高性能AIのMicrosoft CopilotとChatGPT。両者はともに同じGPT技術をベースにしていることもあり、どちらを選ぶべきか迷うことはありませんか? Office関連の業務ファイル連携による効率化を求めるならCopilotか、それとも制限の少ない自由な創造性を求めるならChatGPTか?
この記事ではさまざまな角度から両者の違いを紹介し、それぞれのAIサービスがどんな人におすすめかも解説します。どちらを利用するか迷っている方は、是非参考にしてみてください。
ライター: CLIP編集部
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Microsoft CopilotとChatGPTの違い

Microsoft CopilotはOffice製品に特化した業務支援AI、ChatGPTは汎用AIという主な違いがありますが、具体的な機能差について無料版と有料版の違い、さらに有料版では機能・料金・セキュリティーでの違いを比較して紹介します。
無料版の違い
【Microsoft Copilot】
Microsoft Copilotの無料版では、常に最新の検索機能と生成AIを組み合わせて利用できるのが大きな特長です。ただし、GPT-5の利用は有料モードに限定されます。
利用回数の制限は比較的緩やかで、目安としてチャットは1日あたり約300回(1セッションあたりの会話は30ターン)、画像生成は15回程度まで利用可能です。
OneDriveやGoogle Drive内のファイル検索といった外部サービスとの連携も可能ですが、WordやExcelなどのOfficeアプリとの本格的な統合機能は有料版への切り替えが必要です。Deep ResearchやSmart Modeといった高度な機能も、無料版では利用できません。
【ChatGPT】
ChatGPTの無料版では、主にGPT-3.5が利用可能なモデルとなっており、GPT-4oやGPT-5の利用には回数制限が設けられています。利用回数の上限は比較的厳しく、数時間ごとに制限がかかるため、長時間の連続利用には向いていません。
画像生成は可能ですが、利用回数や機能面での制限が強く、外部サービスとの連携には対応していません。プラグインなどの高度な拡張機能も無料版では利用不可となっています。
有料版の違い
Microsoft CopilotとChatGPTの有料版の違いについて、機能・料金・セキュリティーの3つに分けて紹介します。
1.機能の違い
【Microsoft Copilot】
Microsoft Copilotの有料版は、Word・Excel・PowerPointといったMicrosoft 365アプリと統合されている点が最大の特長です。Wordでは文書作成や要約、推敲などが行え、Excelでは関数の自動生成やデータ分析など、実務に直結した支援が可能です。PowerPointでも資料の自動作成やスライド構成の最適化など、プレゼン業務を大幅に効率化できます。
またTeamsと連携することで、会議内容の自動文字起こしや議事録の要約などをサポートできます。Outlookでは、受信メールの要約や返信文の自動生成、重要メールの優先表示なども可能です。さらに、Windows 11上での操作支援にも対応しており、パソコンの設定変更やファイル検索などもAIに任せられます。
Microsoft Copilot有料版はMicrosoft製品との統合による業務支援に非常に強く、日常業務の生産性向上を重視するユーザーに最適なツールといえます。
【ChatGPT】
ChatGPTの有料版は、文章作成・要約・翻訳・プログラミングなどの高度なクリエイティブ生成に強みを持つAIです。長文コンテンツの作成や専門的なコード生成などにも対応でき、企画・開発・ライティングなど幅広い業務で活用できます。
画像や動画の解析にも対応しており、画像の内容説明や動画フレームの解析・要約など、マルチメディアを扱う作業にも利用可能です。音声・ビデオによるリアルタイム対話機能も備えているため、音声入力でのやり取りや対話型のサポートも可能です。
外部API連携に対応しているのも特徴で、GPTsやActionsを活用することで独自のAIツールを作成したり、外部サービスと連携した自動化システムを構築したりすることができます。
ChatGPT有料版は、動画まで含めた生成・解析能力の拡張や、高い拡張性・自動化機能を求めるユーザーに適したAIといえるでしょう。
Microsoft CopilotとChatGPT料金プランの違い
Microsoft CopilotとChatGPTの料金プランの違いについて紹介します。
【Microsoft Copilot】
| 料金 | 主な特徴 | |
| 無料プラン | $0 | 基本的な検索+生成AIが利用可能 |
| Copilot Pro | $20/月 | 高性能AIの優先利用、生成精度・速度が向上 |
| Microsoft 365 Copilot | $30/ユーザー/月 | Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsと完全統合 |
