【初心者向け】Microsoftアカウントとは?設定方法・ローカルアカウントとの違い

Windows10や11が搭載されたパソコンを購入すると、立ち上げたときにMicrosoftアカウントの設定を求められます。では、Microsoftアカウントとはどのようなものなのでしょうか? 今回は、Microsoftアカウントとローカルアカウントとの違いやメリット・デメリット、簡単な設定方法について紹介します。

Microsoftアカウントとは?ローカルアカウントとの違い

まずは、Microsoftアカウントの概要とローカルアカウントとの違いについて紹介します。

Microsoftアカウントとは?

Microsoftアカウントとは、Windows・Microsoftの製品とサービスにアクセスするためのアカウントです。Windows10以降のOSに搭載されており、以下のような製品・サービスを利用したりサインインしたりできるようになります。

  • Microsoft Store
  • Outlook.com
  • OneDrive
  • Microsoft 365
  • Microsoft Teams
  • Family Safety
  • Skype
  • Bing
  • MSN
  • Xbox Live
  • Xbox 本体

また、Microsoftアカウントを設定することで、お使いのパソコン以外の端末からも製品・サービスにサインインできるようになります。

Microsoftアカウントとローカルアカウントの違いは?

Microsoftアカウントとは別に、Windowsにはローカルアカウントがあります。ここでは、Microsoftアカウントとローカルアカウントの違いについてご紹介します。

ローカルアカウントとは?

ローカルアカウントとは、ユーザー名と任意のパスワードを設定してパソコンにサインインするためのアカウントです。パソコンにひもづいたアカウントのため、他端末と情報を共有したり同期したりすることはできません。

ローカルアカウントの特徴

ローカルアカウントの特徴としては以下があります。

  • パソコン上のアカウントのため情報漏洩のリスクが低い
    ローカルアカウントはパソコンの内部にのみ保存されます。インターネットやサーバー上には保存されないため、情報漏洩のリスクが低いといえます。
  • ユーザー名を自由に設定できる
    Microsoftアカウントはメールアドレスがユーザー名になりますが、ローカルアカウントはユーザー名を自由に設定できます。
  • サインインしていなくてもアカウントが消滅しない
    Microsoftアカウントは一定期間サインインしないとアカウントが消滅しますが、ローカルアカウントはサインインしなくてもアカウントが消滅することはありません。

Microsoftアカウントとローカルアカウントの違いは?

Microsoftアカウントとローカルアカウントの違いを表にまとめています。比較の参考にしてみてください。

ローカルアカウントMicrosoftアカウント
アカウントの保存先パソコン内部パソコン・Microsoftサーバー
アカウント名自由メールアドレス
別デバイスからのサインイン不可可能
Windows・Microsoftサービスの利用一部利用可能可能
情報漏洩のリスクパソコン内部のため
リスクが低い
アカウントの
流出リスクがある

なお、Microsoftアカウントには「職場または学校アカウント」「個人アカウント」の2種類があります。「職場または学校アカウント」をお使いの場合、組織の管理者が個人の利用領域に制限をかけている可能性があります。また、個人アカウントに切り替える際に「Outlookのみ職場または学校アカウントでサインインされており、アカウントが切り替えられない」といった状態になることも。アカウントを切り替えて使いたい人は注意しましょう。

Microsoftアカウントのメリット・デメリットは?

Microsoftアカウントのメリット・デメリットは?

Microsoftアカウントのメリット・デメリットについて紹介します。

メリット

Microsoftアカウントのメリットとしては以下があります。

「Microsoft Store」「Microsoft365(WEB版)」などのサービスを利用できる

Microsoftアカウントの最大のメリットは、Windows・Microsoftから出ているさまざまな製品・サービスを制限なく利用できる点です。「Microsoft Store・Microsoft365(WEB版)・OneDrive」などのサービスを利用したいという人は、Microsoftアカウントを設定しましょう。

参考:Microsoft Store

参考:Microsoft365(WEB版)

異なる端末同士で同期でき、再設定の手間を省ける

MicrosoftアカウントはMicrosoftサーバーに保存されており、お使いのパソコン以外からもサインインできます。異なる端末同士でデータ同期・連携ができるので、スマートフォンやタブレットからOneDriveに保存したデータにアクセスしたり、Outlookに届いたメールを確認・返信したりできます。

子ども用のアカウント設定・管理ができる

Microsoftアカウントは子ども用のアカウントを設定・管理できます。「子どもがパソコンを使っているときに、誤って仕事のデータを消してしまった」といったトラブルを防ぐことができるので、家族でひとつのパソコンを使うときに便利です。

デメリット

Microsoftアカウントのデメリットとしては以下があります。

定期的にサインインしないとアカウントが消滅する

Microsoftアカウントは、2年以上サインインしないとアカウントが停止されてしまう可能性があります。再設定の手間がかかるため、定期的にサインインをするようにしましょう。

情報漏えいのリスクがある

Microsoftアカウントは、Microsoftサーバーに保存されます。非常に強固なセキュリティで守られているため、簡単に情報が流出することはないとされていますが、情報漏えいのリスクはゼロではありません。

「Microsoft365(WEB版)」でWord・Excel・PowerPointを活用できるが利用制限がある

「Microsoft365(WEB版)」は無料でWord・Excel・PowerPointが利用できる便利なサービスです。ただし、利用時はインターネット接続が必要で保存先はOneDriveという条件があったり、一部の機能に制限もあります。

Microsoftアカウントが必要なのはどんな人?

