「今年の年末こそパソコンのファイルをまとめ直したい」「Windows11へのアップデートを機にファイルを断捨離したい」など、パソコンのファイル整理を検討している方もいるでしょう。
ファイルを整理することで、目的のファイルが見つけやすくなる、ファイルの紛失や上書きのミスを防げるといったメリットがあるほか、パソコン買い替え時のデータ移行がしやすくなります。
この記事では、パソコンのファイル整理の方法やAIを活用するメリット、おすすめツール4選についても紹介します。
ライター: CLIP編集部
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パソコンのファイルを整理する方法

パソコンのファイル整理の基本的な方法について紹介します。以下のステップでファイルを整理していきましょう。
1.ファイル名の整理
「案件名_日付_ファイル名」のように、短いフレーズで内容が分かるファイル名に統一することで、分類しやすく目的のファイルが見つけやすくなります。「○○の請求書」などの文章ではなく、なるべく簡潔なファイル名に統一しましょう。
ファイルの頭文字を数字やアルファベットにしておけば、収納フォルダを開いた状態で頭文字のキーを押すだけで該当ファイルを選択できます。「01~99」のように冒頭に番号を付けると、重要度順に並べられるので便利です。
ファイル名は、「【】(隅付きかっこ)」など記号のほうが、数字や文字よりも並び順で上になります。
2.フォルダの整理
フォルダの階層分けに便利なのが、フォルダマップの作成です。フォルダマップとは、以下のように階層をツリー構造で作成する手法を指します。
【フォルダマップの例】
第一階層:プロジェクトA
第二階層:企画書
第二階層:デザイン
第三階層:ロゴ案
第二階層:納品物
Excelなどを使って手動で行う方法もありますが、ChatGPTなどのAIツールにマップの作成を任せてもよいでしょう。AIを利用することで効率的にフォルダマップを完成できます。階層数を増やしすぎるとツリー構造が複雑になるため、3階層程度に抑えるのがポイントです。
3.ファイルを移動する(不要ファイルの削除)
フォルダ作成と階層分けが完了したら、ファイル名を変更し、各フォルダに移動させます。このとき、不要なファイルはできるだけ削除しましょう。
ファイル削除を行うことで、名前付けにかかる負担を減らすことができ、移動もスムーズに行えます。パソコンの買い替えに伴うデータ移行も、ファイル数を減らすことでより短時間で完了できるでしょう。
4.整理の運用ルールを決める
時間の経過とともにファイル数は増えていくため、放っておくとすぐに元の状態に戻ってしまいます。以下のポイントを押さえてファイルを管理しましょう。
- 「ファイル名・フォルダ名・階層数の上限」などのルールを変えずに運用する
- 不要になったファイルやフォルダはその都度削除する
- 半年に一度・年に一度など、定期的に削除・整理をやり直す
これらのポイントに注意して管理することで、フォルダの乱立やファイルの増加を防げます。「ファイルは必ず散らかるもの」と考え、運用ルールを決めて定期的に整理することが重要です。
なお、ファイルの整理方法の詳細は以下の記事でも解説しています。合わせてチェックしてみてください。
AIを活用してファイルを整理するメリットは?

AIを活用してファイル整理を効率的に実施することはできるのでしょうか?具体的な方法やメリットを紹介します。
AIによるファイル整理とは?
AIは、ファイル整理にも役立てられます。具体的には、以下が可能です。
【ファイル整理に役立つAIツールの機能】
- 自動でファイルを分類・タグ付けできる
- 曖昧な指示でもファイルを見つけてくれる
- ファイル内容を要約してくれる
- 関連ファイルを自動で検索・提案してくれる
これらの機能を活用することで、ファイル整理の効率化・自動化が図れます。
AIを活用したファイル整理のメリット
AIを活用したファイル整理のメリットとしては以下があります。
- ファイル整理の手間を軽減できる
- 重複ファイルの検知や削除も簡単になる
- AIの検索機能でファイル検索の効率化も実現
また、高度な検索機能を搭載したモデルもあり、「○○の内容を含むもの」といった曖昧な指示で該当ファイルを見つけることも可能です。高度な分類・検索機能によって、業務効率全体を高められます。
AIを活用したファイル整理の注意点
分類や検索を自動化できるAIですが、注意点もあります。ファイル整理でAIを活用する際には、以下の点を理解しておきましょう。
ファイルの内容・種類の判定ミス
AIがファイルの内容を自動解析した際に、誤判定や分類ミスが起こる場合もあります。また、日本語の理解力や分析精度はツールによって異なるため、すべてをAIに任せるのはリスキーです。AIを活用する場合は、必ず目視によるチェックと調整を行いましょう。
自動削除・自動移動のリスク
AIによるファイルの移動・削除には「AIが不要と判断したファイルが必要だった」「誤った場所にファイルを移動させてしまった」といったリスクがあります。目視チェックやファイルのバックアップを合わせて行いましょう。
個人情報・機密情報の取り扱い
クラウド型のAIツールは、ファイルの内容が外部サーバーに送信・解析されてしまう可能性があります。個人情報や機密情報を含むファイルは利用しないほうがよいでしょう。
高度な機能は有料のケースが多い
高度な整理・分類・検索機能は、有料のケースが多く、はじめての方にとってはハードルが高いかもしれません。無料でファイル整理が行えるAIツールもありますが、利用制限があることも覚えておきましょう。
ファイル整理に役立つAI搭載サービス&ツール4選

