ファイル共有のおすすめサービスと安全に使う注意点

ビジネスや個人での利用にも便利なファイル共有サービス。便利な反面、情報漏えいなど注意が必要です。
代表的なファイル共有サービスの使い方の解説と、目的に合ったクラウドサービスの選び方を紹介します。

ライター:荒井啓仁

一般的なファイル共有の方法

共有方法

パソコンやその他デバイス間でファイルを共有するには、いくつかの方法があります。

1.メール添付

画像や書類のみを送る場合、メールで添付する方も多いでしょう。メール添付は手軽なファイル共有の方法で手間が少ない反面、送信相手を間違えてしまう可能性や大きいサイズのデータは取り扱えないなど、安全性や利便性には不安が残ります。

2.物理デバイス・手渡し

オンラインでは送受信に時間のかかる大容量のデータの場合、USBメモリやディスクなど物理デバイスで手渡しした方が速いことがあります。インターネットを介さないためハッキングの危険が少ないのがこの方法の利点。
ただしUSBメモリ自体やデバイスにコンピュータウイルスが入り込むリスクがあり、データの破損・紛失の可能性があります。ビジネス用のパソコンではそもそもUSBメモリでのデータ受け渡し自体がルール的に(システム的にも)NGのことがあるでしょう。

なるべくバックアップの取れるクラウドサービスや、大容量のデータをやり取りできるファイル転送サービスを利用するのがおすすめです。

3 . ファイル転送サービス

ファイル転送サービスは、Webサイトにデータをアップロードし複数人で共有できるサービス。
サイズの大きいデータのやり取りに向いており、共有相手にURLとパスワードを伝えるだけでファイルの共有ができます。
ファイルのやり取りは基本的に一方通行のため、クラウドサービスと違い細かな変更やファイルの追加ができない点には注意が必要です。
代表的なファイル転送サービス2つを紹介します。

ギガファイル便

ギガファイル便は会員登録不要かつ、無料で利用できるファイル転送サービスです。
1回のアップロードで200GBまで、アップロード回数は無制限と手軽に大容量のデータを取り扱えるのが特長。データ保存期間は7日・14日・21日・30日・60日の中から選べます。

fire storage

「fire storage」はギガファイル便と同じく国産のファイル転送サービスです。
1ファイルの最大アップロードサイズは2GBまでとやや心もとないですが、アップロード数に制限は無いため、分割すれば無制限にアップロード可能です。
会員登録や有料プランに加入すると、ファイルの長期保存など便利な機能が追加されます。

4.クラウドストレージサービス

クラウドストレージサービスは、クラウドサーバーにファイルを保存する共有サービスです。
一度だけファイルを預けるファイル転送サービスに対し、クラウド上にある保存領域を継続的に使用できます。ファイルの変更・追加や共有も、同じサービスを利用する相手とならスムーズに行うことができます。相手が同一サービスを利用していなくても、リンクによる共有も可能です。PC・スマホ・タブレットなど、さまざまなデバイスからアクセスできるのも特長です。

Googleドライブ

Googleドライブ

GoogleドライブはGoogleのOffice系ツールとの連携が非常に便利なクラウドストレージサービス。GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートなどのツールで作成したファイルは、リアルタイムでクラウドに保存されるので、複数人での作業・共有の目的に向いています。
無料で使える保存容量も15GBと、文書や画像のやり取りであれば十分といえるでしょう。

OneDrive

「OneDrive」はMicrosoftアカウントを登録すれば誰でも利用できるクラウドストレージサービス。Windows PCをお使いの場合、ファイルの保存先をOneDriveにするだけでアップロードできます。無料版の場合は保存容量は5GBまで。
Microsoft OfficeやTeamsなどがビジネスの主体でスムーズに保存できるクラウドストレージが良い場合は、OneDriveが向いているかもしれません。
アプリがインストールされていれば他のアプリを立ち上げたり、サイトにアクセスしたりと手間が少なく利用できます。

Dropbox

dropbox

「Dropbox」は有料版やビジネス版の手厚いサービスが特徴で、動画や音声などの容量の大きいデータを複数人で扱う目的に向いています。ブラウザ・アプリがベースなので、スマホやPC・Macとデバイス間での共有がしやすいです。
管理者アカウントによるメンバーやフォルダの管理やメタデータの検索なども行えます。無料版では招待するたびに使用容量が増えていきます。

