スマートフォンは防水機能のついた機種が一般的になりつつありますが、パソコンは水に弱いモデルがほとんどです。「急にコップに手が当たって」「雨で濡れてしまって」と思わぬトラブルで、大事なパソコンやキーボードに水をこぼしてしまうこともあるかもしれません。
今回は、パソコンに水がこぼれた際の対処法5選と絶対に行ってはいけないNG行動を7選、予防法も3つ紹介します。
ライター:荒井啓仁
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パソコンに水をこぼした!!真っ先に行いたい対処法5選

パソコンやキーボードに水をこぼしてしまったり、雨で濡れてしまうなど水がかかってしまった場合、焦らず以下の対応を早急に行いましょう。冷静に行うことでトラブルを最小限に抑えられる可能性があります。
※ただし、パソコンにかかった水の量や水没時間などによっては、早急にパソコン修理会社等に相談したほうがいい場合もあります。不安な場合は相談するようにしましょう。
1.すぐにシャットダウンして電源を抜く
パソコンに水をこぼしてしまった場合、真っ先に行わなければいけないのはシャットダウンです。電源が落ちてしまった場合は再起動しようとせず、すぐに電源コードを抜きましょう。ノートパソコンを給電しながら利用していた場合も同様に、電源との接続を切ってください。
2.周辺機器を取り外す
シャットダウンし電源コードを抜いたら、パソコンにつながっている周辺機器を取り外します。USBポートからLANポート、映像・音声端子に至るまで、すべて取り外しましょう。
3.逆さまにする
ノートパソコンの場合、キーボードの下に基板がある製品がほとんど。接続している周辺機器を取り外したら、基板に水が入り込まないように、逆さまにします。水が排出されるので、タオルや紙などを敷いておくのがおすすめです。外付けのキーボードに水をこぼしてしまった場合は、ケーブルを外して逆さまにして乾燥させましょう。
4.乾燥させる(24時間以上、可能なら2、3日)
上記の手順が終わったら、あとは乾燥させます。直射日光を避けた風通しのいい場所で陰干ししましょう。内部に入った水分を完全に乾燥させる必要があるため、最低でも24時間、可能なら2〜3日は逆さまのまま放置するのが望ましいです。
5.無事に再起動できたらすぐにバックアップを取る
内部の乾燥が十分にできたら再起動を試みましょう。パソコンが起動できても、内部で腐食が起きている可能性も考えられます。一見問題がなくてもすぐにバックアップを取るのがおすすめです。作業中にパソコンが壊れてしまう可能性もあるので、重要なデータから順にバックアップを取りましょう。
※電源を入れるタイミングは専門的な知識が必要な場合もあります。自分で再起動を行う際の判断は慎重に、水をこぼした状況によっては専門業者に相談することを検討するとよいでしょう。
パソコンに水をこぼした際にやってはいけないこと7選

パソコンに水をこぼした際、少しでも復帰できる可能性をあげるため避けるべき行動を以下にまとめました。
1.水に濡れた状態で電源を入れない
動作確認のつもりでも、水に濡れたパソコンに電源を入れるのはNG。内部に水分がある状態で通電すると、ショートする可能性があります。もし、内部でショートが発生した場合はパソコンが完全に壊れてしまうので、無理に電源を入れるのは絶対にやめましょう。
2.動いたとしても放置は厳禁
パソコン内部の状態は知識がなければ正しい判断はくだせません。一見問題がなさそうでも、時間差で問題が発生する可能性も十分考えられます。パソコンに水をこぼした後、適切な処置をせず「(こぼれた水の量が)ちょっとだけだから大丈夫」「動いたから問題なし」と、油断して放置するのは禁物です。
3.ドライヤーなどで無理やり乾かさない
服や髪を乾かすように、高温で一気に乾かしてしまおうと考える方がもしかしたらいるかもしれません。PCパーツは熱に弱い部品が多いため、高温にさらすのはNGです。ドライヤーや暖房、直射日光に当てて乾燥を早めようとするのはやめましょう。
4.エアダスターや本体を振るなど、無理な排出を試みない
水の排出を早めようとして、本体を振ったりエアダスターを使用するのもご法度。振動や風でパーツの隙間に水が浸透してしまえば、より悪化してしまいます。パソコンに水をこぼした場合は、無理に排出しようとせず自然に乾燥するのを待ちましょう。
5.冷蔵庫、冷凍庫で乾かすのは絶対NG!
パソコンを冷蔵庫や冷凍庫に入れて乾燥を試みるのは、もちろんNG。乾燥した庫内でパソコン内部が乾いたとしても、外に出した際の温度差で結露が発生してしまいます。電子レンジでの乾燥を試みる方はいないとは思いますが、もちろんやめましょう。
6.水以外の液体(ジュース・コーヒーなど)の場合は復旧しても将来的に故障するかも
もしコーヒーやジュースなどをこぼしてしまった場合は、復旧の可能性が低くなるといわれています。しっかり乾いて再起動できたとしても、水以外の液体の場合は塩分や糖分などがパソコン内部に残ってしまいます。残留した成分が影響して、予期せぬタイミングで故障する可能性も十分考えられます。買い替えを視野にバックアップを取るか、早い段階で専門業者に依頼するのも1つの手段です。
7.【デスクトップPC】メッシュ部分から浸水した場合は分解せず業者に相談
ノートパソコンに比べて、ユーザー自身で分解しやすい製品も多いデスクトップPCですが、内部に浸水してしまった場合は、分解するのは控えたほうがよいでしょう。無理に分解しようとすると、感電の危険性もあるため、すぐに専門業者に相談するのがおすすめです。
パソコンに水をこぼさないためには?おすすめの予防法3選

1.パソコンと同じテーブルに飲み物を置かない
どんなに対策をしていても、事故は無意識のうちに起こってしまうものです。「飲み物は別のテーブルに置く」「手が当たらない場所に置くことを習慣づける」ことを心がけるとよいでしょう。どうしても難しい場合は、蓋付きのタンブラーやペットボトルを利用したり、机に挟み込んで使うようなドリンクホルダーを使用したりと、倒した際の被害を最小限に留める容器を使うのもおすすめです。
2.防水グッズを活用する
飲み物をどかせない場合、防水グッズを検討してもいいかもしれません。製品によって性能に差はありますが、キーボードに被せるカバーには防水性能をうたった商品も多く販売されています。ノートパソコンやタブレットを外出時に持ち出す際は、急な天候不良に備えるため、パソコンやタブレットを持ち運ぶケースを防水のものにするのもよいでしょう。
3.保管場所にも要注意
利用時以外にも気をつけたいのがパソコンの保管場所。結露が発生しやすい窓際や水を扱う場所の近くにパソコンを保管するのは控えましょう。保管している場所の近くに雨漏りがないかなども細かく確認するのがおすすめです。
まとめ
パソコンが濡れてしまった場合、慌ててしまう方がほとんどかもしれません。不意のアクシデントに対応するためには、万が一に備えて意識することが大切です。トラブル発生時に冷静な対応ができるよう、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
パソコンは基本的に水に弱い精密機械なので、プロに頼るのも賢明な判断です。大量の水をこぼした場合や対処できても不安な場合は自己判断に頼らず、専門業者への相談を早めに行うとよいでしょう。
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