し込み口(LANコンセント、光コンセント)との違いや見分け方などを紹介します。
ライター:荒井啓仁
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電話線やLANの差し込み口、モジュラージャックとは?

壁に設置されている、電話線やLANの差し込み口の付いたプレートは「モジュラージャック」と呼ばれています。差し込み口(モジュラージャック)には、電話用(6極2芯)とLAN用(8極8芯)の電話回線やインターネット回線をつなげる2種類の端子が付いていることが多いです。見分け方が難しい場合は「電話回線用の方が細い」と覚えておきましょう。各ケーブルとの接続は、ラッチと呼ばれるツメで固定される仕組みになっています。外す場合は無理に引っ張らず、ラッチを押さえた状態で引き抜きましょう。
モジュラージャック・LANコンセント・光コンセントの違いと見分け方
光回線を利用してインターネットに接続する場合は、モジュラージャック以外の装置が壁に取り付けられていることがあり、お住まいによって導入されている配線方式が異なります。
集合住宅の場合は建物に導入されている光回線を利用しましょう。戸建て(新築やリフォーム)の場合は新しく設置する必要があるので、回線速度の速い「光コンセント」が導入できます。
それぞれの配線方式について、その特徴を紹介します。
「VDSL方式」(モジュラージャック)
集合住宅にお住まいで「モジュラージャック」が設置されている場合はVDSL方式でインターネットに接続します。VDSL方式とは、集合住宅まで引き込んだ光回線を電話回線によって各部屋まで配線する方式です。一般的には「LAN配線方式」と「光配線方式」に比べて、通信速度や安定性が若干劣ることがあります。共用部分に光回線の集合型回線終端装置(ONU)が置かれ、ONUから各戸のVDSLモデムに配線されます。パソコンやスマホでインターネットを利用するには、別途ルーターが必要です。
「LAN配線方式」(LANコンセント)
LAN配線方式は、集合住宅まで引き込んだ光回線を、LANケーブルで各戸まで配線する方式です。VDSL方式との見分け方は、部屋のモジュラージャックに「LAN」と書かれた差し込み口があるか否か、また電話線の差し込み口より大きいのも見分け方の1つです。
LANコンセントはVDSLよりも比較的高速ですが、光配線よりは遅いケースがほとんどです。VDSLと同様、設置されたモジュラージャックに接続するだけではインターネット利用はできません。別途ルーターを準備する必要があります。
「光配線方式」(光コンセント)
お住まいの部屋に「光」や「光コンセントSC」の文字が表示された「光コンセント」が設置されていれば「光配線方式」です。光配線方式も集合住宅の共有部分まで光回線を引き込むまでは、VDSL方式とLAN配線方式と変わりません。最大の違いは、各部屋までの配線を光ファイバーケーブルで行っている点です。インターネット利用には、光コンセントとONU(回線終端装置)とルーターを接続する必要があります。上の2つの配線方式に比べ、高速で安定しているのが光配線方式です。
交換や移設は専門家への依頼が無難

「違う部屋にモジュラージャックを移したい」「モジュラージャックの位置を少しだけ変えたい」という方もいるかもしれません。ほとんどの場合、モジュラージャックは壁内に配線を通しているため、ご自身で工事するのは控えたほうがよいでしょう。電気の配線が絡んでいる場合は、「電気工事士」の資格が必要になるため、専門家に依頼するのが無難です。
モジュラージャックの工事は自分でできる?
モジュラージャックを新たに設置したい場合や配線方式を変更したい場合は、上に記載したように専門家や回線業者への依頼が必要です。電気の配線が絡まない場合は、資格がなくても工事自体は自分でも行えます。しかし、壁内の配線を行う場合は専門知識が必要な場合も多く、専門知識が乏しい一般の人々には難しいかもしれません。失敗してかえって費用がかさんでしまう可能性を考慮すれば、最初から専門家へ頼むほうが良いでしょう。壁内に配線がおよんでいる場合がほとんどなので、集合住宅の場合は工事前に貸主や管理組合への相談が必須です。
光コンセントの増設は可能?
光コンセントの設置は1つの回線契約につき1つまでが一般的です。複数設置したい場合は、既存の契約とは別に光回線を契約する必要があります。インターネットに接続する端末や接続できる場所を増やしたいという場合は、ルーターやスイッチングハブ、メッシュWi-Fiなどの利用がおすすめです。
関連記事:自分の部屋までWi-Fiが届かない!原因と対処方法を解説
参考記事:eoコラム-メッシュWi-Fiとは?中継機との違いやWi-Fiを強くするメリットを初心者向けに解説
すでに光コンセントがある場合は?
すでに光コンセントがある場合でも、そのまま光回線が使えるとは限りません。部屋までの工事は完了している状態ですが、光回線の利用には回線契約が必要です。契約したい回線事業者と設置した回線事業者が違う可能性もあるため、不動産会社や回線事業者に問い合わせましょう。
まとめ
壁面に設置されているモジュラージャック。すでに設置されているモジュラージャックの変更は難しいため、引っ越しの際などはしっかりと確認することが大切です。VDSL方式やLAN配線方式の部屋でインターネット速度を上げたい場合は、ルーターやLANケーブルなど、機器の見直しから行いましょう。インターネット速度に不安がある場合は、回線契約の変更を検討するのもおすすめです。
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