Excel関数入門【2025年版】Excel初心者必見!業務に役立つマスト関数

表計算やデータベース作成など、さまざまな場面で活躍している「Microsoft Excel」。2024年は、AIアシスタント「Copilot」との連携やデータ分析能力の強化など、多くのアップデートが行われました。

そんな豊富な機能の中から今回は「Excel関数」に注目。基本的な関数から2024年に追加された新関数まで、Excel初心者の方の役に立つ関数を紹介します。

ライター: CLIP編集部

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Excelの基本関数

Excelの基本関数

ビジネスのさまざまな場面で使用されている代表的なExcel関数をいくつか紹介します。

数値計算の関数

・SUM関数

SUM関数は、指定した範囲内の数値を合計するための関数です。例えば、売上や経費の合計を計算する場合に便利です。

式の例:=SUM(A1:A10)

・AVERAGE関数

AVERAGE関数は、指定した範囲内の数値の平均値を求める関数。試験の平均点を計算したり、月ごとの売上の平均値を求める際に活用できます。

式の例:=AVERAGE(B1:B10)

・MAX/MIN関数

MAX関数とMIN関数は、それぞれ範囲内の最大値と最小値を求めることが可能です。そのため、売上データの中から一番売上が高い商品や低い商品を特定する際に使用できます。

式の例:
=MAX(C1:C10)(C1からC10の最大値)

=MIN(C1:C10)(C1からC10の最小値)

・ROUND関数

数値を指定した桁数に丸めるROUND関数。税率計算時の小数点処理や、販売価格を適切な桁数に調整する際に使用できます。
式の例:=ROUND(D1, 2)【意:D1の値を小数点第2位で四捨五入】

条件分岐の関数

・IF関数

IF関数を使用すると、特定の条件に応じて異なる値を返してくれます。そのため、例えば売上が目標額を超えた場合に「達成」、そうでない場合に「未達成」と表示することができます。

式の例:=IF(E1>=100000, “達成”, “未達成”)

・IFS関数

IFS関数は、複数の条件を評価し、それぞれの条件に応じた値を返す関数です。使用例としては、成績を点数に応じて「優」「良」「可」など、数値に応じて評価する場合におすすめ。

式の例:=IFS(F1>=80, “優”, F1>=60, “良”, TRUE, “可”)

・SUMIF関数

SUMIF関数では、特定の条件を満たすセルの合計を求めることが可能。もし複数ある項目から特定の項目のデータのみを合計したい場合に使用できます。

式の例:=SUMIF(A1:A10, “東京”, B1:B10)【意:A列の「東京」に対応するB列の数値を合計】

・COUNTIF関数

特定の条件を満たすセルの個数をカウントするCOUNTIF関数。利用シーンとしては、例えば特定の部署の社員数を数える場合などに使用します。

式の例:=COUNTIF(A1:A20, “営業部”)

検索して値を取得する関数

・LOOKUP関数

LOOKUP関数は、指定した範囲内で検索値を探し、その対応する値を取得する関数です。利用シーンとしては、例えば商品コードに対応する商品名を検索する際などに使用できます。

式の例:=LOOKUP(101, A1:A10, B1:B10)

・VLOOKUP関数

指定した値を縦方向のリストから検索して対応する列の値を取得するVLOOKUP関数。利用シーンとしては、例えば社員番号から社員名を検索する場合などに便利です。

式の例:=VLOOKUP(C1, A1:A10,2,FALSE)

・XLOOKUP関数

XLOOKUP関数は、VLOOKUP関数が縦方向だけの検索に比べて、縦方向・横方向の両方の検索が可能です。データの並び順に関係なく検索できるため、より柔軟な検索が可能になります。

式の例:=XLOOKUP(101, A1:A10, B1:B10)

・MATCH関数

指定した値が範囲内のどの位置にあるかを導き出すMATCH関数。ジャンル分けされた商品から、特定の商品のジャンルを取得するなど、広範囲の使用ニーズがあります。
MATCH関数の基本的な書き方は =MATCH(検索値、検索範囲、照合種類)で、照合種類は(0:完全一致、-1:以上、1:以下)です。

式の例:=MATCH(50, A1:A10, 0)

・XMATCH関数

MATCH関数の拡張版であるXMATCH関数は、検索方向の指定やワイルドカード検索が可能です。

式の例:=XMATCH(50, A1:A10, 0, 1)

・FIND/FINDB関数

FIND関数とFINDB関数は、文字列の中から特定の文字の位置を検索する関数です。セル内の文章で、特定の単語が文中のどこにあるかを確認できます。またFINDB関数では特定の文字が文章内の何番目にあるかをバイト数で表示してくれます。
FIND関数の書き方は、=FIND(検索文字列,対象,開始位置)でFINDB関数も同じです。

