発展目覚ましい生成AIサービスの中には、文章として指示を送るだけでさまざまな画像を生成してくれるサービスがあります。イメージを表現する単語や文章で指示するだけで便利に利用できる画像生成AIですが、利用には注意が必要です。
この記事では、画像生成AIのおすすめサービスを6つと、利用する上での注意点を紹介します。
ライター:CLIP編集部
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生成AIとは?

生成AIとは、学習した膨大なデータを基に新しいコンテンツを自動で作り出す技術。文章や画像、動画、音楽など、専門知識がなくても指示を送るだけでさまざまなコンテンツを作り出してくれます。受けた指示をAI自身が分析し、自ら回答(文章や画像など)を組み立てる点が従来のAIとの違いです。
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AIで画像を生成する注意点

専門的な知識や技術がなくても、高度なコンテンツが作成できる生成AI。出力したい画像の詳細を文章で伝えるだけで、アニメ風や手書き風、絵画風など、さまざまな画像を作り出せます。一見便利な画像生成AIですが、利用には充分な注意が必要です。生成AIの仕組みとして、画像を生成するためには基となる膨大な画像データが不可欠。学習データの透明性をうたうサービスもありますが、学習元のデータについては不透明な部分が多いのも現状です。
著作権違反になる可能性もあるため注意
画像生成AIは指示を伝えるだけで、希望に沿った画像を生み出してくれますが、著作権には十分注意が必要です。既存の著作物と類似性のある生成物は、著作権侵害にあたる可能性があります。
文化庁による『令和著作権セミナー AIと著作権』では、「著作物でないもの(単なるデータ(事実)やありふれた表現、表現でないアイディア (作風・画風など))は、著作権法による保護の対象には含まれません」との見解も示されていますが、専門家でも見解が分かれているのが現状です。
画像生成AIは、便利でクリエイティブな活動をサポートしてくれる反面、法律的にも技術的にもリスクがある点は把握しておきましょう。
ローカル利用の場合はハイスペックなPCが必要な場合も
画像生成AIサービスの中には、ローカル(=インターネットを介さず、自身のPC内だけで利用)環境でできるサービスもあります。独自のカスタマイズを加えることもできますが、利用には推奨スペックを満たす必要があります。
画像生成AIサービス おすすめ6選!

