【体験談】「Notion」で複数業務を一元管理。使い方や使用感は?

スケジュール管理やクラウドでのデータ管理など、仕事をするうえで便利なアプリは多いですが、複数のアプリを使うとアクセスが面倒になることもあります。この問題を解決してくれるかもしれないのがオールインワン型情報共有ツール「Notion(ノーション)」。

今回は、筆者が実際に使ってみて、その使用感をレビューします。これから「Notion」を使ってみようかなと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ライター:CLIP編集部

Notionとは?

「Notion(ノーション)」は、メモの作成・保存、データ管理、タスク管理、プロジェクト管理、データベースなど、さまざまな機能を持ちあわせたオールインワン型の情報共有ツールです。
メモを作成する場合、テキスト以外に画像や動画、表なども挿入することが可能なため、情報を見やすく整理できます。またリアルタイムで複数人が編集できるため、無駄なく資料をまとめることが可能です。

タイムラインやリストなど、さまざまな形式でのタスク管理も可能。さらにタグや進行状況などでタスクを分類することもできます。複数人が所属するチームでのタスク管理をスムーズに行えます。

ツール名説明
メモ機能ドキュメント形式でテキストや画像、動画をまとめられます
タスク管理機能ToDoリストなどをまとめられます
チームWiki機能効率的に情報の共有が可能です
ロードマップ機能プロジェクト計画を可視化できます
ガントチャート作成機能ガントチャートを作成できます
カレンダー機能スケジュール管理やリマインダーを設定できます
テンプレート機能Notionが用意するタスク管理や議事録作成などのテンプレートが用意されています

関連記事:Notionとは?オールインワン情報共有アプリの基本機能と人気の理由

Notionの料金形態

Notionは無料プランに加えて、月額料金が発生する3つの有料プランがあります。料金が高くなるにつれて、それより安いプランの全機能に加えた便利な機能が追加されていきます。そのため自分のニーズに合わせてプランを選ぶことが可能です。
(下記の表を参照。情報は2024年7月現在)

フリープラスビジネスエンタープライズ
0円1650円/メンバー/月2500円/メンバー/月営業に問い合わせ
7日間のページ履歴30日間のページ履歴90日間のページ履歴無制限のページ履歴
10名のゲストを招待可能100名のゲストを招待可能250名のゲストを招待可能250名のゲストを招待可能
ベーシックなページアナリティクスチームで使える無制限のブロックSAML SSOユーザープロビジョニング(SCIM)
同時編集が可能無制限のファイルアップロードプライベートチームスペース高度なセキュリティ設定
Slack、GitHub などとの連携サードパーティアプリとの同期データベースPDFの一括エクスポート監査ログ
カスタムWebサイト高度なページアナリティクスカスタマーサクセスマネージャー*
カスタムオートメーションワークスペースアナリティクス
チャートとダッシュボードセキュリティとコンプライアンスに関するインテグレーション

参考:Notionの料金プラン

Notion AIの活用

NotionにはAI機能が備わっており、さまざまなサポートをしてくれます。無料版では20回の利用が可能で、有料版では無制限に活用できます。

Notion AIは、ページ内で「/(半角スラッシュ)」もしくは「;(全角セミコロン)」を入力して呼び出したコマンドの下に「AIに文章作成を依頼」とあるので、それをクリックするだけで使用することできます。
アイデア出しだけでなく、文章の要約やデータ解析はもちろん、英語や中国語など14の言語に対応しており、翻訳をすることも可能です。

Notionを使ってみよう

Notionのアカウントを作る

NotionのWebサイトから登録しましょう。GoogleアカウントやAppleアカウントを使う、もしくはメールアドレスを入力して「続行」します。入力したメールアドレス宛に承認メールが届くので、それに従って進めましょう。

次はプロフィールの設定です。ユーザー名とパスワードを設定しましょう。

会社など同一ドメイン(@xxxxxx.xxx)でNotionに登録しているワークスペースが表示されることがあります。これらに参加するために登録した場合は、そのまま参加します。もし新しくワークスペースを作る場合は、「ワークスペースを作成」をクリックしましょう。

新規で作る場合は、そのワークスペースの属性を決めていく必要があります。チームなのか個人なのかを選びましょう。今回は今後のことも考えて「チームで利用」を選びました。

その後、自分のプロフィールを設定した後に、ワークスペースの名前を決めれば完了です。名前はひと目見たときに分かるような名前をつければ、あとでメンバーを招待する際に便利です。

Notionの基本画面

Notionの基本画面の説明をします。基本、左にある「サイドバー」で何をしたいかを選び、右側に表示される「ページ」に情報を記入していきます。

サイドバーについて

ページの切り替えや目的の機能の設定などは、基本動作はサイドバーで行います。上の4つ(検索・ホーム・受信トレイ・設定)は、ワークスペースの設定なので今回は割愛します。

