コロナ禍がもたらした、ライブ配信の新たな可能性。配信の舞台裏を、ライブハウス「SOCORE FACTORY」に直撃!

新型コロナウイルスの感染が広まり、自宅で過ごすことが多くなった今。みなさんは、何をして過ごしていますか?
多くの人にとって初めての出来事であり、「おうち時間」をどのように過ごすか悩んだ方も少なくないのでは。新型コロナウイルスの広がりや状況は日々変わってはいますが、今後も「おうち時間」を踏まえた、新しい日々の楽しみ方と付き合うことが生活の基本になってくるように感じます。

さて、そんな「おうち時間」の選択肢として、より一般的になりつつあるものが、ライブのオンライン配信。ライブハウスでの演奏が今まで通りにできなくなった今、ミュージシャンたちによる試行錯誤で、多くの配信が行われています。
もちろんこの動きは日本国内に限らず国外でも盛んに行われており、おかげで家にいながらお気に入りのミュージシャンのライブを、より気軽に鑑賞することができるようになってきました。いつもライブを鑑賞している国内アーティストはもちろん、来日公演を待ち焦がれていたあの海外アーティストも、身近な存在として配信を通して繋がれるようになってきているのです。
そこで今回は、今の時代だからこそ盛り上がりを見せるライブ配信を楽しむための、配信プラットフォームをいくつかご紹介。まだ体験したことがないという方も、これを機にぜひ活用してみてください。

ライター:CLIP編集部

有料ライブ配信の先駆け「ZAIKO」

ミュージシャンたちによる無料ライブ配信が少しずつ取り組まれていたなか、国内でいち早く有料の音楽ライブを開催したのが「cero」。電子チケット販売プラットフォームを運営していた「ZAIKO」の電子チケット制のライブ配信機能を使い、2020年3月に有料ライブ配信を開催しました。
この「ZAIKO」は、そこから6ヶ月でおよそ3,000本のライブ配信を行なっており、現在「音楽」だけでなく「演劇」「お笑い」など、さまざまなジャンルを展開。HPを見ると、その数には圧倒されるほど。好きなアーティストのライブはもちろん、新たな出会いを見つける楽しさまでも感じられます。

「ZAIKO」で視聴したい場合の、購入ステップはこちら

「ZAIKOでのチケット購入手順」

1:鑑賞したいライブの詳細情報ページへ。
2:右側にある、「チケット購入」のロゴをクリックします 。

右側にある、「チケット購入」のロゴをクリックします

3:「STEP1」のページへ飛び、チケット購入者名を入力します 。

「STEP1」のページへ飛び、チケット購入者名を入力します

4:チケット代とは別に、アーティストへ応援投げ銭をしたい方は、手順「3」のページを下へスクロールして、金額一覧から、アーティストに届けたい金額をクリック!

チケット代とは別に、アーティストへ応援投げ銭をしたい方は、手順「3」のページを下へスクロールして、金額一覧から、アーティストに届けたい金額をクリック!

5:「STEP2」に進むと、ログイン画面が登場。右上にある「アカウント作成」をクリックします。

「STEP2」に進むと、ログイン画面が登場。右上にある「アカウント作成」をクリックします。

6:名前、メールアドレス、電話番号、住所を入力していきます。

名前、メールアドレス、電話番号、住所を入力していきます。

7:パスワードを設定して、利用規約を確認後同意。「登録」へ進みます。

パスワードを設定して、利用規約を確認後同意。「登録」へ進みます。

8:購入前最終確認の「検証する」へ移動しました。ここでイベントの詳細とアカウント情報、配信チケットの購入者名義を確認します。

購入前最終確認の「検証する」へ移動しました。ここでイベントの詳細とアカウント情報、配信チケットの購入者名義を確認します。

9:チケット購入画面へ進みます。支払い方法が複数あるので、希望するものをクリックしましょう。

チケット購入画面へ進みます。支払い方法が複数あるので、希望するものをクリックしましょう。

10:今回は「VISA」での支払いを選択しました。カード情報の入力画面に行き、詳細を入力すると、チケットの購入が完了!

今回は「VISA」での支払いを選択しました。カード情報の入力画面に行き、詳細を入力すると、チケットの購入が完了!

ライブ配信の中には、終了後もアーカイブ購入ができるものも多いので、終わったあとに情報を知っても、悔やむことなかれ! あとから鑑賞することが可能です。まずは、チケット購入期間や配信期間がいつまでに設定されているのか、などを確認しましょう。

ライブ配信の中には、終了後もアーカイブ購入ができるものも多いので、終わったあとに情報を知っても、悔やむことなかれ! あとから鑑賞することが可能です。まずは、チケット購入期間や配信期間がいつまでに設定されているのか、などを確認しましょう。

また、STICKITS(投げ銭)という機能やTwitterと連動したコメント機能なども充実しており、ライブ配信を通してアーティストとの交流を楽しみ、彼らを近くに感じることができるのもポイント!

