パソコンを利用中、突然画面が真っ青になって驚いたことはないでしょうか? 主にWindowsで見られるこの現象は「ブルースクリーン」と呼ばれており、PC内部に何かしらのエラーが生じたことを知らせるもの。原因が分からないまま直ってしまうこともありますが、頻発する場合はPCに重大なエラーが発生している可能性も考えられます。
この記事では、ブルースクリーンが頻発してしまう場合の原因や解決策を紹介します。
ブルースクリーンとは?
ブルースクリーンはドライバーやメモリー、HDD/SSDなど、PCの利用に必要不可欠な部分にエラーが発生している際に表示されます。PCが起動できなくなったり、データが破損したりと、重大な問題が起きている可能性もあるため、早急な対応が必要になります。ブルースクリーンが発生した場合は、すぐに電源を落とさず再起動して様子を見ましょう。OSのアップデート後やドライバーの更新時などに内部でエラーが発生して表示されることもあります。
ブルースクリーンが発生する原因
ブルースクリーンが発生する原因は、メモリーやドライバーの不具合やHDD/SSDなど記憶領域の破損、コンピューターウイルスの感染などがあります。頻発するブルースクリーンを解決するには、エラーコードを控えて原因を特定することが大切です。
メモリーの不具合が疑われるエラーコード
DATA_BUS_ERROR 0x0000002E | メモリーを含めたハードウェア上で問題が発生している可能性があります。 |
UNEXPECTED_KERNEL_MODE_TRAP 0x0000007F | メモリーの破損やモジュールの不一致などが考えられます。 |
PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA 0x00000050 | メモリーが破損している可能性があります。 |
HARDWARE_INTERRUPT_STORM 0x000000F2 | メモリーが応答しないなど、メモリーに不具合がある可能性。 |
記憶領域の不具合が疑われるエラーコード
CRITICAL_OBJECT_TERMINATION 0x000000F4 | ハードディスク自体、もしくはケーブルなどの不具合で出るエラーコード。 |
PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA 0x00000024 | 記憶領域のファイルシステムや不良ブロック(不良セクタ)が発生している可能性があります。 |
KERNEL_DATA_INPAGE_ERROR 0x0000007A | ハードディスクが物理的に破損している可能性があります。 |
UNMOUNTABLE_BOOT_VOLUME 0x000000ED | 上記同様、ハードディスクが物理的に破損している可能性があります。 |
ドライバーの不具合が疑われるエラーコード
VIDEO_TDR_FAILURE 0x00000116 | グラフィックドライバーでの不具合が起きている可能性があります。Windows自体のバージョンやグラフィックカードのドライバーが古いと発生することもあるようです。 |
IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL 0x0000000A | Windowsドライバーに不具合が生じている可能性があります。 |
SYSTEM_THREAD_EXCEPTION_NOT_HANDLED 0x0000007E | オペレーティングファイルの読み込み時に問題が発生したときに表示されるエラーコード。OSの更新時などに発生することが多い。ウイルスやマルウェアに感染している場合にも表示されることがあるので注意が必要です。 |
ATTEMPTED_WRITE_TO_READONLY_MEMORY 0x000000BE | ドライバーかメモリーの不良や破損の可能性があります。 |
NO_MORE_SYSTEM_PTES 0x0000003F | ドライバーやアプリケーションがメモリーの管理を適切に行なっていない可能性があります。 |
ブルースクリーンが頻発するのはなぜ?
ブルースクリーンが頻発する場合は、単一の問題だけではなく複数の要因が絡んでいる可能性も考えられます。エラーコードは、PC自身が認識している問題を表示しているだけに過ぎません。出てきたエラーコードに対応すれば必ず直るわけではない点には注意しましょう。異なる種類のエラーメッセージが表示されてしまう場合は、PCの経年劣化なども考えられます。
頻発するブルースクリーンを解消するには?