Microsoftアカウントのメリット・デメリットを踏まえて、設定が必要な人の特徴について紹介します。

Windows・Microsoftの各種サービスを使用している・使用したい人

Windows・Microsoftの各種サービスを制限なく利用するためには、Microsoftアカウントが必要です。「Microsoft Store・Outlook.com・OneDrive・Microsoft 365」といったサービスを活用したい人は、Microsoftアカウントを設定しましょう。

他端末と設定・情報を同期したい人

ローカルアカウントはパソコンに紐づいたアカウントのため、他端末とのデータ連携や同期ができません。Windows・Microsoftの各種サービスをパソコン以外の端末からも利用したいという人はMicrosoftアカウントを設定しましょう。

家族で同じパソコンを共有したい人

保護者のMicrosoftアカウントの家族のメンバーとして、子ども用のMicrosoftアカウントを作成できます。子どもが利用する際にアカウントを切り替えることで、仕事のデータなどにアクセスされるリスクを予防できます。家族で同じパソコンを共有したい人は、Microsoftアカウントを設定しましょう。

Microsoftアカウントの確認・設定方法

Microsoftアカウントの確認・設定方法

最後にMicrosoftアカウントの確認・設定方法についてご紹介します。

Microsoftアカウントの確認方法

以下の方法でMicrosoftアカウントを持っているかどうかを確認できます。

「設定」から確認する方法

Windowsのスタートメニューから「設定」を開き、「アカウント」のページを開きます。「アカウントの設定」の「ユーザーの情報」を選択すると、人物マークの下部にメールアドレスが表示されます。メールアドレスが表示されない場合は、Microsoftアカウントが未設定の状態です。

「Office」から確認する方法

Word・Excel・PowerPointなどのOfficeを開きます。右上にある人物マークをクリックすると、ユーザー情報を確認できます。Microsoftアカウントをお持ちの場合は、ユーザー情報の名前の下部にメールアドレスが表示されます。

Microsoftアカウントの設定方法

Microsoftアカウントの管理ページにアクセスし、トップページにある「Microsoftアカウントを作成」からアカウントを作成します。指示に従って、以下の情報を入力・設定しましょう。

  • メールアドレスを入力する
  • パスワードを設定する
  • メールアドレスに送信されたセキュリティコードを入力する
  • 本人確認用の画像認証を行う

これらの入力が完了すると、Microsoftアカウントの管理ページに自動で移行します。Microsoft Storeの支払い方法やプライバシー設定など、細かな設定はここから行えます。

Microsoftアカウントの削除とローカルアカウントに切り替える方法

Microsoftアカウントは2年以上連続してサインインしない状態が続くと自動で削除される可能性があります。削除された場合の対処方法とローカルアカウントに切り替える方法を覚えておきましょう。

Microsoftアカウントが削除されたら?

削除されてから60日以内であれば、削除を取り消してアカウントを復活できます。この期間を過ぎるとアカウントが完全に削除され、利用していたアプリやOutlookのメールアドレスが無効になります。アカウントが削除されないように、定期的にサインインするようにしましょう。

ローカルアカウントへの切り替え方法

Windowsのスタートメニューから「設定」を開き、「アカウント」のページを開きます。「アカウントの設定」の「ユーザーの情報」から「Microsoft アカウント」の右側にある「ローカルアカウントでのサインインに切り替える」を押した後、画面の指示に従って進むとローカルアカウントの作成・切り替えができます。なお、ローカルアカウントに切り替える際には、「回復キーのバックアップ」が必要になることがあります。回復キーがないと、パソコンに問題が起きたときにファイルにアクセスできなくなるため、事前に準備しておきましょう。また、ローカルアカウントに切り替える際には自動的にWindowsからサインアウトされるため、作業中のデータは保存してから対応を行いましょう。

関連記事:Windows11のPINとは?パスワードとの違いや設定方法

関連記事:OneDriveのファイル同期解除方法。メリット・デメリットも

まとめ

Microsoftアカウントは、Windows・Microsoftの各種サービスを利用するために必要なアカウントです。また、他端末と設定・情報を連携したり子ども用のアカウントを設定したり、作成することでさまざまなメリットが得られます。Microsoftアカウントを作成するべきか否かお悩みの人は、今回の記事を参考にしてみてください。


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