1.Stable Diffusion
Stable Diffusionは、ローカル環境でも利用できる画像生成AI。高画質な画像生成を可能にする「潜在拡散モデル(Latent Diffusion Model)」という技術が使われており、リアルなタッチからアニメ調なイラストまで、表現の幅が広い生成AIです。テキストからだけではなく、既存の画像の変換や編集も可能。Stable Diffusionは日本語に対応していませんが、拡張機能を入れれば日本語でも利用できます。オープンソース化しているので、PCにインストールしてローカルでも利用できるのがStable Diffusionの特徴。ただし、高性能なGPUが必要なので推奨スペックはしっかりと確認しましょう。
Stable Diffusionを利用するには、
- オンラインサービス
- ローカル環境
- クラウドサービス
の3つの方法があり、オンラインから利用するのが最も手軽です。無料でも1日10枚まで画像の生成ができるのもうれしいポイント。商用利用やクラウドを利用する場合は有料プランへの加入が必要です。
2.Midjourney
Midjouneyは、チャットアプリ「Discord」からも利用ができるAIサービス。AIに指示するプロンプトは英語のみですが、幻想的な雰囲気の画像生成に強い傾向があります。他のユーザーが生成したプロンプトや画像を見られるのは、他のサービスにはない面白いポイント。他人に見られたくない場合は「ステルスモード」を使えば問題ありません。2023年の3月までは無料版の提供があったものの、2025年5月現在は有料プランに加入しないと利用できないので注意しましょう。有料プランに加入していれば商用利用は可能です。
Midjouneyを利用するには、Discordの公式サーバーへの加入か、Webサービスでのアカウント作成が必要です。
公式サイト:Midjourney
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3.DALL·E 3
DALL·E 3は、ChatGPTの開発元であるOpenAIによる画像生成AIサービス。ChatGPTやMicrosoft Copilot、Bing Image Createrでも利用可能です。チャットAIとして評価の高いChatGPTと同じ開発元のサービスなので、自然言語(生活の中で使うような言葉)でのプロンプトの解釈が得意なのがDALL·E 3の特徴。生成したい画像のイメージをプロンプト形式に落とし込まなくても、理想に近い画像を生成してくれます。ChatGPTの無料ユーザーでは1日最大2枚まで画像を生成可能。Microsoft CopilotやBing経由でも無料で生成できますが、「ChatGPT Plus」や「Microsoft 365」など有料プランに加入していない場合は生成画像の商用利用はできません。
公式サイト:DALL·E 3 | OpenAI
関連記事:ChatGPT有料版でできること。無料版との違い
4.Adobe Firefly
PhotoshopやPremier Proなど、クリエイター向けのアプリケーションを多く提供しているAdobeの画像生成機能がAdobe Fireflyです。Adobe Firefly最大の特徴は、生成画像の著作権の透明性が他サービスに比べて確保されている点でしょう。Adobe Fireflyで生成される画像は、Adobeが提供する素材サイト「Adobe Stock」の許諾済みコンテンツのみを利用しているとのこと。また無料でも月間25枚まで画像を生成でき、有料プランに加入しなくても多く利用できるのは魅力です。生成した画像の商用利用には、Adobe Fireflyの有料プランのほか、Adobeソフトが複数使えるAdobe CCへの加入が必要なので注意しましょう。
Photoshopでも画像生成が使える?
Adobe Fireflyは単独でも画像生成ができますが、Photoshopに搭載された「テキストから画像生成」機能でもAdobe Fireflyを利用した画像生成が可能です。参照画像を設定すれば、生成したいイメージをAIに教えたうえで画像の生成が行えます。Photoshop以外にも、「Illustrator」「Premiere Pro」などのAdobeソフト内でもAdobe Fireflyが利用可能。また、各アプリでの「生成塗りつぶし」や「生成延長」という形でもAIによる画像生成が可能です。
5.Canva
Webブラウザから利用できる画像編集ツールがCanva。画像編集以外にもさまざまな機能を搭載しており、「Text to Image」機能で画像の生成ができます。無料ユーザーでも月に50回生成可能と、他サービスと比較しても生成回数が多いのはうれしいポイント。Canva本来の機能である、画像編集やスライド作成と組み合わせて使いやすいのも特徴です。生成できる回数が多いものの、AI生成した画像の商用利用には有料プランの加入が必要なので注意しましょう。
公式サイト:Canva(キャンバ):信じられないほど、素晴らしく
関連記事:「Canva」の使い方。手軽に画像編集できるオンラインデザインツール
6.Grok
X(旧Twitter)上で利用できる生成AIサービスGrokも、画像生成が可能です。Xのメニュー「Grok」か、公式サイトから利用可能で、日本語を含めたテキストから画像を生成してくれます。無料プランでは1日に3枚まで画像を生成可能。商用利用は、XかGrokの有料プランに加入する必要があります。生成される画像の精度は他サービスと比べて低いものの、生成した画像をそのままXにアップできるのはメリットとして挙げられるでしょう。
公式サイト:Grok
関連記事:Grokとは?主な特徴や機能、基本的な使い方を解説!
まとめ
知識やスキルがなくてもクリエイティブな画像を作れる画像生成AI。著作権など不透明な部分も多いため、利用には充分注意しましょう。同じ指示でも画像生成AIサービスによって生成される画像に違いがあるので、無料版を利用してサービス比較するのもおすすめです。
画像生成AIを快適に使うためには、安定した通信回線が不可欠。通信回線が不安定な場合、画像の出力に時間がかかる可能性も考えられます。お使いの回線が遅いと感じる方や不安がある方は、回線契約の見直し検討しても良いかもしれません。
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