子どものインターネット利用を制限する方法。家庭でできる安全なネット環境

パソコン・スマホ・タブレットを使い、誰でも気軽にインターネットに接続できる現代では、子どものインターネットの使い方について悩んでいるご家庭も少なくないかもしれません。加えて2020年から小学校でプログラミング教育が必修になったことで、子ども自身がパソコンに触れる機会が多くなっています。インターネットに制限をかけるべきか、かけるにしても制限の程度に迷っている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、主にパソコン、そしてスマートフォン・タブレットでインターネットの機能を制限し、子どもが安心安全にインターネットを使用できる環境を整える方法を紹介します。

ライター:CLIP編集部

あなたにピッタリのインターネットは?

子どものインターネット利用におけるリスクは?

子どものインターネット利用におけるリスクは?

インターネットは今や私たちの生活に欠かすことができない便利なものですが、リスクと隣り合わせのツールでもあります。まだ経験や知識が浅い子どもが利用した場合、よりリスクに触れる可能性が高まります。どのようなリスクが考えられるでしょうか。

アダルト・犯罪・暴力等の有害情報に触れてしまう

インターネットには種々雑多な情報があふれています。中には犯罪を助長するもの、暴力的なもの、性的なものなどもあり、過激なコンテンツに子どもが予期せず触れてしまうこともしばしば。

SNS等でトラブルに巻き込まれる場合がある

インターネットには日々世界中から多くの人々がアクセスしています。SNSで年齢や性別、立場を問わず簡単に繫がることができ、知見が広がるメリットがある一方で、投稿内容や返信内容でトラブルになる可能性があります。交流相手が本当はどのような人か分からないので、最悪犯罪に巻き込まれてしまうことも。

個人情報の流出や個人特定の危険性がある

交流・情報発信と共有のためのツールであるSNSを使う中で、ユーザー自身が個人情報を公開してしまう、またはなにげない投稿文や写真から学校・自宅・個人等を特定されてしまうことがあります。
さらに数多く存在する不正サイトに無意識にアクセスし、個人情報が抜き取られる、ウイルスや不正アプリに感染してしまう危険性も。

高額な課金をしてしまう

子どもは競争心をあおられやすく、物事の判断も甘くなってしまいがち。保護者のクレジットカードやキャリア決済を無断使用し、ゲーム等で高額課金や高額商品の購入などを行ってしまう場合も考えられます。

勉強など他のことに集中できなくなってしまう

メッセージアプリ等の通知が気になってしまう経験は大人でも覚えがあると思います。インターネットを使っているとついつい使用時間が長くなりがちです。子どもは勉強などのやるべきことよりもスマホを優先してしまったり、睡眠不足や生活習慣の乱れに繋がる危険性があります。

関連記事:iPhoneで子供の利用アプリ・時間を制限。中3の子供と親の本音

ペアレンタルコントロールでできる制限とは?

インターネットは、パソコンからの利用はもちろん、気軽に持ち歩けるスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末からの利用も可能です。子どもがそれらのデバイスを使用する際、常に保護者の前で使わせることや、監視をし続けることは実際問題、難しいでしょう。

そのためインターネット上の危険から子どもの安全を守るためには、様々な機能を使ってインターネットの利用を制限することになります。そのうちの1つが「ペアレンタルコントロール」です。ペアレンタルコントロールとは、保護者が親として(parental)子どものパソコンやスマホの閲覧・利用制限を行える機能のこと。具体的にどのようなことを制限できるのかについては、主に以下の4つです。

  • 有害情報が含まれるサイトはブロックし、閲覧できるサイトを制限
  • SNSやゲームなどインストールするアプリの制限
  • 使用する時間を制限
  • 購入と支払いの設定

その具体的な設定方法については、次に紹介します。

子どものインターネット利用を制限する方法【デバイス別】

【PC/Windows】「Family Safety」機能を使う

Windowsには「Family Safety」という機能があります。Family Safetyを使うと保護者のパソコンから子どものパソコンに対して、前項で紹介したような基本的な機能制限をかけることが可能です。

※以下はWindows11で作成しています。他のバージョンでは手順や画面が異なることがあります。

1.Family Safetyでまずは子ども用のアカウントを作成する

  1. 保護者のアカウントで保護者のパソコンにログインする
    保護者のアカウントで保護者のパソコンにログインする

    まずは保護者のWindowsパソコンに、保護者のアカウントでログインします。
    「Windowsアイコン」→歯車型の「設定」をクリックします。
  2. アカウントを選択する
    アカウントを選択する

    「設定」画面から「アカウント」をクリックします。
  3. 「家族とその他のユーザー」をクリック
    「家族とその他のユーザー」をクリック

    「アカウント」→「家族とその他のユーザー」→「家族のメンバーを追加」をクリックします。
  4. 「メンバーの追加」をクリック
    「メンバーの追加」をクリック

    「メンバーの追加」をクリックすると新しいウインドウが開くので、子どものMicrosoftのメールアドレスを入力します。持っていない場合は「子に対して1つ作成する」から新規作成してください。
  5. 案内に従い入力する
    その後は案内に従いパスワード、氏名、国/地域、生年月日を入力します。
  6. 設定完了。ログイン確認
    設定が完了したら、子どものパソコンから子どものアカウントを使ってログインできるか確認しましょう。