会場にいるかのように楽しめる「LIVE MINE」

2020年7月にオープンしたばかりの「LIVE MINE」は、音楽レーベルの株式会社ミュージックマインが運営する最新サービスです。「LIVE MINE」には「グッズ」という機能があり、ライブハウスで鑑賞している時のように、ライブ限定グッズを購入することが可能に。
ライブ配信後は7日間限定でアーカイブ配信が公開されるので、より好きな時間に楽しむことができます。

「LIVE MINE」で視聴したい場合の、購入ステップはこちら

「LIVE MINEでのチケット購入手順」

1:視聴したいライブの詳細ページへ移動し、「チケットを購入する」をクリックします。

視聴したいライブの詳細ページへ移動し、「チケットを購入する」をクリックします。

2:新規会員登録の画面へ移動し、ユーザー名、メールアドレス、パスワードを設定します。

新規会員登録の画面へ移動し、ユーザー名、メールアドレス、パスワードを設定します。

3:設定後、ログイン画面へ移動します。

設定後、ログイン画面へ移動します。

4:ログインすると「通常チケットを購入」画面が出てくるので、カード番号などを入力し購入が完了!

ログインすると「通常チケットを購入」画面が出てくるので、カード番号などを入力し購入が完了!

ライブ中には、選べるサポートメッセージ機能も。アーティストを直接支援することができる

ライブ中には、選べるサポートメッセージ機能も。アーティストを直接支援することができる

他にもこんな配信サービスが!

これまで紹介した2つのサービスに加えて、チケット販売などを主に行っている会社や音楽レーベルなどの大手も参入してオリジナルのサービスを展開しています。特徴は、なんと言っても、豪華なアーティストのラインアップ。そして、複数のサービスで閲覧できることも多いのが、これらのサービスの特徴でもあります。つまり一つのライブに対して、「Streaming+」でも、「PIA LIVE STREAM」どちらのサービスでも動画配信を視聴できるなど、使いやすいものを視聴者が選べるのもいいところ。
VimeoやULIZAといった既存の動画配信システムを使っているため、技術的なところでの違いはないものの、音楽に加えて、舞台やお笑いなどジャンルの広さもこれらのいいところ。視聴法についても丁寧な説明がされていることが多いので、配信ライブ初めにはもってこいかもしれません。

<主な8サービス>

Streaming+」(ストリーミングプラス):イープラス

PIA LIVE STREAM」(ぴあライブストリーム):ぴあ

Stagecrowd」(ステージクラウド):ソニー・ミュージックソリューションズ

Thumva」(サムバ):フェイス

LINE LIVE-VIEWING」(ラインライブビューイング):LINE

MUSIC/SLASH」(ミュージックスラッシュ):SPOON

Peatix Live」(ピーティックスライブ):Peatix

さて、ここまで手順やサービスを簡単に紹介してきましたが、実際に配信プラットフォームを使って配信を試みるライブハウス側は、どのように取り組んでいるのでしょうか?
「LIVE MINE」を使用している、大阪のライブハウス[SOCORE FACTORY]に取材しました。

「映像」という新領域に挑戦するライブハウス

大阪・南堀江に店舗を構える[SOCORE FACTORY]。国内最強レベルと言われるサウンドシステムを備えているライブハウスで、ジャンルの垣根を越え様々なライブを行っています。現在は「そこは、お茶の間」というストリーミングチャンネルを開設し、毎月あらゆるアーティストの音楽を高画質な映像と共に発信中。一体どのような経緯で生配信に力を入れ始めたのか、オーナー・かさごさんにお話をうかがいました。

音楽業界に携わって約20年となる、[SOCORE FACTORY]オーナー・かさごさん
音楽業界に携わって約20年となる、[SOCORE FACTORY]オーナー・かさごさん

――ライブハウスで生配信を行うために、動き始めたのはいつ頃からですか?

