「PCを高速化したい」「パソコンの動作が遅い」そんなときに試してもらいたい設定の見直し、メモリ拡張などPC高速化の6つの方法を解説します。記事の最後には、Windows11環境での設定方法も説明します。ぜひ参考にしてください。
ライター:佐倉一史
パソコン(PC)の動作が遅くなる主な原因
パソコン(PC)の動作が遅くなる・重くなる理由は、大きく分けて5つあります。
1.パソコン(PC)のスペック不足
パソコンのメモリが少ない場合に、使用メモリ量が大きい動画の再生やオンラインゲームなどを同時操作すると、動作が固まってしまう可能性があります。
今使っているメモリ容量を確認する場合は、Ctrlキー+Shiftキー+Escキーで「タスクマネージャー」を起動して、「パフォーマンス」タグをチェックしましょう。
メモリ不足について詳しく知りたい場合は、別記事で解説しているので、そちらもご確認ください。
2 . HDD/SSDなどのドライブの容量不足
パソコンの記憶媒体であるハードディスク(HDD、Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)はメモリとは別の部品ですが、パソコンの動きの速度に関係しています。ドライブ容量いっぱいにデータが入っていると、1つの動作に対する処理容量も増えてしまうのです。
3 . ウイルス / スパイウェアへの感染
パソコンがウイルスに感染しているとCPUやメモリが多く消費され、動作が遅くなる場合があります。
4 . メンテナンスの不備
パソコンは定期的なメンテナンスが必須。外装にホコリが溜まっていないか、内部に不要なデータが残っていないか、常にチェックしましょう。
5 . CPUの温度上昇
パソコンは動作し続けると熱を帯びていくため、ファンを回転させるなど冷却装置が備わっています。しかし冷却が間に合わずに高温になるとCPUがダメージを受けてしまい、動作速度が低下。最悪の場合クラッシュする可能性もあります。
パソコン(PC)を高速化する方法
パソコン(PC)の動作を高速化する6つの方法をご紹介します。
1 . パソコン(PC)設定の見直し
パソコンの設定を見直すことで、空きメモリ容量を増やすことができます。まずは、以下の4項目を見直しましょう。
バックグラウンドアプリの停止
OSやセキュリティ保護のための「バックグラウンドアプリ」は、ウィンドウなどには表れません。その中にはほぼ使わない機能もあるためアプリを停止しておくと、動作が高速化されます。
「設定」の「プライバシー」タブに「バックグラウンドアプリ」の項目があるのでクリック。動作しているアプリ一覧が出てくるので、使わないものはオフにしましょう。
スタートアップアプリの停止
パソコンを立ち上げると自動で実行される「スタートアップアプリ」にも、使っていないものも多いので、こちらも必要の無いものは停止しましょう。
「設定」>「アプリ」>「スタートアップ」から一覧を確認できます。
アニメーションの停止
ディスプレイにウィンドウなど表示する際に使われている「アニメーション効果」。使用するたびにCPUを経由して動作するため、オフにすると多少動作が軽くなります。
また複数ウィンドウが重なった際に後ろを透かす「透明効果」もオフにすることで、システム負荷を軽減できます。
「設定」>「簡単操作」>「ディスプレイ」と選択して、スクロールすると、「Windowsのシンプル化と個人用設定」の項目があり、ここにあります。
最新バージョンへの更新
Windows10のバージョンが古いままだと、データの読み込みが遅い場合があります。アップデート状況を確認して、最新になっていなければアップデートを。
確認するには、「設定」の「更新とセキュリティ」から「Windows Update」を起動してください。
2 . メモリの拡張
パソコンの動作速度に関係するメモリを増やす方法です。元々パソコンにはメモリを後から追加できるように、追加スロットが備わっていることがあるので、メモリを購入してスロットへ挿し込みましょう。どこに挿入すればいいのか分からない場合は、修理業者などに頼むのがおすすめです。
また増設しなくとも、起動しているアプリを停止させたり、周辺機器を取り外したり、使用しているメモリ容量を少なくすることでメモリ不足を解消できます。
3 . 外付けドライブの追加
メモリ不足の原因の一つである「ストレージ容量の不足」を解消するため、外付けのHDDやSSDを接続して、空き容量を確保しましょう。
