生成AIの代名詞と呼べるほどの知名度を誇る「ChatGPT」。2022年11月の公開以降バージョンアップを重ね、最新バージョン(2025年1月時点)の「OpenAI o1」は、回答精度の高さと速度で大きな話題となりました。
この記事では、生成AI「ChatGPT」の無料版でもできる活用事例15個を紹介します。ChatGPTの活用方法を探している方は、是非参考にしてみてください。
ライター:荒井啓仁
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メールや議事録、資料制作…ChatGPTに文章作成はおまかせ

生成AI・ChatGPTにかかれば、文章作成はお手の物。最終的に人の目での確認は必要ですが、文章の雛形作成や要約、要点を抑えた文章作成などはChatGPTを活用してみましょう。
ビジネスメールの文章作成
マナーや文法など細かいルールが多いビジネスメール。先方への依頼や確認、お礼のメールなどもChatGPTならすぐに出力可能です。メールに記載する情報とともに「あなたは優秀なビジネスマンです」などの、文章作成のベースとなるプロンプト(指示)も忘れずに。自身が作成したメールの添削や話し言葉で書いたメールをビジネスメールに再構成してもらうのもおすすめです。
プロンプト例
下記の情報を基に、適切なビジネスメールを作成してください。
- 宛先: (相手の名前や所属)
- 目的: (メールの主な目的や意図)
- 添付ファイル: (添付資料の内容や形式)
- トーン: (例: フォーマル、ビジネスカジュアル、フレンドリー)
- その他: (返信期限や特記事項など)
メール全体の流れがスムーズで、読み手に伝わりやすい内容にしてください。
議事録作成の補助
文字起こししたテキストデータをもとにChatGPTに指示をすれば、議事録も簡単に作れます。音声データの文字起こしテキストとともに、「会議の要約」であり「議事録の作成を目的としている」と指示すれば、発言者や内容のまとまった議事録が作成可能。2025年1月時点で、ChatGPTは音声ファイルの書き起こしに対応していません。録音データを文字に起こすには、別のサービスを利用する必要がある点は注意しましょう。
プロンプト例
下記の文字起こしをもとに、議事録を以下の形式で作成してください:
- 会議名・日付・時間
- 参加者リスト
- 議題(箇条書き)
- 各議題に対する主な議論内容と結論
- 決定事項(箇条書き)
- 次回の予定(日時・場所)
簡潔かつ要点を整理して記載してください。
【文字起こし】
(文字起こしの内容をペースト)
商品やサービスの紹介文作成
商品やサービスに限らず、なにかを紹介・説明する文章作成にもChatGPTは役立ちます。「文章を作成したい事柄の概要」や「どういった人たちを対象に文章を公開するのか」などを指示し、紹介・説明文を作成してもらいましょう。
プロンプト例
下記の情報を元に適切な紹介文を作成してください。
- 商品名:(商品名を記入)
- 主な特徴:(箇条書きで構わないので特徴を記入)
- 利点: (利点を記入)
- ターゲット: (ターゲット層を記入)
購買意欲を高める内容を意識し、プロフェッショナルで親しみやすいトーンでお願いします。
FAQやQ&Aの作成
サービスや商品など、寄せられた質問に対して一問一答式で回答を用意するFAQ、想定される質問と答えを用意しておくQ&A。どちらの作成にもChatGPTが活用できます。過去に寄せられた質問と回答をChatGPTに読み込ませ、FAQ形式でまとめるように指示すれば、時間のかかるFAQ作成も簡単です。サービスや商品の特徴を記入した上で想定される質問と回答の出力を指示することで、Q&Aもすぐに作れます。
SNS用の投稿文など
文字数制限がある場合など、要点をまとめるのが難しいSNS用の投稿文もChatGPTにお任せ。もととなる文章、もしくは投稿したい内容を箇条書きで記入しましょう。プロンプトは「SNS(サービス名)での投稿である」「◯文字以内」「文章の温度感」などを指示すると違和感の少ない投稿文を作成してくれます。
プロンプト例
下記の情報をもとに、新商品のSNS投稿用文章を作成してください。
- 商品名:(商品名を記入)
- 主な特徴:(箇条書きで構わないので特徴を記入)
- 利点: (利点を記入)
- ターゲット: (ターゲット層を記入)
商品の魅力が短く伝わり、購買意欲を刺激する投稿文を作成してください。○文字以下で○~○文字程度のキャッチコピーも追加してください。
プログラミングや表計算でもChatGPTは活用可能