【ChatGPT】
| 料金 | 主な特徴 | |
| 無料プラン | $0 | GPT-3.5中心で基本的な文章・コード生成が可能 |
| ChatGPT Plus | $20/月 | GPT-4oなどの高性能モデルが利用可能 |
| ChatGPT Pro | $200/月 | 最上位モデル・高負荷処理・研究用途向け |
| ChatGPT Team | $25〜$30/ユーザー/月 | チーム利用・共有環境・管理機能付き |
セキュリティーの違い
有料版の利用を検討している場合、セキュリティー面について知りたいという方も多いでしょう。ここでは、Microsoft CopilotとChatGPTそれぞれのセキュリティー機能の違いについて紹介します。
【Microsoft Copilot】
Microsoft Copilotは、企業向けの高度なセキュリティー基盤を採用しています。ユーザー認証やアクセス管理、情報漏えい対策、監査ログの管理などがMicrosoft 365のセキュリティー環境と連動しており、社内システムと同等レベルのセキュリティーで利用できる点が大きな強みです。
【ChatGPT】
ChatGPTは、OpenAIが提供するクラウド環境で動作するAIです。基本的な通信やデータのやり取りは暗号化されており、一般的な個人利用においては十分なセキュリティー対策が施されています。
ただし、入力したデータの取り扱いについては、利用プランや設定によって異なるため、業務上の機密情報や個人情報の扱いには注意が必要です。特に法人利用においては、社内ポリシーとの整合性やデータ管理体制の確認が求められます。
Microsoft CopilotとChatGPTそれぞれの使用感は?
Microsoft CopilotとChatGPTに同じプロンプトを投げてみたところ、初回の文章理解力や生成される回答の精度はどちらも高水準で、大きな差は感じられませんでした。
ただし、プロンプトを追加しながら内容を深掘りしていく場面では、ChatGPTのほうが提案の具体性や情報量が多く、より踏み込んだアウトプットが得られる印象があります。文章チェックの精度にも違いがあり、ビジネス文書として適切な言い回しやトーンに整えてくれるのはChatGPTでした。
Microsoft Copilotも誤字脱字や基本的な改善はできるものの、文章全体の意図を汲み取りながら自然な表現に仕上げる点では、ChatGPTが一歩リードしていると感じられました。
Microsoft CopilotとChatGPTはどんな人におすすめ?(有料版)

Microsoft CopilotとChatGPTは、どちらも高機能なAIツールですが、得意分野や活用シーン、向いているユーザー像は異なります。最後に「どんな人にどちらがおすすめなのか」を紹介します。
Microsoft Copilotがおすすめの人
Microsoft Copilotは、Microsoft 365やWindowsパソコンを毎日使っている人に特におすすめのAIです。日常的にOfficeを使った業務が中心の方ほど、導入効果を実感しやすいでしょう。
加えて、企業のセキュリティー基準を重視する人・企業にも適しています。強固なセキュリティー環境のもとで利用できるため、機密情報や個人情報を扱う業務でも安心してAIを活用できます。
無料版についても、Officeアプリをよく利用する人であれば、まずはCopilot無料版を試してみるといいでしょう。検索機能や画像生成を気軽に試せるほか、ChatGPT無料版と比べて回数制限が緩やかな点も魅力です。
ChatGPTがおすすめの人
ChatGPTは、企画・制作業務が多いの人に特におすすめのAIです。文章作成、アイデア出し、コード作成など、ゼロから考えるクリエイティブな作業に強く、ライター・マーケター・プログラマーなど幅広い職種で活用できます。
また、AIの活用範囲を広げたい人にとってもChatGPTは最適です。GPTsやAPI連携を活用すれば、業務専用AIや自動化ツールを自分で構築できるため、利用シーンを自由に拡張できます。
利用制限が厳しいというデメリットはあるものの、このような用途でAIを活用したい方は、ChatGPTの無料版から、その使用感を試してみるとよいでしょう。
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まとめ
Microsoft CopilotとChatGPTは、それぞれ強みの異なるAIツールです。Office業務や社内DXにはMicrosoft Copilot、企画・制作や多用途活用にはChatGPTが適しています。使用するAIツールでお悩みの方は、ぜひ今回紹介した内容を参考にしてみてください。
そしてAIサービスを利用するなかで、大切なのが通信環境。不安定な通信環境では、生成中に接続が切れてしまい、イチからやり直しというケースも考えられます。もしお使いの通信環境に不安がある場合は、回線契約の見直しを検討するのもおすすめです。
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