「プライベート」では、自身で作成して公開してないページがまとめられています。ここに表示されているページは、ほかのチームメイトは閲覧できません。

「チームスペース」は、チーム単位でページがまとめられています。アクセス権を「フルアクセス」や「削除権限」「閲覧権限」など細かく設定できるので、メンバーの役割ごとに振り分けることが可能です。
またタスクやWikiといったチーム間で共有する情報もまとめられているので、チームメンバーの管理をする際はこちらを活用しましょう。

「ページ」機能

サイドバー上部にある「+新規ページ」をクリックするか、右画面のどこかをクリックすると「+」マークが表示されるので、そこから空のページを表示させます。そこに直接データを打ち込んでいき「ページ」をつくっていくことができます。
ブロック単位で、「テキスト」「見出し」「テーブル(表)」「画像」「動画」などを配置できるので、直観的に操作が可能です。
また登録した際に自動で作られるチュートリアルページ(下画像)の指示通りに実行していくと、Notionの使い方をひと通り試すことができるので、この「使ってみる」ページを活用していきましょう。

ドキュメントを作ってみる

メモとして活用してみる

今回はNotionを、当サイトCLIPの記事制作のアイデアブックとして使ってみました。
ブロックは「/(半角スラッシュ)」もしくは「;(全角セミコロン)」を入力すると、コマンドを呼び出せるので、箇条書きにしたい部分や、普通にテキストとして入れたい箇所の書き分けが簡単に行えます。

文字を太字にしたり、リンクをつけたりしたい時などは、該当テキストを選択し、表示されたコマンド上の適切な機能をクリックするだけ。画像もドラッグ&ドロップで、入れたい位置に挿入できるので簡単です。

今回はパソコンから使用していますが、スマートフォンからでもログインできるため、ふとした時に思いついたアイデアをまとめるのに、便利です。

▲Notionで作ってみたノートのイメージ

原稿作成ツールとして活用してみる

今回の記事の原稿のたたきを、Notionを使って作成してみました。
テキスト入力の操作感は、Microsoft WordやGoogleドキュメントと同じですが、画像の挿入や表の挿入・追加などは、より簡単にできるので、他のツールよりも便利さと使いやすさを感じます。タイトルや見出しの設定などもワンタッチで、かつ公開時の見た目と同じように確認できるのも魅力の一つだと思います。

▲Notionで作ってみた原稿イメージ

他のドキュメントツールとの違い

Notionはブロックごとに編集するため、WordやGoogleドキュメントなどの文章作成ツールよりは、ブログなどが作成できるCMS「WordPress」と同じような操作感で作業ができます。
WordやGoogleドキュメントは、テキストでの作業に特化しているため、文字の大きさやフォントなどをすぐに変えることができますが、文字のディテールに関係ない書類を作る際などは、デザイン部分で勝るNotionの方が見やすい資料を作ることができると感じました。

タスクを管理してみる

タスクの作成

サイドバーの「タスク」から新規作成をしていきます。
タスクのページは、タスク名や担当者を決めるのはもちろん、ステータスや期限、タグ付けができるため、検索や管理に役立つ項目が揃っています。
また関連するプロジェクトと連携することができるので、大きなプロジェクトを動かす際にそれぞれのタスクを作れば、簡単に進捗を管理することもできます。

実際に作ったタスクは、「すべてのタスク」で一覧として確認することができる(下画像)のも魅力的です。それぞれのカテゴリーで並び変えられるので、「今見たい」タスクをすぐに閲覧できるように感じました。

スケジュールを管理する

「カレンダー」でスケジュールを見える化

サイドバーの「カレンダー」からNotionカレンダーを開きます。私は普段Googleカレンダーで予定を管理していますが、Googleアカウントと連携することで、予定の同期ができるようです。

手順に沿って、Googleアカウントを連携させるとGoogleカレンダーに登録していた予定がNotionにも反映されました。

Notionカレンダー上のそれぞれの予定をクリックすると右側に詳細が表示され、その場で修正も可能。スケジュールを追加するのも、カレンダー上をドラッグするだけというGoogleカレンダーと同じような操作感で、違和感なく使うことができそうです。

▲Notionカレンダーで新規イベントを追加する際の画面イメージ

「プロジェクト」との連携でタスク管理

Notionカレンダーは、Notionのプロジェクト「タイムライン」と連携しています。そのため、現在どのプロジェクトが進んでおり、それがいつまでなのかをタイムラインで確認でき、右上の「カレンダーで開く」からカレンダービューで確認することもできます。

