「このサイトは安全に接続できません」と表示される原因と対策

Webサイトにアクセスしたとき「このサイトは安全に接続できません」というエラーが表示されたことはありませんか? 「これまで普通にアクセスできていたのに突然エラーが表示された」とお困りの方もいるでしょう。このエラーでサイトへのアクセスをあきらめてしまう方もいるかもしれませんが、実は安全性に問題がない場合もあります。今回は、エラー表示が発生する原因と安全性の確認方法、エラーの解除方法などについて紹介します。

ライター:CLIP編集部

「このサイトは安全に接続できません」はどんなエラー?

「このサイトは安全に接続できません」が表示される原因

「このサイトは安全に接続できません」は「ERR_SSL_PROTOCOL_ERROR」と呼ばれるエラーです。 Webサイトにアクセスしたときに、ブラウザがそのサイトのセキュリティに問題があると判断した場合の警告として表示されます。主に、ウェブサイトとの通信が暗号化されていない、もしくは安全でない証明書が使われている場合に発生します。

「このサイトは安全に接続できません」が表示される原因

Webサイトにアクセスしようとしたとき、「このサイトは安全に接続できません」が表示される具体的な原因としては以下があります。

WebサイトのSSL証明書の有効期限が切れている

盗み見やなりすましなどを防ぐためのインターネット上の通信を暗号化する仕組み「SSL(Secure Sockets Layer)」が正しく設定されているWebサイトには、SSL証明書がインストールされています(URLが「http」ではなく「https」に設定されている)。ただし、SSL証明書には有効期限があり、期限が切れると無効になってしまいます。そのため、SSL証明書の有効期限が切れたWebサイトにアクセスしようとすると、ブラウザが安全性に問題があると判断し、「このサイトは安全に接続できません」と表示されます。

サイト側がブラウザ非対応(旧バージョン)のSSLを使用している

SSLにはバージョンがあり、最新のSSLはTLS 1.3と呼ばれるものです。WebサイトにインストールされているSSLが旧バージョン(TLS 1.0、1.1)の場合、ブラウザがアクセスを拒否し、「このサイトは安全に接続できません」と表示されることがあります。

SSL証明書のコモンネームが異なっている

SSL証明書のコモンネームとは、ユーザーが接続しようとしているウェブサイトが正しいものであることを確認するための識別情報です。ブラウザはSSL証明書のコモンネームと、ユーザーが実際にアクセスしているWebサイトのドメインを比較し、一致している場合にのみアクセスを許可します。何らかの原因でSSL証明書のコモンネームとWebサイトのドメインが異なっていると、「このサイトは安全に接続できません」と表示されます。

関連記事:httpsとは?その仕組み、httpとの違い

ウイルス対策ソフトがページを疑わしいと判定している

ブラウザのセキュリティではなく、ウイルス対策ソフトがWebサイトを疑わしいと判断し、アクセスを拒否することがあります。ウイルス対策ソフトのセキュリティレベルを高めに設定しているときに、このエラーが発生しやすくなります。

ブラウザのキャッシュ・Cookieが溜まっている

ブラウザには、キャッシュやCookieといったアクセスしたWebサイトの情報を蓄積する機能があります。これは、同じサイトに再訪しやすくするための機能の一種ですが、キャッシュやCookieが蓄積しすぎると、ブラウザに誤作動が発生、サイトへのアクセスが極端に遅くなったり、エラーが表示されたりすることがあります。

ブラウザの拡張機能の設定ミスや誤作動

拡張機能とは、ブラウザの利便性を高めるためのツールのことです。ブラウザには複数の拡張機能をインストールできますが、量が多すぎると負荷がかかり、Webサイトへのアクセス時にエラーなどの誤作動が発生しやすくなります。また、ブラウザの設定を変更した場合も、特定のWebサイトにアクセスができなくなることがあります。

パソコンの日付と時刻の設定に誤りがある

パソコンの日付と時刻の設定が間違っていると、SSL証明書の有効期限の確認が正しく行えなくなり、接続が遮断されることがあります。また、それに伴って「このサイトは安全に接続できません」「証明書の有効期限が切れています」「この接続ではプライバシーが保護されません」などのエラーが表示されます。

「このサイトは安全に接続できません」の安全性の確認方法

「このサイトは安全に接続できません」の安全性の確認方法

「このサイトは安全に接続できません」は、アクセスするWebサイトの安全性に問題がある場合に表示されますが、紹介したようにウイルス対策ソフトやパソコン、ブラウザの設定など、ユーザー側に原因があることもあります。「このサイトは安全に接続できません」と表示された場合、以下のポイントをチェックし、ユーザー側の原因有無やサイトの安全性を確認してみましょう。

サイトのドメインをチェックする

まずは、アクセスしようとしているサイトのドメインをチェックしてみましょう。悪質なサイトは、正規のドメインに非常に酷似したドメインを使用している場合が多いです。正規ドメインがわかる場合は、比較して異なる箇所がないか確認しましょう。正規ドメインではない場合は、アクセスはしないようにしてください。

