日進月歩で進化を遂げる生成AIサービス。2025年現在、ビジネスから生活のちょっとしたシーンで使えるほどに進歩しています。多くのAIサービスが世に出るなか、有名なのはGoogle製のAI「Gemini」と、チャットAIの先駆け「Chat GPT」ではないでしょうか。
今回はGeminiとChatGPTの概要を比較し、それぞれのサービスに合う用途やどんな方におすすめか紹介します。
ライター:荒井啓仁
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GeminiとChatGPTそれぞれの概要をおさらい

AIサービスが話題になり始めてから3年弱、すさまじいスピードで進化するのもAIサービスの特徴です。今回はGeminiとChatGPTの概要や特徴を改めて紹介します。ただし、今後新バージョンの公開で評価がひっくり返ることも考えられるため、あくまで2025年11月度の評価である点は留意ください。
Geminiとは
GeminiはGoogleが開発する対話型の生成AIサービス。2023年末にリリースとChatGPTよりも遅いスタートながら、Google関連サービスとの連携により存在感を強めています。2025年6月17日に最新版のGemini2.5Proがリリースされました。特徴はなんといってもGoogle系サービスやアプリとの連携。メール作成やデータ整理など、アプリを横断せず利用できるのは便利なポイントです。無料プランでも画像やファイルなどをある程度扱えるのも大きな利点。同じくGoogle製のAIサービス「NotebookLM」との連携など、拡張性が高いのもGeminiの特徴です。
Geminiの有料プラン
Google AI Pro:月額2,900円
Google AI Ultra:月額36,400円
Geminiの有料プランは「Google AI Pro/Google AI Ultra」の2つ(2025年11月現在)。どちらもGoogleフォト、Googleドライブ、Gmailで使える2TBのストレージが付いています。有料プランでは、強化された検索機能「Deep Research」や映像生成機能「Vero3.1」の制限付きアクセス、「NotebookLM」のノート上限解放など、幅広い機能が利用できるようになります。
ビジネス向けのGoogle Workspaceに加入している場合はGeminiのAIアシスタントがプラン料金内で利用可能です。
Chat GPTとは
対話型生成AIの先駆けともいえる存在のChatGPT。OpenAIによって2022年11月にリリースされ、従来のAIよりも人間に近い受け答えで世間を驚かせました。専用Webサイトかアプリからアクセス可能です。ChatGPTの最新バージョンは8月7日にリリースされた「GPT-5」。無料プランでも制限付きで利用できるので、最先端ともいえAIのすごさはすぐに体感できるでしょう。
Chat GPTの有料プラン
Plus:月額20ドル(約3000円前後)
Pro:月額200ドル(約3万円前後)
ChatGPTの有料プランは、一般向けのPlusとより最先端の機能にアクセスできるProの2つ。どちらも無料版でも使えるGPT-5を利用できますが、AIの思考を「Auto(思考時間を自動調整)」「Instant(瞬時に回答)」「Thinking(長考)」と、使い分けられるのが大きな特徴です。無料版よりもメッセージの送信量やファイルのアップロード可能数も増え、Plusでは制限がつきますが動画の生成も行えます。
GeminiとChatGPT使うならどっち?