2.Family Safetyで子どもの利用制限を設定する

Family Safetyで子どものアカウントを作成したら、次は制限したい項目を設定していきます。

まずは保護者のパソコンに保護者のアカウントでログインします。
「Windowsアイコン」→「設定」→「アカウント」をクリックすると、「家族とその他ユーザー」の項目に子どものアカウントが表示されています。
そこから「オンラインで家族の設定を管理」をクリックすると各種設定が可能です。

関連記事:【前編】子供にスマホを持たせる前にできること……セキュリティ会社に聞いてみた

【Mac】「スクリーンタイム」を使う

Macユーザーは「スクリーンタイム」を使って各種制限を設けることが可能です。

  1. 「システム設定アプリ」に移動
  2. サイドバーで「スクリーンタイム」をクリック
  3. 「ファミリーメンバー」ポップアップメニューをクリックして家族を選択
  4. 「アプリとWebサイトのアクティビティ」をクリック
  5. 「スクリーンタイム」設定からそれぞれ必要な制限を選択し、オン/オフを切り替える

スクリーンタイムでできること

  • アプリとWebのアクティビティ→アプリの使用状況を確認できる
  • 「休止時間」→画面を見ない時間を設定できる
  • アプリ使用時間の制限→アプリとWebサイトの使用時間を制限できる
  • 「画面との距離」→顔とデバイスとの距離が近づきすぎると通知がくる
  • コミュニケーションの制限→通信・通話できる相手を制限できる
  • コミュニケーションの安全性→センシティブな写真を確認する
  • コンテンツとプライバシー→不適切なコンテンツ、アプリストアでの購入やダウンロードなどを制限できる

【スマートフォン】iPhone・Androidでインターネットを制限する方法

iPhone、Androidでもインターネットやアプリの利用を制限することが可能です。スマホによって設定方法が異なるため、ご自身・お子さんがお使いの機種の手順を確認してください。

iPhoneの場合

iOS12の場合は上述した「スクリーンタイム」を使ってインターネットの利用を制限することができます。スクリーンタイムの中では、画面を見ない時間を設定する休止時間の設定と、対象アプリの使用時間を制限することができます。

iOS11までは、「ペアレンタルコントロール」を利用してアプリごとに個別に使用制限をかけることができます。

参考:iPhoneのスクリーンタイムを使ってみる
参考:iPhoneのスクリーンタイムにスケジュールを設定する

Androidの場合

Android端末の場合は、「Google ファミリーリンク」アプリを使用するのが標準的です。ファミリーリンクを利用するには、保護者と子どものGoogleアカウントを用意し、アプリで両者のアカウントを連携する必要があります(※13歳未満は保護者がアカウントを作成・設定し、13歳以上は子ども自身のアカウントを保護者が管理設定が必要)。設定後、保護者用アプリやウェブから、子どものスマホやアプリの利用時間・コンテンツ・位置情報などを管理できます。

参考:Android Magazine

他にも子どもがアプリを新規でインストールしないようにGooglePlayストアの設定を変更するといった利用制限も可能。GooglePlayストアアプリの「設定」→「保護者による使用制限」にて設定することで実現できます。

アプリを使って制限する

専用アプリを使って子どものインターネットを制限することもできます。子どもが使用するスマホやタブレットの利用時間の設定、ダウンロードできるアプリやオンラインコンテンツの選択、位置情報の確認などを行うことが可能です。GooglePlayストアやアップルストアから、必要な機能を備えたアプリをダウンロードして利用するといいでしょう。

キャリアのフィルタリングサービスを利用する

契約しているキャリアによっては、有害サイトに未成年がアクセスすることができないようにブロックするフィルタリングサービスなどがあります。キャリアごとに使える機能や申し込み方法が異なるので、確認の上契約を行いましょう。

重要なのは家庭でのネットリテラシーの伝え方

重要なのは家庭でのネットリテラシーの伝え方

子どもがインターネットを利用するにあたって、保護者が対策できるさまざまな方法を紹介してきました。しかしインターネットを利用する以上、たとえネット環境をコントロールしたとしても、子どもが有害なコンテンツに一切触れずに過ごすことは難しいでしょう。

最近ではメッセージアプリを利用して友人とやり取りをする子どもも増えています。制限をし過ぎると、親と子の関係性や、子どもの友人関係に亀裂が入ってしまい、人間関係の悪化に繋がる場合も。また、子どもの成長に伴い、フィルタリングを解除する方法や設定の抜け道を知ってしまう可能性もあります。

ご家庭ではインターネットを制限することに加えて、ネットリテラシーについて常日頃から親子で話し合っておくことが大切です。「使用時間を守る」、「個人情報や個人を特定できるようなものをネットに載せない」、「困ったときは保護者にすぐに相談する」など、親子間で知識と信頼を築いていくことが大切です。子ども自身がネットリテラシーについて理解した上で、その都度判断しながらインターネットを正しく使用できるように導いてあげるといいでしょう。

まとめ

インターネットは現代に欠かせない便利なツールの1つですが、子どもが安心安全に利用するためには、適切な制限や管理が不可欠です。とはいえ、どんなに対策をしていても、完璧に管理をすることは難しいもの。そのため家庭ではネットリテラシーについて話し合い、子ども自身が十分に理解しておくことが大切です。

記事内で紹介したインターネット利用制限の方法とあわせて、「有害webフィルター for eo」のようなフィルタリングサービスを利用することで、さまざまな有害Webコンテンツをまとめてブロックすることができます。子どものインターネット利用をより安全に管理するための選択肢として、ご検討ください。
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※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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