ping値とは、単位「ms(ミリ秒)」で表されそのネット回線の送受信にかかる時間を数値化したもの。同じような基準に「回線速度」がありますが、こちらは1秒あたりに送受信できるデータ量「Gbps/Mbps」などの単位で表されます。
ping値はインターネットを使ったサービス・アプリ等を利用する際の応答速度で、ゲームで遊ぶ場合などは、ping値が低いほど快適に楽しむことができます。
ライター:CLIP編集部
ping値とは?回線速度との違いを解説
ping値はタイムラグを示す応答速度
「ping」は「Packet Internet Groper(インターネットの通信量を探ること)」の略で、「ピン/ピング」と読みます。ping値はそのネット回線の送受信にかかる時間・応答速度を数値化したもので、一般的に単位ms(milli second =1/1000秒、ミリ秒)で表されます。数値が低ければ低いほどタイムラグが少なくなります。
ネットワーク機能が搭載されているシステムには用意されている場合がほとんど。
ping値は時間、回線速度はデータ量で表す
ping値は回線速度と混同されることがありますが、こちらは1秒あたりに送受信できるデータ量のこと。「Gbps/Mbps」などの単位で表されますが、環境や同じネットワークに繋ぐデバイス数などによって回線速度は変わります。
ping値は私たちが動画を観たりビデオ通話をしたりゲームをしたりしたときの体感時間に近い、応答速度の目安。契約している回線速度が速くてもping値が安定していなければ、インターネットを利用する際にはストレスを感じてしまうかもしれません。
目安としてブラウザで検索して記事を読んだりやSNSを見たりするだけであれば100ms以下、動画視聴やオンライン会議であれば50ms以下のping値ですと不便に感じにくいでしょう。
ping値の測定方法を紹介
ping値を測定し、ご自身の環境を確認してみましょう。
回線速度測定サイトを使ってping値を測定する
回線事業者などが提供している回線速度測定サイトを使えばping値も測定できます。
「speedtest」や「Fast.com」などの測定サイトが有名です。
サイトにより数値が変わることもあるので、気になる方は複数のサイトで計測し平均値を出してみましょう。
スマホアプリでping値を測定
スマホでping値を測定する場合、SPEED CHECKやSpeed Test Masterなど速度測定アプリを利用するのも一つ。無料でダウンロード可能なものが多くあります。
Webサイトと違い、履歴が残るため時間帯や曜日ごとのping値の違いが分かります。
目的別ping値の目安
ブラウジングやSNS・ビデオ通話など通常のインターネット利用ではping値が50ms〜100msもあれば十分。ただオンラインゲームはサーバーと大量のデータを高頻度でやりとりするため、ラグが発生しにくい=ping値が低いほうが快適に遊べます。
ではどのくらいのping値であればゲームを快適に遊べるのでしょうか。
代表的なゲームジャンルとタイトルを例に目安を紹介します。オンラインゲームが快適に遊べるpingであればその他の用途でも問題なくインターネットが利用できるでしょう。
ping値0〜15ms推奨ゲーム
・FPS/TPSゲーム
「Apex Legends」「PUBG」「Fortnite」「スプラトゥーン」など
・対戦格闘ゲーム
「ストリートファイターV」「ギルティギア ストライブ」「グランブルーVS」「大乱闘スマッシュブラザーズ」など
特に通信量が多く通信頻度が高いのがFPS(ファースト・パーソン・シューティング)や対戦格闘ゲーム。
「1フレーム」(60分の1秒)を争うゲームではほんの僅かな遅延が試合を分けることも。
FPSや対戦格闘ゲームを遊ぶ際はping値が低ければ低いほど良く、15ms以下であればストレスを感じず遊べるでしょう。
もちろん15ms以上でも遊ぶことはできますので、上記は快適に遊べる目安です。
30ms以下推奨ゲーム
・MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)
「League of Legends」「ポケモンユナイト」など
通常のブラウジングよりは通信量・通信頻度が多くなりますが、
FPSや格闘ゲームほど緻密ではないため、30ms以下であれば快適に遊べるでしょう。
100ms以上でも大丈夫
・TCG・テーブルゲーム
「遊戯王デュエルリンクス」「シャドウバース」「ハーフストーン」「囲碁」「将棋」「麻雀」など
TCGやテーブルゲームなど、ターン制のゲームでは極端にping値が高くなければ大丈夫。
通常のブラウジングより遅くても問題なく遊べるでしょう。
パケットロスにご用心!