新型コロナウイルスの影響を見通して、3月中旬頃からは準備に取り掛かっていましたね。もともとライブハウスのネット環境がWi-Fiしかなかったので、映像を発信する際に遅延やパソコンが固まるなどといった問題が起きないように、光回線を引くことから始めました。

その後、4月に緊急事態宣言が出たときに、関西のライブハウスのオーナー達で「ライブハウス討論会」という生配信を行ったのですが、その時にある映像会社の方と知り合いまして。私たちは長年、音にこだわってきたライブハウスなので、生配信を行うのであれば、音だけでなく映像もクオリティの高いものを届けたいという気持ちがあったため、「ぜひ一緒にコラボレーションしましょう」と。今はおすすめの機材を紹介して頂いたり、実際に生配信ライブを行う時にも現場のメンバーとして来てもらっています。また、現在利用しているライブ配信プラットフォーム「LIVE MINE」と出合ったのは、[SOCORE FACTORY]を生配信ライブの会場にしたいと言ってくれたアーティストが使っていたことがきっかけですね。

[SOCORE FACTORY]に設置されている機材セット。可能な限り高画質で出力するために映像ミキサーには、評判の高い「Roland VR-50HD」を使用。
[SOCORE FACTORY]に設置されている機材セット。可能な限り高画質で出力するために映像ミキサーには、評判の高い「Roland VR-50HD」を使用。

――生配信を行う際には、どのような工夫をされているのでしょうか。

ライブのオンライン配信なのですが、どちらかというと「番組」という感覚で捉えていますね。いつも通りにライブをやっている様子をそのまま流しても面白くないので、視聴者を飽きさせないように映像を作り込んでいく、ということを心がけています。
例えば、先日に行った生配信ライブでは、演奏された全曲に歌詞のテロップをつけました。テレビ番組では当たり前のように行われていますが、実は生配信でテロップを載せるのは難しいんですよ。そういうこともリアルタイムでできるように機材を整えました

2020年7月25日に開催された「店主かさごの超怖い話」。“超怖い話認定”のテロップが左下に、トークとのタイミングを合わせて登場
2020年7月25日に開催された「店主かさごの超怖い話」。“超怖い話認定”のテロップが左下に、トークとのタイミングを合わせて登場

――なるほど。実際にお客さんを入れて行うライブとは、どのような違いがありますか?

照明にしても、映像としての照明はどのようにすれば映えるかな、と考えますね。
あとはライブ終了後にトークショーを開催したりとか、配信だからこそできることを行っています。通常のリリースパーティで、お客さんが入ってる状態ではトークショーはやらなかったと思いますね(笑)。
他には、普段は見ることができない演奏している手元を映したり、ステージに銀色のシートを敷いて光の反射を利用した演出を手掛けたり、“観客がいないからこそできる角度”など、カメラを通した時におもしろく見える工夫にチャレンジしていますね。

複数のアーティストに出演してもらったイベントでは、次のアーティストの転換の間にトークを行い、普段のライブでは聞けない楽曲制作の裏側について話してもらった
複数のアーティストに出演してもらったイベントでは、次のアーティストの転換の間にトークを行い、普段のライブでは聞けない楽曲制作の裏側について話してもらった

――今後、生配信を通じてどのような展開を考えられているか教えていただきたいです。

これからさらに映像を撮りためていって、ゆくゆくはライブ映像のサブスクリプションを展開しようと思っています。月額制などの方法で、見たい時にいつでも視聴できるというシステムです。そこで収益を得られればアーティストにも還元できるし、みんなでシェアしていきたいなと。映像を残していきたいアーティストを撮っていく、というスタンスですね。今後は観客が入っているライブが増えていくと思うのですが、そちらも行いつつ、無観客のストリーミングチャンネルも継続していきたいと考えています。

ストリーミングチャンネル、「そこは、お茶の間」

ストリーミングチャンネル、「そこは、お茶の間」。自宅からも出かけ先からもライブハウスの映像を楽しみ、みんなで談笑したり真剣に語れる様な熱いライブを見たりと、まるで「お茶の間」の様な番組、がコンセプト。月3回ほどのペースで発信中。

DATA
[SOCORE FACTORY]
大阪市西区南堀江2-13-26
06-6567-9852
https://socorefactory.com

ひとえに「ライブ配信」といっても、アーティストやライブハウスによって、その工夫はさまざま。特別な配信を模索し取り組んでいるライブ配信は、現在進行形で常に変化していることも、生で視聴する魅力の一つと言えるでしょう。生配信でライブを視聴する醍醐味は、そこにもあるはず。
配信プラットフォームというものが徐々に当たり前に使われるようになってきたことで、今後は今まで以上にライブの数が多くなり、ライブ鑑賞自体が日常的な行為になるかもしれません。
アーティストのSNSやHPなどで情報を探したり、気になるライブハウスのサイトで情報を探したりして、この新たな「音楽ライブの楽しみ方」を、日々の暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。


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※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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    CLIP編集部

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