▲「プロジェクト」の「タイムライン」での見え方

カレンダー側からは、連携しているプロジェクトをクリックすると「Notionで開く」ボタンがあるため(下画像)、すぐにタスク画面に戻ることができるのも利点の一つ。自分の予定とタスクの期限を確認しながら作業時間を捻出できるので、外出予定が詰まっている忙しいときにこそ真価を発揮しそうです。

テンプレートを利用する

Notionは高い自由度が魅力ですが、あまりに自由すぎてどのように活用したらいいか分からないこともあります。そこでおすすめなのが「テンプレート機能」です。これを活用することで、自分好みのページを作ることができます。

2024年7月現在、10,000個の以上のテンプレートが配布されており、個人利用からビジネスシーン、学校での活用パターンなどさまざまなものが用意されています。また慣れてくれば既存のテンプレートを基にして、自分が使いやすいページにカスタマイズすることも可能です。

Notionのテンプレートはこちらから確認できます

テンプレートの使い方は、サイドバーの「テンプレート」をクリックすると、ウインドウが開くので、左上の「テンプレートを検索」から自分が行いたい操作を検索。すると対応するテンプレートが表示されるので、「テンプレートを入手」して、適応したいチームスペースを選ぶだけです。

ToDoリストの作成

今回は「ToDoリスト」のテンプレートを使用します(下画像)。

例として入力されているタスク(下画像)を参考に、今日のタスクを書き出してみました。

リスト下にある「+新規」からすぐに新しいタスクを追加できるのが楽でいいと感じました。またチェックボックスがあるので、タスクが完了すればチェックするだけなのも、単純な操作で忘れることがありません。

今回はその日のToDoリストなので、期限の設定は必要ありませんが、1週間単位での活用や、複数人での活用であればメンバーの割り当てをするなどを活用していけば、チーム管理も簡単になるテンプレートだと感じました。

▲テンプレートの「ToDoリスト」をカスタマイズした自分用ToDoリスト

ワードリストの作成

ライターに必須である表記統一のワードリスト(単語表)を、Notionのページとして作成してみました。今回は間違えやすい単語を登録してみましたが、タグを追加するなどして、専門用語や禁止表現などをまとめることができます。またこのリストをチームメンバーに共有すれば、個々人での表記揺れもなくなるため、気が付いたときにリストを更新していけば、よりカスタマイズされたワードリストを作ることができると感じました。

外部アプリと連携する

Notionの魅力の一つである外部アプリとの連携。今回は、チーム間での連絡ツールで使用頻度の高い「Slack」と、素材の共有に使用している「Googleドライブ」を連携してみました。

Slackと連携

チャットやコミュニケーションツールの「Slack」とNotionを連携してみます。
Notionのインテグレーションギャラリーから「Slack」を選択します。そして「Notionに追加」をすると、アクセス権限を求められるので、それぞれ設定を行って連携していきましょう。

権限の設定が完了すると、「Slack」にNotionのワークスペースが接続された旨のメッセージが届きます。

Slackを連携させると、Notionでタスクの更新やメッセージなどのアクションが行われる毎に、Slackに通知が飛ぶようになります。そのため、Slackを日頃利用している方は、常にNotionを確認していなくても、タスクの進捗などをSlackから管理できるようになります。またNotionではできないメンバーとのチャットなどにSlackを活用することで、より密に連絡を取り合うこともできます。

関連記事:Slackとは?基本の使い方・メリットを解説

Googeドライブと連携

Googleドライブを連携させることで、Notionからドライブ上のファイルへアクセスが可能に。それにより、タスクと関連付けすることで資料の提出先を限定できたり、すでに資料をGoogleドライブ上でまとめて管理している場合はすぐに確認することができたりと、作業の時短になります。
筆者は無料版のNotionのため、Notion内でデータ管理することが難しいため、Googleドライブを活用することで、より多くのデータを分かりやすく管理することができるようになりました。

ドライブに格納していたフォルダをNotionでリスト化させてリンクを張ることで、ドライブへのアクセス導線もわかりやすくなります。これまではそれぞれのフォルダをブックマークしてアクセスしていましたが、今後はタスクと合わせてドライブを確認することできそうです。

まとめ

今回、初めてNotionを使用してみましたが、その活用幅の広さに驚きました。タスク管理にスケジュール管理、メモなど、これまで複数のアプリを使い分けていたのを後悔するほど。これらを1つに集約できるのはもちろん、直観的な操作で使えるのも魅力的です。Notionは今まで使っていたものと変わらない操作感だと感じたので、これからも使ってみたいと思います。
Notionに興味がある方は、この記事を参考に一度試してみるのもいいかもしれません。


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