パソコンのファイル整理を効率化したい方におすすめの、ファイル整理に役立つAI搭載サービス・ツールを4つ紹介します。
1.ChatGPT
OpenAIが提供する対話型AIツール「ChatGPT」は、テキスト生成だけでなく、ファイル整理にも有効活用できます。ただし、ChatGPT単体ではパソコン上のファイル移動・削除は自動化できません。主にフォルダ構成の設計やファイル命名ルールの提案、整理方法の相談など、“設計・計画”のサポートに役立ちます。
具体的には、「含めたい内容や規則を指示することで、一貫性のあるファイル・フォルダ名のテンプレートを複数提案」「現行のフォルダ構成を入力すると、業務内容に沿った最適な階層を設計」といったことが可能です。
GPT-5などの高性能モデルを利用するには有料プランが必要ですが、ファイル・フォルダ名のテンプレート作成やフォルダマップの自動提案であれば無料版でも十分利用できます。
公式サイト:ChatGPT
2.Gemini CLI
「Gemini CLI」は、GoogleのAIモデルGeminiをコマンドライン上(※キーボードから文字で指示を入力してコンピューターを操作すること)で直接操作できるツールです。
パソコンに直接指示を送れるため、ファイルやフォルダ名の生成・フォルダマップの作成だけでなく、実際のファイル移動や整理作業も自動化できるのが特徴です。ただし指示の内容や表現によってはエラーが発生し、意図した通りの結果が得られないこともあります。
自動整理を実行した後は、必ず目視で結果を確認することが大切です。整理作業の手間を大幅に減らすことができるのが大きなメリットであり、Googleアカウントがあれば誰でも無料で利用できます。
公式サイト:Gemini CLI
3.Google Workspace
「Google Workspace」は、Gmail・カレンダー・ドライブ・ドキュメント・Meetなどを統合したビジネス向けクラウドプラットフォームです。ファイル管理をGoogleドライブで行っている方におすすめで、AI機能によるファイルの検索・分類・関連ファイルの提案などが行えます。
2025年7月からGoogleドライブでAIアシスタントGeminiが活用できるようになり、プロンプトの入力で、フォルダの追加やファイルの移動が行えるようになりました。利用には有料プランへの加入が必要ですが、チーム単位でのファイル管理・業務効率化を検討している方は、導入を検討してみてもよいでしょう。
公式サイト:Google Workspace
参考:Google Workspace Update:Gemini in Google ドライブを使用して基本的な整理タスクを実行する
4.Microsoft 365
「Microsoft 365」は、WordやExcel、Outlook、Teamsなどのツールがまとめて使えるビジネス向けのクラウドプラットフォームです。中でもファイル整理に有効活用できるのがSharePointです。
SharePointでは、ファイル名や内容、作成者などの情報をもとに、フォルダ分けやタグ付け、過去のバージョンの保存・復元などの機能が利用できます。また、チームで利用する場合はアクセス権を一元管理することも可能で、ファイル整理・検索が効率化できます。
Microsoft 365有料プランへの加入が必要ですが、Microsoftのツールを中心に業務を行っている方にはメリットが多いといえるでしょう。
公式サイト:Microsoft 365
まとめ
煩雑になりやすいパソコンのファイルは、「ファイル名の統一・フォルダマップによる分類・不要ファイルの削除」といった方法で定期的に整理することが大切です。
また、AIの進化により、手動で行っていた整理作業をAIによる一部自動化が可能になってきました。ファイル整理の効率化を希望している方は、今回紹介したAI機能を搭載したサービス・ツールの有効活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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