HDDには大きく分けて「据え置き」と「ポータブル」の2種類があります。
「据え置き」タイプは、自宅やオフィスで使用するパソコンの容量を増設したい場合に最適。「ポータブル」タイプは保存したデータを持ち運んだり、バックアップを取ったりしたりすることが多い場合におすすめです。
SSDは、HDDよりも高速にデータの書き込みが可能です。外部ストレージを増設するのであれば、少し高価ですが高速なSSDを使用するとよいでしょう。
使用しているパソコンのストレージがHDDの場合は外付けSSDでWindowsを起動することで、動作の高速化を図ることもできます。パソコンと外付けSSD、どちらも動作するものとできないものがあるので、それぞれのメーカーの公式Webサイトなどで事前に確認してから購入しましょう。
USBメモリのReadyBoost機能で高速化
高価な外付けのHDDやSSDの代わりに比較的安価なUSBメモリを使う方法もあります。USBメモリに搭載されているReadyBoost機能は、メモリとハードディスクの橋渡し役を担う機能。通常、双方間のデータ書き込み速度が異なるためにラグが発生しますが、その間にUSBメモリを挟むことでメモリの待機時間をなくして、パソコンの動作を高速化するのです。
ReadyBoost機能を使うためには、USBメモリとパソコンがReadyBoostに対応している必要があるため、それぞれが対応しているのか確認してから購入を検討しましょう。
ReadyBoostを実行したい場合は、空のUSBメモリをパソコンに挿入して、USBメモリのプロパティを開いてください。タブの中に「ReadyBoost」があるので、選択して適応が可能な場合は、実行しましょう。
4 . デフラグの実行
デフラグメーション(デフラグ)は断片化したデータの整理のこと。定期的に実行することで、ハードディスクの読み書き速度が上がるだけでなく、パソコンの起動速度の向上やハードディスクの空き容量の確保にもつながります。
Windowsキー+Sキーで表示される検索窓に「デフラグ」と入力。検索結果の「ドライブのデフラグと最適化」を実行。パソコンのドライブを選択して、「最適化」をクリックしましょう。
5 . パソコン(PC)の排熱環境の見直し
長時間使用してるとCPUやハードディスク、バッテリーなどが熱を持ち始めます。温度上昇は誤作動の原因にもなるため、排熱環境はしっかりと整えましょう。
パソコン本体の掃除
排熱のための隙間にホコリが溜まっていると、熱がこもってしまいます。定期的な外装のメンテナンスを行いましょう。
卓上ファンなどで風を当てる
パソコンへ直接風を当てることで冷却を促すことができます。卓上ファンを設置して、パソコンへ向けて動かしましょう。
パソコン本体をデスクから少し離す(スタンドを使う)
パソコン本体とデスクがくっついていると、上手く排熱することができない可能性があります。PCスタンドなどを使って、パソコンとデスクの間に風の通り道を作りましょう。
6 . パソコン(PC)を買い替える
5つの方法を試しても全然動作が早くならない場合は、パソコンを買い替えるのも一つの手段。スペックが低いパソコンでは、メモリ容量が少なくCPUの動作が重くなることが多いので、高スペックのパソコンへの買い替えも検討しましょう。
Windows11の設定を変更して動作を高速化
様々な新機能を実装し、ユーザビリティが向上しているWindows11ですが、「アップグレードしたらパソコン(PC)の動作が遅くなった」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
以下の4つの設定を変更することで、動作が早くなる可能性もあります。
方法については、前述の「パソコン(PC)を高速化する方法」の「1.パソコン設定の見直し」で説明しているので、そちらをご確認ください。
- バックグラウンドアプリの停止
- スタートアップアプリの停止
- アニメーションの停止
- 最新バージョンへの更新
まとめ
パソコン(PC)を高速化する方法について、すぐに試せるものからパーツの購入が必要なものまで、6つご紹介しました。どれも動作が早くなりますが、動作が重くなっている原因に関連する対処法を実行するほうが効果的です。なのでまずは、自分のパソコンの動作が遅い原因を追究して、対処法を試していきましょう。
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