初心者向け Premiere Proの使い方。流れを操作方法から解説

映像編集ソフト「Adobe Premiere Pro」は動画編集のプロだけでなく、スマホやSNS、YouTubeなどの普及で映像コンテンツの発信が容易になり、一般の方にも利用者が増え始めています。
今回は初心者でも分かりやすい「Adobe Premiere Pro」の操作方法から動画発信の方法までをご紹介します。

ライター:CLIP編集部

映像のプロが最も選ぶ編集ソフト「Adobe Premiere Pro」とは

Adobe社が配信している有料動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro」。「Adobe Premiere Pro」では、無料ソフトでは行えないような思うままの映像編集が可能です。Adobe社が提供する他のクリエイティブソフト(Photoshop、Illustrator、After Effects)を使用すれば、よりクオリティの高い映像に仕上げられます。そんな「Adobe Premiere Pro」の大きな特徴2つをご紹介。

1.毎月料金を支払うサブスクリプション型

「Adobe Premiere Pro」はソフトを購入せずとも、毎月の利用料を払って使用できるサブスクリプション型のサービス。単体プランだと2,728円で、他のソフトも全て使用できるコンプリートプランだと、6,248円(2021年7月現在)。初心者の方はまずは単体プランで動画編集のスキルを磨いて、クオリティを求めたくなったらコンプリートプランに変更するのがおすすめです。
Adobe公式サイトでも紹介されていますが「Premiere Pro」は庵野秀明監督のアニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』でも使用されるなど、プロの現場でも編集クオリティの高さが評価されています。

クラウド形式で配信するため、常に最新バージョンが利用できる

Adobe社がクラウド上にあるソフトを定期的にアップデート。新機能やバグの修正など、日々進化していくソフトを常に最新バージョンで使用することができます。

初心者でも分かるPremiere Proの使い方

「Adobe Premiere Pro」初心者の方でも分かる編集作業までの設定をご紹介します。

1.プロジェクトを作成〜設定

「Adobe Premiere Pro」での編集は、まずプロジェクト(編集するためのファイル)の作成から始まります。ソフトを立ち上げて、「新規プロジェクト」をクリックしてファイル名とPC内の保存場所を決めましょう。

ソフトを立ち上げる
新規プロジェクト

 
上記のような画面が開ければ、プロジェクトの完成です。

2.編集したい素材を読み込み

編集するには「Adobe Premiere Pro」に素材を読み込ませなくてはいけません。編集したい素材をプロジェクト内に入れる方法は、
画面上部の
ファイル>読み込み>編集したい素材
の順に選択すると左下のプロジェクトパネルに表示できます。
 

素材の読み込み

3.シーケンスを作成し、素材を入れる

プロジェクトへの素材の読み込みが完了したら、次にシーケンスを作成します。読み込んだ素材を、プロジェクトパネル右側のタイムラインにドラッグ&ドロップで配置することで動画ファイルの作成・編集が行えます。
タイムラインは画面の左側から右側に向けて時間の流れが表現されており、素材を順番に配置するだけで、直感的に動画が作れます。作成したシーケンスはプロジェクトパネルに表示されます。
ちなみにドラッグ&ドロップで作成するとシーケンス名が素材のデータ名になるので、お好みの名前に変更してください。

シーケンスを作成

音声が入った素材の場合、画像のように明るい水色と暗い水色が表示されます。上部の明るい水色が「映像」、暗い水色が「音声」を表しています。

Premiere Proでの編集・字幕・書き出し・発信まで

「Adobe Premiere Pro」での編集方法から完成した作品を発信する方法をご紹介します。

動画の構成を考えよう

動画の構成とは、いわゆる設計図みたいなものです。動画を編集する前に構成や流れを考えることで、視聴者によりその意図が伝わる動画を作ることができます。

見せたいシーンを切り出す!素材をカットしよう

編集では、素材の見せたい部分だけを切り取ることができます。使う箇所のみをうまく繋いで見やすい映像づくりを心がけましょう。
編集の手順をまとめます。

1.シーケンスの横の「レーザーツール」を選択

レザーツール

2.シーケンスに並べた素材の切り取りたい箇所の始まりをクリック

3.切り取りたい箇所の終わりのクリックしてカット

クリックしてカット

4.カーソルを「選択ツール」に切り替え、切り取りたい箇所を選択して右クリック

5.「カット」をクリックして不要な箇所を削除

カットをクリック

6.削除した部分が黒い背景になったら、次につなげたい映像をドラッグしてその上に配置

ドラッグしながら左へずらす

7.1~6の繰り返しで動画を作成する

動画をより魅力的に!字幕を入れよう

YouTubeなど最近の動画制作ではユーザーの注意を惹きつけるため、テロップ(字幕)をどのように挿入するかで出来栄えが大きく変わってきます。動画をより魅力的にするためにテロップを入れてみましょう。

