「IPアドレスがバレると、個人情報が特定されるのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。IPアドレスとは、インターネットとデジタルデバイスがつながったときに振り分けられる住所のようなものですが、その役割やリスクについて知らない方もいらっしゃることでしょう。
そこでこの記事では、IPアドレスの仕組みや確認方法、個人特定リスクについて紹介します。
ライター: CLIP編集部
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IPアドレスとは?種類と仕組み

そもそもIPアドレスとは何なのか?概要や種類、仕組みについて紹介します。
IPアドレスとは?
IPアドレスは、Internet Protocol Addressの略称で、パソコンやスマートフォン、タブレットなどをインターネットに接続する際、ネットワークを構築するそれぞれの機器に割り当てられる識別番号を指す言葉です。
インターネット上の住所のような役割を果たしており、メールの送受信やWebサイトの閲覧など、インターネット上で通信をする相手を指定するために使用されています。
32bit(2進数32桁)の数値で表されるのが特徴で、インターネットに接続されるすべてのネットワーク・機器に振り分けられます。
IPアドレスの種類は?
IPアドレスには、以下の2種類があります。
グローバルIPアドレス
グローバルIPアドレスは、特定の国や地域に属さない「ICANN」という非営利法人によって管理されているIPアドレスです。私たちが普段利用しているインターネットに接続するときに使われるもので、インターネット利用者間で重複が発生しないよう、すべての機器に固有のアドレスが割り当てられます。
【IPアドレスの枯渇問題とは?】
デジタルデバイスが急増したことで、「グロ―バルIPアドレスが足りなくなる」という問題が話題になりました。
以前までは、IPv4という約43億通りのIPアドレスを管理できるプロトコルが使われていましたが、新たに340潤(かん ※43億の4乗)通りを管理できるIPv6が登場し、IPアドレスの枯渇問題は解消されたと言われています。
IPv6の普及は進行中ですが、管理可能な個数はほぼ無限に近いため、IPアドレスが足りなくなることはないでしょう。
プライベートIPアドレス
プライベートIPアドレスは、自宅や会社など特定のネットワーク内でのみ利用されるIPアドレスです。
プライベートIPアドレスのわかりやすい例は、自宅にルーターがあり、家族がそれぞれのデバイスを使用するケースです。このとき、自宅内にはルーターと各デバイスで構成されるローカルネットワークが構築され、家族が使用する各デバイスにはプライベートIPアドレス、ルーターにはプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの両方が割り当てられます。
ルーターが外のインターネットと内のローカルネットワークをつなぐ役割を果たすため、各デバイスはルーターを介してインターネットに接続できるのです。
プライベートIPアドレスは、限定された範囲でのみ使用されるものなので、グローバルIPアドレスとは異なり、識別番号が重複しても特に問題にはなりません。
IPアドレスが振り分けられる仕組み
グローバルIPアドレスでは、どのような仕組みで識別番号が振り分けられているのでしょうか?IPアドレスの種類ごとに紹介します。
グロ―バルIPアドレス(動的IPアドレス)
グロ―バルIPアドレスは、動的IPアドレスという仕組みによって振り分けられます。インターネットに接続された時点で自動的に振り分けられるのが特徴で、ユーザー側で設定などを行う必要はありません。
また、接続から一定の時間が経過したり、インターネットを再接続したりする度に更新されるため、動的IPアドレスから個人を特定されることはありません。
プライベートIPアドレス(固定IPアドレス)
会社や自宅など、限定されたネットワーク内で使用されるプライベートIPアドレスは、固定IPアドレスという仕組みが用いられています。
識別番号が定期的に更新される動的IPアドレスに対して、固定IPアドレスは更新されず、アクセスするためには識別番号とパスワードが必要です。
先ほど紹介した自宅内のローカルネットワークのほか、「リモートワークで自宅から会社のネットワークにアクセスする」「ネットワークカメラを活用して遠隔監視を行う」などのシーンで使われています。
なお、IPアドレスの基本情報については以下の記事でも解説しているので、あわせて確認
してみてください。
IPアドレスの確認方法は?

IPアドレスの確認方法としては以下があります。
グローバルIPアドレス
グローバルIPアドレスは公表されていないため、確認のためにはアドレスを表示する専用のWebサービスを利用する必要があります。
プライベートIPアドレス
Windowsは「コマンドプロンプト」、Macは「システム環境設定」、ChromeOSは「ネットワーク」からプライベートIPアドレスを確認できます。スマートフォンは、iOSの場合は「Wi-Fi」の設定、Androidは、「設定」の「デバイス情報」から確認できます。
IPアドレスから分かることと個人特定のリスク

「IPアドレスがバレると個人特定される」という話を聞き、不安を感じている方もいるかもしれません。ここでは、IPアドレスから何が分かるのか?個人特定のリスクはあるのか?を解説します。
IPアドレスでどんなことが分かる?
IPアドレスから取得できる情報としては、「Webサイトへのアクセス・メールの送受信・メール内リンクからのアクセス・スマートフォンアプリの利用」などのユーザーのインターネット接続に関する大まかな行動情報です。
最大で、ユーザーがインターネットを利用した市区町村や利用しているプロバイダは知られてしまう可能性がありますが、具体的な住所や名前、電話番号などの個人情報の把握はできないようになっています。
IPアドレスから個人が特定されるとも聞くけれど?
上記で記載したように、IPアドレスが外に漏れて個人情報が特定されることはありませんが、プロバイダは理論上、IPアドレスとユーザーを紐づけることができます。警察・検察からの捜査照会、裁判所の命令など、特殊なケース下ではIPアドレスに紐づく個人情報が公開されることがあります。ただし、これは犯罪が絡むような特殊なケースであり、基本的に個人や企業などの要求で公開されることはありません。
IPアドレスがバレたからといって個人が特定されることはなく、特定の条件を満たさない限り、プロバイダが個人情報の開示に応じることはないため、安心して利用できるでしょう。
まとめ
IPアドレスは、ネットワーク上の住所のような役割を果たす識別番号で、通信先の指定に利用されます。
「IPアドレスから個人が特定できる」という話を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、仮にIPアドレスが知られても、特殊なケースを除いて個人情報が漏れることはありません。
通常の範囲でインターネットを利用していれば、リスクにつながることはないため、安心して利用してください。
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