ブルースクリーンが表示された場合は、まずはエラーコードをしっかりと確認しましょう。心当たりがある場合や原因が特定できる場合は、1つ1つ対応することが大切です。
いくつかの問題に対しては、セーフモードでの起動やドライバーの更新、システムの復元などを利用することで改善される可能性もあります。
セーフモードでの起動の仕方
セーフモードでは、パソコンを起動する最低限のシステムでパソコンを起動します。起動に必要なソフトやアプリケーションは無効になるため、不具合の原因を調べるために利用されます。
OSの起動に2回失敗した場合は、次回起動時に自動的にスタートアップ修復の画面が表示されます。
セーフモードを選択するには[オプションの選択]画面から[トラブルシューティング]、[詳細オプション]を開きます。[詳細オプション]画面から[スタートアップ設定]を選択。起動方法についていくつか変更点が記載してあるので、確認してから画面右下の[再起動]をクリック。
PCが再起動し、オプションの一覧から4を選択するかF4キーを押すことでセーフモードでPCを起動できます。インターネットに接続する必要がある場合は、5を選択するかF5キーを押しましょう。
PCを以前の状態に戻すシステム復元
システム復元は、Windowsが正しく起動できていたポイントまで復元すること。[スタート]から[Windows システムツール]を選択し、[コントロールパネル]を開きます。[システムとセキュリティー]の項目から[セキュリティーとメンテナンス]に進み、[回復]を開きます。[システムの復元を開く]を押し、システムの復元を起動しましょう。システムを復元する日時を選択し、注意事項をよく確認し進めることで、パソコンの状態を指定した日時まで戻せます。
記憶領域に問題がある場合は、正しく戻らない可能性やかえって状況が悪化する可能性もあるため、注意して行いましょう。消えてしまったアプリや変更していた設定もやり直す必要があるため、メモやバックアップは忘れずに取っておくことが大切です。
メモリーに原因がある場合
表示される頻度の高いエラーコードとして、メモリー領域でのエラーやメモリー自体の破損などが疑われるものがあります。
「0x00000050」の場合は、メモリーのダンプファイル(.dmp)ファイルの削除で解決する可能性もあります。
「0x000000F2」は、サウンドカードやグラフィックカードなど、ハードウェアデバイスをインストールした際に表示されることが多いエラーコードです。デバイスのドライバーを最新バージョンに更新しなおすと直る可能性があります。
記憶領域に不具合がある場合
メモリー同様、本体やパーツの物理的な破損からシステム上のエラーなど、多くの原因が考えられます。不良が認められない場合は、チェックディスク(CHKDSK)を行ってみましょう。
[スタート]ボタンを右クリックし、[検索]を選択。検索窓に[cmd]と入力し、検索結果から[コマンドプロンプト]を右クリックし、[管理者として実行]を選びましょう。黒い画面が出てきたら、「chkdsk /f」でソフトウェア上の問題の検出と修復が行なえます。
チェックディスクを行う際は、HDDに高い負荷がかかるばかりか、データが消えてしまう可能性もあるため、問題がどこで発生しているか見極めてからチェックを行うことが大切です。チェックディスク中はPCの操作ができなくなるため、時間に余裕があるときに行いましょう。
ドライバーに不具合がある場合
ドライバーに不具合がある場合は、原因となったファイル名(.sys)がブルースクリーンのエラーコード下に表示されるケースもあります。表示された特定ファイルの削除や再インストールを行いましょう。OSのアップグレード後にブルースクリーンが頻発する場合は、OSのダウングレードを検討するのもおすすめです。OSやシステム、ハードウェアのドライバー更新、ストレージの空き容量を増やすことで解決できる場合もあります。
ウイルス感染が疑われる場合
コンピューターウイルスやマルウェアの感染により、不具合が生じている可能性も考えられます。
日頃から、ウイルス対策用のセキュリティソフトをインストールして保護し、さらに定期的に感染チェックを行うことで、ウイルスに感染しにくい環境づくりを心がけましょう。
直らない場合は買い替えや修理を
頻発するブルースクリーンの原因特定には専門的な知識が必要な場合もあります。見た目では分からない箇所で重大な問題が発生している可能性もあるでしょう。原因が分からない、解決方法を試しても改善されない場合は、PCの買い替えや専門家への修理依頼の検討も1つの手段です。
まとめ
突然PCが操作不能になってしまうブルースクリーン。頻発する場合は、いくつもの要因が関わり、修復が難しい可能性も考えられます。不具合の状態によっては、大切なデータが突然消えてしまうこともあるので、日頃からデータのバックアップはしっかり行いましょうバックアップ用に外付けのストレージを買う以外にも、簡単で便利なクラウドでのバックアップもおすすめです。
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