1.ファイル>新規>レガシータイトルをクリックし、テロップのタイトルを入力して「OK」をクリック

レガシータイトルをクリック

2.テロップを作成するパネルが表示されたら、「横書き文字ツール」を選択し、画面内をクリック

3.テロップが入力できるので、お好みの文字を入力して、パネルを閉じる

テキストを入れたい場所をクリック
テキスト入力が終わればパネルを閉じる

4.完成したテロップをシーケンスの上にドラッグして配置

ドラッグでシーケンスまで持っていく

5.1~4を繰り返して、動画にテロップを挿入

テロップを動画の見せたい箇所のフリに使っても良いですし、音声が聞き取りづらければ話の内容をそのままテキストにすると見やすい動画になるでしょう。

動画のイメージを印象付ける!BGM、サウンドエフェクトをつけよう

テロップが入ったら、最後はBGM(バックグラウンドミュージック)。BGMは動画のイメージを左右する大事な要素です。それではBGMをつける方法をご紹介します。

1.プロジェクトパネルに表示された音源をダブルクリック

2. ソースパネルに音源を表示

3.使用したい箇所の始まりで「インをマーク(キーボードの「I、アイ」)」をクリック

4.使用したい箇所の終わりで「アウトをマーク(キーボードで「O、オー」)」をクリック

始まりにインをマーク、終わりにアウトをマーク

5.「オーディオのみドラッグ」をシーケンスへドラッグ

6.シーケンス上で配置を微調整して完成

オーディオのみドラッグでシーケンスに配置する

インターネットで検索すれば、YouTuber御用達のフリーBGMサイトが出てくるので、利用してみてはいかがでしょうか。

完成したら「書き出し」を行おう

動画編集が完了したら、書き出しの前に完成した動画をチェックしましょう。その際に、「レンダリング」という作業を行います。レンダリングは編集中に重い素材やエフェクトを施すとカクカクと再生するのを直す役割があります。

1.シーケンス内でレンダリングしたい箇所の始まりに「インをマーク(キーボードの「I、アイ」)」をクリック

2.シーケンス内でレンダリングしたい箇所の終わりに「アウトをマーク(キーボードで「O、オー」)」をクリック

アウトをマーク

3.上部にあるタブから「シーケンス>インからアウトをレンダリング」をクリック

インからアウトをレンダリング

4.レンダリングが終了すれば、動画をチェック

5.チェックが終われば、書き出しを実施

「書き出し」とは、いわゆる「.mp4」や「.mov」などの拡張子を持つ映像データに変換することです。
シーケンス内で書き出したい箇所の始まりに「インをマーク(キーボードの「I、アイ」)」、終わりに「アウトをマーク(キーボードで「O、オー」)」します。その後上部にあるタブから「ファイル>書き出し>メディア」の順でクリック。出力名の名前を選択して、保存したい場所とファイル名を入力します。最後に書き出しパネルの「書き出し」をクリックすると書き出しが始まるので、完了後に設定した場所にデータがあるか確認しましょう。

完成した動画を発信しよう

せっかくなので完成した動画を発信してみましょう。今回はYouTubeでの発信方法をご紹介。動画の長さや画質の良さによって、アップロードに時間がかかったりすることもあるので、ネット回線の速度がとても重要です。

1.YouTubeにアクセスし、アイコンをクリックして「YouTube Studio」に入る

2.チャンネルのダッシュボードから「動画をアップロード」をクリック

3.ファイルを選択からアップロードしたい動画を選ぶ

4.タイトルや説明を記入して、サムネイルを設定

5.「この動画は子ども向けですか?(必須)」項目でチェックを入れる

6.「次へ」をクリック

7.「動画の要素」で関連動画などを視聴者に表示されるように設定

8.「チェック」をクリックして著作権に問題がある動画かをチェック

9.「公開設定」で公開範囲を決定

10.「保存」をクリックすれば公開完了

まとめ

SNSやYouTubeの普及で動画の撮影や編集が身近になってきた昨今。こだわった映像を制作したいならば、「Adobe Premiere Pro」はおすすめです。撮影した動画素材をうまく組み合わせ、テロップやBGMが気持ちよくハマれば、発信も楽しくなるはず! 大容量のデータをアップロードするには高速のインターネット回線がおすすめです。それでは素敵な動画編集ライフをお楽しみください!


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※上記掲載の情報は、取材当時のものです。掲載日以降に内容が変更される場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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