小さなスティック型SSD「M.2 SSD」とは

パソコンのストレージとしてHDDよりも小さくて軽いSSD。その中でもさらにコンパクトで豊富な種類をもつ「M.2 SSD」を知っていますか。今回は「M.2 SSD」の特徴と選び方を紹介します。

ライター:CLIP編集部

「M.2 SSD」とは

「M.2(エムドットツー)」はIntel 9シリーズ以降のマザーボードに採用された、小型パソコン向けの新しいストレージ接続規格。M.2規格を接続端子としたSSDを「M.2 SSD」と呼びます。
「M.2 SSD」はコンパクトなノートパソコンなどの普及に合わせて作られた幅約22mm、厚さ約2mm程度のスティック型ストレージ。
音楽や映像など大容量のデータをスムーズに移行したり、動画編集や3Dゲームなど高負荷な作業を行ったりする場面に強く、PlayStation 5の拡張ストレージとしても用いられています。

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「M.2 SSD」の種類

M.2 SSD」の種類

サイズで見る「M.2 SSD」

マザーボード上のコネクタに直接差し込める「M.2 SSD」は、基盤のサイズによって主に3種類に分かれます。

  1. M.2 type2280(サイズ:22 × 80mm)
  2. M.2 type2260(サイズ:22 × 60mm)
  3. M.2 type2242(サイズ:22 × 42mm)

また上記のものほど一般的ではありませんが、より小さな「Type 2230」や大きな「Type 22110」なども存在します。

端子形状で見る「M.2 SSD」

SSDのコネクタに接続する端子形状も以下の3タイプ。

  1. 端子の右側が欠けている「M-key」
  2. 端子の左側が欠けている「B-key」
  3. 端子の両端が欠けている「B&M-key」

マザーボードの規格と接続するデバイスの規格が異なると動作しないため、事前によく確認しておきましょう。

接続タイプで見る「M.2 SSD」

「M.2 SSD」は接続タイプによって大きく2つに分けられます。

M.2 NVMe

NVMeは高速データ通信を目的としたシリアル転送方式、PCI規格を用いたパフォーマンス重視の接続タイプ。最大 20Gbps の転送速度を誇ります。

M.2 SATA

SATAは従来のHDDや3.5インチSSDでも使われてきた規格です。
NVMeに比べ読み込みや書き出しの速度は遅い傾向にありますが、発熱が起きにくく省電力であるといったメリットがあります。

「M.2 SSD」の注意点

「M.2 SSD」の注意点

高速化できないことがある

NVMe接続を採用している製品を選べばデータ転送速度は速くなりますが、SATA接続を採用しているM.2 SATAの場合、データ転送速度は従来のSSDと同じ。SSDを利用していた人がM.2 SATAに変更してもデータ転送速度は高速化しないので気をつけましょう。

NVMeモデルは熱暴走に注意

M.2 SSDはサイズが小さく十分な冷却機能がないため、データの書き込みや読み出しを長時間続けると温度が高くなる場合があるので注意が必要。なかでもPCIe接続を使用しているM.2 NVMeは、データ転送が非常に高速な反面、熱がこもりやすい傾向があります。温度が一定以上高くなると、SSDは熱暴走を避けるため処理能力を落とすことも。
M.2 SSDを使用する際は、ファンなどでSSDを冷却するなどの発熱対策を施しましょう。

「M.2 SSD」の選び方

「M.2 SSD」の選び方

これまで紹介したように「M.2 SSD」にはさまざまな種類が存在します。「M.2 SSD」の選び方は以下の通り。

「M.2 NVMe」と「M.2 SATA」

まずはパソコンが「M.2 NVMe」と「M.2 SATA」のどちらに対応しているか調べましょう。それぞれ端子形状が異なります。対応していない規格のM.2 SSDを購入しても、理想の転送速度が出なかったり、使用できなかったりすることがあるので要注意。

サイズで選ぶ

M.2 SSDの製品サイズは、スペックなどに「Type ◯◯」といった表記で記載されています。例えば「Type 2242」と書かれている場合は、幅約22mmで奥行きは約42mm。
「Type 2260」や「Type 2280」など複数の種類があるため、購入時はご自身のマザーボードにあったサイズを選びましょう。

用途に応じた容量で選ぶ

OS+メインストレージなら「500GB程度」

Windows11のCドライブ占有量は一般的に約25~30GBといわれています。そのためM.2 SSDをOSのインストール先としてのみ使う場合は、定期的なアップデートを考慮しても128GBあれば足りるかもしれません。
しかしそれ以外に複数のソフトを用いたり、画像や動画、音楽を保存したりするメインストレージとして使用する場合は、500GBなど余裕を持っておくと安心でしょう。

ゲームや動画ファイル用なら「1TB以上」

ゲームのデータや動画ファイルを多数保存したい場合は1TB以上必要になることも。ここ数年で3Dグラフィックを採用したゲームや動画が多数配信されており、それに伴い扱うデータ量は年々増加。どのような最新ゲームにも対応できるよう、迷ったときは容量の大きなストレージを用意しておくのがおすすめです。

まとめ

ご自身でパソコンをカスタマイズする時はもちろん、新しいパソコンを購入する時もM.2 SSDが搭載されているものを選べば、十分なデータ容量を確保した上で重量を抑え、高速化できるかもしれません。次回のパソコン選びではぜひひとつの参考に!


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