パケットロスとは、こちらが送信したデータが途中で消えてしまう現象。
例えば、FPSをプレイ中射撃をしたのに相手に一切弾が当たらなかったり、間一髪物陰に隠れたのに銃弾が当たってしまったりといったことも。
ping値が高いとパケットロスが発生する可能は高くなります。
オンラインゲームを快適に遊ぶためにはping値を低く保つように気をつけましょう。
ping値が高い場合の解決方法を紹介
ping値が高くタイムラグが生まれる場合、回線機器の点検など改善する方法がいくつか考えられます。
・関連記事:ゲームの「ラグい」の意味とは?ラグの原因と解決法
有線接続を試す
通信量の多いゲームを遊ぶ際などは、通信の安定した有線LANでの接続がおすすめです。
無線接続では速度測定でping値が低く出ても、通信状況によって数値が変動しやすくなる場合も。
Wi-Fiでゲームを遊んでいて操作に違和感を感じるなら、有線接続への切り替えを検討してみましょう。
メッシュWi-Fiを活用する
有線接続ができずWi-Fiのみの場合、Wi-Fi親機の近くでデバイスを使用するか離れた部屋でも通信速度が保ちやすいメッシュWi-Fiを活用するのも一つです。
メッシュWi-Fiについてはこちらの記事もおすすめです。
LANケーブルの確認も忘れずに
LANケーブルが古い規格のものであったり、劣化しているとping値に支障が出る可能性があります。
LANケーブルには「カテゴリ」と呼ばれる規格があり、通信環境に合わせて選ぶとping値がより下がる場合があります。
・関連記事: LANケーブルの選び方。おすすめカテゴリを用途別に紹介
ルーター・ONU(光回線終端装置)/モデムの再起動
ルーターとONUやモデムの再起動でping値が改善される場合があります。
「ルーター」→「ONUもしくはモデム」の順番で電源を抜き、その後5分ほど放置。
最初に「ONUもしくはモデム」の電源を入れ、ランプの点滅が落ち着き起動が終わったら「ルーター」の電源を入れましょう。
ルーターが問題なく起動すれば、再起動は終了です。
再起動でダメなら初期化・再設定
再起動してもping値が改善されない場合、通信機器の初期化か再設定がおすすめです。
使用している機器によって初期化の方法が違うので、お使いの機器の説明書や型番で検索しましょう。
回線契約の見直しも視野に
現在主流の光回線は事業者が最大速度1Gbps(=1000Mbps)以上をベストエフォート(最大限の努力目標)として提示することが多くあります。
ただ通信速度は時間帯や環境によって変わるため、常時同じ速度を保てるわけではありません。より安定した環境でオンラインゲームを楽しみたい場合は、5Gbps/10Gbpsなどの高速回線がおすすめです。
例えば関西でサービス提供しているeo光の超高速コースなら、プランによって最大おおむね5Gbps/10Gbpsの速度が見込めます。
インターネット上の記事や事業者によってはインターネットの通信規格が「Ipv6だと速い」とするものもありますが、「IPv6=速い」わけではありません。詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
・参考サイト: eoコラム – IPv4・IPv6の違いとは?IPv6=速いわけではない
まとめ
オンラインゲームやオンライン会議を快適に行うためには、一度スピードテストなどでping値を確認してみることをおすすめします。LANケーブルやルーターの再起動などでping値が改善されない場合は、回線事業者の切り替えもおすすめです。
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