ネットワーク輻輳(ふくそう)の原因は?通信遅延が起こる仕組みと対処法

ネットワークの輻輳(ふくそう)とは、通信回線にトラフィックが集中し、データの送受信が滞る状態を指します。

2022年に発生したKDDIの大規模障害で、はじめてこの言葉を知った方もいるかもしれません。通常は通信業界で使われる専門用語ですが、一般向けには「アクセス集中」と言い換えられることもあります。

この記事では、ネットワークの輻輳(アクセス集中)の原因や対処方法を紹介します。
ライター: CLIP編集部

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ネットワークの輻輳の仕組みと原因は?

ネットワークの輻輳の仕組みと原因は?

ネットワークの輻輳が起こる仕組みと主な原因について解説します。

ネットワークの輻輳が発生する仕組み

ネットワークの輻輳は、ネットワーク機器の処理能力や回線帯域を超えるトラフィックが発生し、処理が追いつかなくなることで発生します。
通信が集中して回線やルータの処理能力(帯域)を超えると、データはルーターのバッファ(予備のメモリ領域)へ一時的に蓄積されます。しかし、バッファにも限界があるため、処理待ちのパケット(分割されたデータ)が増えると順番待ちが発生し、通信の遅延が拡大していきます。さらに、あふれたデータは破棄(ドロップ)され、再送などにより混雑が悪化することがあります。
クラウドサービスの利用増加やOS・アプリの一斉アップデートにより、短時間に通信量が急増します。特に業務開始時間帯やプライベート利用が増える夜間は、通信が集中しやすくなります。
また、「回線の帯域やネットワーク機器の処理性能が同時接続数に対して不足している」「特定ユーザーによる大容量ファイルの転送やバックアップ処理が行われている」といった状態も、輻輳の原因となります。

その結果、Web会議などのリアルタイム通信や業務アプリの速度が遅くなることがあります。

ネットワークの輻輳が起こりやすいシーン

ネットワークの輻輳が起こりやすいシーン

ネットワークの輻輳は、特定の環境やタイミングで発生しやすい傾向があります。ここでは、実際に通信の混雑が起こりやすい代表的なシーンを紹介します。

駅・イベント会場

駅やイベント会場など、多数の人が同時にネットワークへ接続する場所では、ネットワークの輻輳が発生しやすくなります。特にフリーWi-Fiや公衆回線は利用者が集中しやすく、通信速度の低下や接続不良が起こりがちです。

年末年始

年末年始などの長期休暇シーズンも、ネットワークが混雑しやすい時期です。多くの人がメッセージ送信や通話、動画視聴などを同時に行うため、通信キャリア側で一時的なアクセス集中が発生することがあります。

その結果、SNSや通話アプリの応答が遅くなる、メッセージ送信に時間がかかるなど、利用者増加に伴う混雑が起こりやすくなります。

家庭内やオフィス

家庭やオフィスなどの日常的な環境でも、ネットワークの輻輳は発生します。たとえば、複数の端末で動画視聴やWeb会議を同時に行うと、回線の帯域が不足し、通信遅延が発生しやすくなります。

オフィスではOSやソフトウェアの一斉アップデートを行った際、家庭では動画視聴やオンラインゲームの利用が増える夜間や休日など、アクセス集中が発生しやすいタイミングでネットワークの輻輳が発生することがあります。

ネットワークが輻輳したときの対処方法は?

ネットワークが輻輳したときの対処方法は?

通信キャリアやインターネット全体で起きている大規模な輻輳は個人で直接解消することはできません。

ただ、以下のような家庭やオフィスでできる対処を行うことで、影響を軽減できる場合があります。

混雑しやすい時間帯を避ける

手軽で効果的な対策のひとつは、ネットワークの利用が集中する時間帯を避けることです。大容量ファイルの送受信やバックアップ処理は、利用者が少ない時間帯に実施することで、回線への負荷を分散できます。

また、OSやソフトウェアのアップデートについても、配信タイミングをコントロールすることでピーク時のアクセス集中を避けられます。特にオフィスでは、一斉アップデートを避けるだけでも通信品質の改善につながります。

Wi-Fi環境を見直す(設置・周波数・接続)

Wi-Fi環境を見直すことで、ネットワークの輻輳による影響を軽減できる場合があります。
例えば、ルーターの設置場所を部屋の中央や見通しの良い位置に変更することで、電波干渉や通信の死角が減少し、通信品質の改善が期待できるでしょう。

さらに、2.4GHz帯が混雑している場合は、比較的干渉が少ない5GHz帯を活用するのも有効です。接続する周波数帯を適切に使い分けることで、同時接続時の安定性を高めることができます。

なお、Wi-Fiの電波干渉やルーター設置場所の問題は「輻輳」ではなく、無線区間の品質低下が原因のケースもあります。まずは“回線側の混雑”か“宅内Wi-Fi”かを切り分けることが大切です。

関連記事:Wi-Fiが繋がっているのに遅い!原因と対処法を紹介
関連記事:2.4GHzと5GHzは同時使用できる?メリット・デメリットとルーター選びのポイント

ルーターや端末を再起動・更新する

ネットワークが混み合っている状態が続くと、通信のやり直しや待ち行列が増え、ルーターや端末の中の処理が一時的に重くなることがあります。結果として、通信速度が落ちたり、反応が遅く感じられたりします。こうした場合は、ルーターや端末を再起動すると、内部の一時的な処理が整理され、改善することがあります(ただし、回線そのものの混雑が原因の場合は、根本解決にならないこともあります)。

また、ルーターのファームウェアを最新の状態に保つことも重要です。アップデートによって処理効率や安定性が向上するほか、セキュリティ面の改善にもつながります。

回線プランを見直す

回線プランの見直しも有効な対策のひとつです。利用人数や通信量が増えている場合は、より高速なプランへの変更を検討してみてください。

また、プロバイダーと回線が一体となったサービスを選ぶことで、通信速度や安定性の向上が期待できます。回線事業者の見直しを検討している場合は、このようなサービスも選択肢のひとつです。

参考記事:eoコラム-eo光は「プロバイダー一体型」! メリットや注意点をわかりやすく解説

まとめ

ネットワーク輻輳(アクセス集中)とは、通信量が回線やネットワーク機器の処理能力を超えることで発生する通信の混雑状態です。

大規模なネットワークの輻輳に関しては個人で対処できることはありませんが、混雑する時間帯を避ける、ルーターを再起動する、Wi-Fi環境や回線プランを見直すといった方法で症状を軽減できるケースがあるので、今回の記事を参考にしてみてください。


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