サイトのSSL証明書をチェックする

サイトのSSL証明書が有効であるかどうかは、ブラウザ上部、アドレスバーの左端にあるアイコンから確認できます。エラーが出ている場合、「この接続ではプライバシーが保護されません」という表示になっており、それをクリックすると、証明書が有効か無効かを確認することができます。証明書が無効の場合は、ユーザー側で対応できることはないため、アクセスはあきらめた方がよいでしょう。

別のブラウザでアクセスしてみる

別のブラウザを使って、Webサイトにアクセスできないか確認してみましょう。使用しているブラウザのキャッシュやCookie、または拡張機能によってエラーが発生している場合は、別のブラウザであれば問題なくアクセスできます。

インストールしているウイルス対策ソフトをチェックする

URL(ドメイン)、SSL証明書、ブラウザに問題がない場合、ウイルス対策ソフトのセキュリティレベルが原因の可能性があります。ウイルス対策ソフトをインストールしている方は、ソフトの設定を一度チェックしてみましょう。

「このサイトは安全に接続できません」を解除する方法

「このサイトは安全に接続できません」を解除する方法

ブラウザ、ウイルス対策ソフト、パソコンなど、ユーザー側のトラブルでエラーが表示されている場合、以下の方法でエラーを解除できることがあります。ただ、それでもエラーが表示される場合、SSLの更新など、運営側の対処を待つしかありません。解除されるまで待つか、運営側への問い合わせを検討してみてください。

ブラウザのキャッシュ・Cookieをクリア

まずは、ブラウザのキャッシュ・Cookieをクリアしてみましょう。Google Chromeの場合は、上部バーの右端にある設定のアイコン(縦3つのドット)をクリックし、「履歴」を選択。「閲覧履歴データの削除」からキャッシュ・Cookieをクリアします。このとき、キャッシュ・Cookieの欄にチェックが入っているかどうかを確認してからデータを削除しましょう。

ブラウザの拡張機能の設定を変更する

ブラウザの拡張機能が原因でエラーが表示されている場合は、拡張機能の設定を無効化するか、削除することで解除できます。拡張機能の無効化・削除は、キャッシュ・Cookieのクリアと同様に、設定アイコンから行えます。

Google Chromeの場合は右端にある設定のアイコン(縦3つのドット)をクリックし、「拡張機能」→「拡張機能の管理」に進みます。すると、以下のページが表示され、インストール済みの拡張機能一覧が表示されます。無効化する場合は右下部のトグルをオンからオフへ。削除する場合は、「削除」のアイコンをクリックしましょう。

インストール済みの拡張機能一覧が表示されます。

パソコンの日付・時刻を確認する

パソコンの日付と時刻は、各パソコンの設定から確認・変更することができます。Windowsの場合は、設定画面の「時刻と言語」→「日付と時刻」に進みます。

以下のページが表示されたら、日付と時刻に誤りがないか確認しましょう。誤りがある場合は、「時刻を自動的に設定する」をオフにしてからオンに切り替えたり、「タイムゾーン」を別の地域にしてから東京に戻したりしてみてください。

日付と時刻に誤りがないか確認

ウイルス対策ソフトのセキュリティレベルを変更する

ブラウザにもパソコンの設定にも問題がない場合は、自分で設定を変えた覚えがなくても、なんらかのきっかけでウイルス対策ソフトが影響しエラーが表示されている可能性があります。

対処法としては、一時的にセキュリティーソフトの機能を無効にして干渉の有無を確認してみましょう。ただしセキュリティーソフトの機能を無効にするとウイルス感染に弱い状態となってしまうため、注意が必要です。

セキュリティー機能を無効にする時間は最小限にする、事前にデータのバックアップをとっておくなど、万が一のリスクに備えましょう。

ブラウザとパソコンのOSを最新状態にする

ここまでの方法でエラーが解除できないときは、ブラウザとパソコンのOSを確認しましょう。バージョンが古い場合は、最新にアップデートすることでエラーが解除されることがあります。それでもエラーが表示される場合は、ブラウザをアンインストールしてから再インストールしてみてください。

関連記事:Windows11でアプリやプログラムをアンインストール・復元する方法は?

まとめ

「このサイトは安全に接続できません」というエラーは、ブラウザがそのサイトのセキュリティに問題があると判断した場合に表示されます。エラーの原因の多くは、サイトのSSL(インターネット上の通信を暗号化し、安全に利用するための仕組み)によるもので、安全にアクセスするためには、サイト運営側が対応するのを待つ必要があります。ただ、パソコン、ブラウザ、ウイルス対策ソフトが原因のときは、ユーザー側で対処できることもあります。サイトの安全性を確認した上で、紹介したエラーの解除方法を試してみてください。


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