ファイル共有クラウドサービスの比較

クラウドストレージサービスにはそれぞれ複数のプランがあるのが一般的です。容量や付随するサービスによって料金が異なります。

サービス名プラン料金容量
GoogleドライブGoogleドライブ無料15GB
Google One250円/月100GB ※5人まで共有可能
Google One380円/月200GB ※5人まで共有可能
Google One1300円/月2TB ※5人まで共有可能
OneDriveOneDriveBasic無料5GB
OneDrive standalone224円/月100GB
Microsoft 365personal1284円/月1TB+MicrosoftOffice+Skype
DropboxDropbox Basic無料2GB
Dropbox Plus1200円/月2TB
Dropbox Family2000円/月2TB ※6人まで共有可能

※価格と内容は2022年1月現在のもの。月額料金を記載しているため、年間プランなどの場合より安くなることがあります。

クラウドサービスやWeb会議ツールでのファイル共有方法

会議中やチームで使うチャットツールでもファイルの共有は可能です。代表的なアプリケーションでのファイル共有方法を紹介します。

Googleドライブ

Googleドライブ

Googleドライブの場合、一覧で共有したいファイルを右クリック、もしくはフォルダを開きフォルダ名の右にある↓をクリックしてメニューを開きます。
メニューから「共有」を選び、ユーザーを招待するか「リンクを取得」の下部にある「変更」をクリック。「制限付き」となっている公開範囲を「リンクを知っている全員」にすれば、URLを共有するだけでファイルの共有ができます。秘匿性が高いファイルはメールアドレスでの共有がおすすめです。
相手に修正を頼む場合は、右に表示されている権限を「閲覧者」から「編集者」に変えるのもお忘れなく。

Googleドキュメント

Googleドキュメントやスプレッドシートの場合は、共有したいファイルを開いて、画面右上の「共有」を押すとGoogleドライブと同様の共有メニューが開きます。

Microsoft Teams

Microsoft Teams

Microsoft Teamsではプロジェクトの左欄にある「ファイル」、もしくはチャット欄にドラッグ・アンド・ドロップすれば2GBまでのファイルを簡単に共有ができます。
ゲストを招待している場合、共有設定を有効にしないとゲストユーザーからのファイル共有ができないので注意しましょう。

Zoom

Zoom

Zoomではビデオ会議中でもチャット欄から1GBまでのファイルが共有できます。
Dropbox、OneDrive、Googleドライブなど、クラウドストレージサービスとも連携可能でPCにファイルを移動し忘れた場合も安心です。

Slack

Slack

Slackではメッセージ欄の左下「+」マークを押すとメニューが開くので「添付」欄からコンピューターからアップロードを選択しましょう(ドラッグアンドドロップでも可能)。Googleドライブとの連携もできます。
Slackの場合、1度に送信できるファイル容量は1GBまでですが、ワークスペース単位で容量を管理しているためファイルを小まめに消さないとチーム全体に迷惑がかかることがあります。

Slackヘルプ

ファイル共有サービス利用の注意点

便利で安全性の高いファイル共有サービスですが、利用にはいくつか注意点もあります。

各サービスでセキュリティ対策を行っていますが、漏えいの可能性がないわけではありません。悪意のあるサーバ攻撃やアカウントの乗っ取り、パスワード漏えいはどのサービスでもありえます。メール送信先やファイル共有先を間違うなど、ヒューマンエラーもありうるでしょう。
安全性が高いからといって油断せず、共有するファイルの取り扱いに注意することが大切です。

便利なファイル共有サービスですが、容量が増えてしまうと利用料金も増えてしまいます。
保管するデータが多い場合や、細かく管理をしたくない場合は容量無制限のサービスがおすすめです。

まとめ

ファイル共有にはいくつか種類があり、さまざまなサービスがあります。
複数人での共有か、個人利用かビジネス利用か、用途に合わせて最適なサービスを選びましょう。


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※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

  • ライター

    荒井啓仁

    映画・アニメ・漫画が大好きで、Web漫画を15年以上ヘビーに毎日読み続ける。俳優として活動中で、演技者の目線からコラムを書く。

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