Google連携を重視し、効率化やデータ整理などが中心ならGeminiがおすすめ

1.Google製アプリとの連携が抜群
Geminiの強みはなんといってもGoogle製アプリと連携ができること。各アプリ内で使える「アプリ連携」が便利です。例えば、文章やメール作成ならGeminiが出した回答をそのままGoogleドキュメント/Gmailに出力してもらったり、イメージを伝えるだけでGoogleスライドで資料を作ってもらったりと、ワークフローの高速化が行えます。
2.データ分析・情報整理に強い
Googleスプレッドシート内の情報を分析・整理まで効率的に行える点が、Geminiの大きな魅力です。データの分析だけではなく、そこからグラフの作成も行えるなど、細かい手間を省けます。複数の情報源をまとめて整理・理解したい場合は「NotebookLM」との併用もおすすめです。Googleアカウントさえあれば、簡単にデータが連携できるのでGeminiを使う場合は「NotebookLM」の利用も視野に入れるとよいでしょう。
3.画像・動画編集にも強み
画像の編集や生成が行えるのもGeminiの特徴。有料プランに加入していると生成AIの利用上限が増えるので、動画生成などより高度な機能も使えるようになります。
4.多彩な連携アプリ・拡張性
コーディングAI「Jules」AI映像制作ツール「Flow」など、Gemini対応のさまざまなアプリとも連携が取れるのもGeminiのおすすめポイント。コーディングや画像生成など、Gemini単体でも行えますが、より専門的な分野に特化させることも可能です。2025年11月時点では、一部アプリは英語のみ対応のものもあるので注意しましょう。
直感的な操作で自然な対話や最新AIを体験したいならChat GPTがおすすめ
1.より人間らしい自然な対話体験
GeminiとChatGPTを使ってみて、まず感じる違いは対話の自然さではないでしょうか。利用環境によっても違いはありますが、ChatGPTの方がより人間と対話しているのと近い感覚が味わえます。雑談や相談、ブレインストーミングなど、「AIとの対話」を体験したい方にもおすすめ。
2.最新AI技術への先行アクセス(Soraなど)
対話型生成AIの代名詞ともいえるChatGPT。開発元であるOpenAIが開発する最新のAI技術をいち早く体感できる点もChatGPTの魅力です。生成された動画が自然すぎるとSNSで話題となった動画生成サービス「Sora」もChatGPTと同じくOpenAIの開発。さまざまな機能との統合も予定されているので、新しいAI技術に触れたい方にもChatGPTがおすすめです。
3.世界最大級のユーザー規模とナレッジベース
ChatGPTは世界中で多くのユーザーに利用されているため、実用例や便利に使うためのナレッジが手に入りやすいのもおすすめポイント。SNSや動画サイト、ブログといった媒体で、さまざまな業界や用途での活用事例がすぐに見つかるでしょう。
4.必要に応じて拡張も可能
有料プランに加入する必要はありますが、独自のカスタマイズやプラグインを利用できるのもChatGPTの特徴。ChatGPTをカスタマイズできるGPTsを使えば、「特定のソフトに関する知識をあらかじめ学習させているAI」を用意することも可能です。プラグインも大量にあり「Webサイトからの情報取得」や「画像認識」など、利用に合わせたカスタマイズでより高度な活用もできるのです。
生成AIを使う上での注意点
回答が正しいとは限らない
生成AIサービスは、バージョンを重ねるごとによって凄まじい進化を遂げています。しかし自然で説得力がある回答が返ってきても、鵜呑みにするのは非常に危険です。AIはあくまで「送られてきたプロンプトに対して回答をしている」だけなので、間違った情報でも違和感に気付けないほどの精度で回答します。例えば歴史上の人物についての質問をしても、嘘の参考文献まで並べた上で説得力のある回答を返すことがあるほど。生成AIを使う上では、回答を鵜呑みにせず、必ず自身でも生成AI以外の信用できる一次情報などを調べることが大切です。
生成された画像や文章は著作権上の問題も
文章や画像、動画など、指示を送っただけでさまざまな生成を行ってくれるAIサービス。利用するうえでは著作権上の問題が発生する可能性がある点には注意しましょう。著作権法第30条の4第3によれば「原則として機械学習への著作物の利用は著作権侵害にならない」としています。ただし、生成したものが既存の著作物への類似性と依拠性(※)の両方が認められた場合は、著作権侵害の責任を問われてしまう危険性があるのです。生成AIで創作を行う場合、利用規約や法令は自身でしっかりと確認することが大切です。
※ 依拠性=既存の著作物に基づいて創作すること。
通信環境が不安定だと回答が途切れる可能性大
いくら便利な生成AIサービスといえど、ファイルの解析や画像の生成、長文の処理などには時間がかかってしまいます。時間がかかる処理を行う場合は、通信環境にも注意が必要です。途中で接続が切れた場合、回答が途切れる、プロンプトを送り直す可能性もあります。またブラウザで開いている場合は、メモリの負荷が高くなる点も注意しましょう。
まとめ
2025年11月時点における、生成AIの二大巨塔ともいえるGeminiとChatGPT。それぞれの特徴を理解した上で、自身の環境にあった利用方法を見極めましょう。もちろん、どちらかだけといわず、併用するのもおすすめです。便利なGeminiとChatGPTですが、快適な利用のためには高速かつ安定した通信回線も必要です。もしお使いの回線に不安がある場合は、回線契約の見直しを検討してみてはいかがでしょうか?
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