式の例:
=FIND(“apple”, A1)

=FINDB(“価格”, A1)

カレンダーを作成する関数

・DATE関数

DATE関数は、年・月・日を指定して日付を作成する関数です。例えば、請求書の発行日を指定する際などに使用できます。

式の例:=DATE(2025, 3, 15)

・WEEKDAY関数

指定した日付の曜日を数値で取得してくるWEEKDAY関数。数式は「=WEEKDAY(シリアル値, 種類)」で表し、種類は1~3で指定。指定した種類によって、結果の数字に対応する曜日が異なるので注意。

種類が「1(省略)」の場合
1:日曜日 2:月曜日 3:火曜日 4:水曜日 5:木曜日 6:金曜日 7:土曜日
種類が「2」の場合
1:月曜日 2:火曜日 3:水曜日 4:木曜日 5:金曜日 6:土曜日 7:日曜日
種類が「3」の場合
0:月曜日 1:火曜日 2:水曜日 3:木曜日 4:金曜日 5:土曜日 6:日曜日

式の例:=WEEKDAY(A1, 2)

・MONTH関数

MONTH関数は、指定した日付の月を取得してくれます。例えば、売上データを月ごとに分類したいときなどに使用しましょう。

式の例:=MONTH(A1)

・関連記事:Excel カレンダーを関数・テンプレートで作成する方法

Excelの新関数5選

Excelの新関数5選

2024年度のアップデートで追加された中で、ビジネスシーンに活用できるものを5つ紹介します。これらの関数は2025年2月時点で「Microsoft 365」のExcelのみなので、注意しましょう。

データ集計を行う「GROUPBY関数」

これまで複数の関数を使用しなければならなかった集計を単独で行うことができる新関数「GROUPBY関数」。ピボットテーブルの代わりとなる関数で、基準を指定すると、データを読み取って自動でグループ化。さらに、集計まで行ってくれます。
例えば、売上データを部門別や商品カテゴリ別に集計する際に活用。ピボットテーブルを使わずにデータをまとめることができるため、効率的なデータ処理が可能です。

・参考:Micrsoft GROUPBY関数

データの集計・並べ替えを行う「PIVOTBY関数」

「PIVOTBY関数」は縦(行)方向・横方向(列)のデータのグループ化・集計・並べ替えを行います。
そのため、各月ごとの売上推移をまとめたり、商品別にカテゴリごとの売上を分析する際に便利です。時系列データの整理にも適しています。

・参考:Microsoft PIVOTBY関数

データ検証に役立つ「REGEX関数」

「REGEX関数」は、正規表現を利用して文字列の検証や変換を行う関数です。
例えば、メールアドレスや電話番号のフォーマットが正しいかをチェックしたり、商品コードの一部を抽出したり、幅広い活用シーンが想定できます。
「REGEX関数」の種類は3つ。「REGEXTEST関数」は完全一致のパターンを検索してくるため、文字の検証に役立ちます。「REGEXEXTRACT関数」は、一部が一致した場合に抽出してくれるため、郵便番号など特定の文字列を検証する際に使用します。「REGEXREPLACE関数」は一致する文字列を別の文字に置き換えることが可能なため、データのクリーニングに最適です。

・参考:Microsoft REGEXTEST 関数

大量のデータの分析・集計を行う「TRIMRANGE関数」

データセットの中から空白セルを除外し、実データのみを取得してくれる「TRIMRANGE関数」。不要な空白セルを省くことができるため、エクセルの計算時に実データのない空白セルを除外し、必要な範囲のみ計算することが可能。それによりデータが重くなることを防ぎ効率化にもつながります。

・参考:Microsoft TRIMRANGE 関数

セル内に画像を挿入する「IMAGE関数」

「IMAGE関数」は、指定したURLの画像をExcelのセル内に直接挿入できる関数です。今では手動で挿入しなければならなかった画像を、URLを指定するだけで画像を表示できます。商品カタログの作成や顧客データ管理の際に、視覚的に分かりやすい資料を作成するのに適しています。

・参考:Microsoft IMAGE 関数

まとめ

Excelには、業務を効率化するための多くの関数が用意されています。基本的な数値計算や条件分岐の関数をマスターすれば、より高度なデータ処理が可能になります。さらに、2024年に追加された新関数を活用することで、ピボットテーブルなしで集計ができたり、正規表現を使ったデータ処理ができるようになります。
Excelの関数を活用して、日々の業務をスムーズに進めましょう!


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