コード生成や、覚えるのが大変な表計算ソフトの関数制作も、ChatGPTを活用すれば簡単に行えます。
コード生成
「どういったものを作りたいか」という方向性がハッキリとしていれば、ChatGPTでコード生成も可能です。「(プログラミング言語)を用いて」「どのような動作をするプログラム」といった指示をすれば、すぐにサンプルコードを出力してくれます。出力されたコードの不明点を質問すれば、コーディングの学習にも活用できるでしょう。ただし、誤った情報を用いる可能性もあるため注意が必要です。
関数作成
さまざまな集計などに役立つ『Excel』や『Googleスプレッドシート』といった表計算ソフト。知識が必要なマクロや計算式の作成にもChatGPTが活用できます。「どういったデータを扱っていて」「どのように整理したいか」などをできる限り細かく、指示することで複雑な計算式を簡単に出力できます。
Excelファイルの読み込みと分析
すでに作成済みのExcelファイルをChatGPTに読み込ませれば、Excelファイルのデータをもとに、分析やレポート作成なども行えます。データのフィルタリングやグラフの作成、データ処理など、人力では手のかかる作業もChatGPTに読み込ませるだけで完了です。分析したデータをもとに、結果を要約→定型文作成なども一括で行えます。ただし、ファイルの読み込みは、有料版に登録しないと1日に利用できる回数に限りがあるため注意しましょう。
プライベートでも仕事でも使える活用術

アイデア出しや悩みの相談、動画の要約から、PowerPointのスライド作成などまで、ChatGPTの活用術は多岐に渡ります。
壁打ち
ビジネスアイデアやクリエイティブな領域、果ては悩みの相談まで、「壁打ち」の相手としてChatGPTを活用するのもおすすめです。「壁打ち」とは、相手にアイデアや悩みを投げかけ、考えを整理すること。ChatGPTを壁打ち相手として活用するには、「理想の壁打ち相手として振る舞う」ように指示しましょう。
Webサイトの要約
URLとともに「Webサイトの要約」を指示すれば、長いWebサイトも短く読みやすく要約してくれます。そのまま要約を指示するよりも、「記事形式で」「○文字以内で」など指示するとより読みやすくなるのでおすすめです。一部対応していないサイトもある点は注意しましょう。
PowerPointのスライド作成

「テーマ」や「デザイン」「ページ数」などを入力すれば、PowerPointで使えるスライドも作成可能です。情報が少なくてもスライドは生成してくれますが、盛り込む情報の準備がない場合は利用に注意が必要です。一見整合性が取れているような文章でも、内容が間違っている可能性も考えられます。あくまでたたき台を作りたい場合や情報が全て用意できている際の利用に留めたほうが良いでしょう。
チェックツール・フィードバックツールとして使う
営業提案資料や契約書作成など、チェック作業に労力がかかる作業にもChatGPTが役立ちます。チェックする観点やどういった立場でチェックするかなど、ChatGPTに指示した上で、内容をチェックしてもらいましょう。ChatGPTが参照にしている情報やチェック後の改善内容が間違っている可能性もあるので、最後は必ず人の目での確認も忘れずに。
プロンプト例
下記の文書をレビューしてください。この文書が目的に合致しているかどうかを確認し、次の点について指摘と改善案を教えてください:
- 内容の一貫性や説得力
- 誤字脱字や表現の明確さ
- 不足している情報や重要な要素
- リスクのある表現や曖昧な部分
- その他、目的達成のために改善すべき点
【文書内容】
(ここに文書をペースト)
YouTube動画の要約
情報収集に役立つYouTubeですが、動画より文章の方が良いという方も多いかもしれません。ブラウザの拡張機能やアプリなどで、動画を文字起こしして、ChatGPTに要約してもらえます。
プロンプト例
下記の文章を基に、この動画の内容を分かりやすく紹介する要約を作成してください。具体的なテーマや得られるメリットを含め、○文字程度でまとめてください。
【動画内容】
(文字起こしの内容をペースト)
画像情報ジェネレーター(画像内の文字おこし)
「画像の中にある文章を抽出したい」という場合にもChatGPTが活用できます。ChatGPTに画像とともに「文字起こし」するように指示すれば、手打ちせずとも画像内の文章をテキストに起こしてくれます。ただし、有料版ユーザー以外はファイルの読み込み回数が制限されるので注意が必要です。
データ分類ロボット
アンケートなど、分類したいデータを整理するのにもChatGPTは便利です。「未整理のデータ」と「分類する条件」を記入すれば、時間のかかる分類作業もすぐに終わります。表形式での出力を指示すれば、表計算ソフトへのデータコピーもスムーズです。
ChatGPTを利用する際の注意点
複雑な作業を簡単に行ってくれるChatGPTですが、ChatGPTに限らず、生成AIは一見すると正しい情報に見えても、虚偽の回答を生成することもあるため利用には注意をしましょう。虚偽の回答を避けるための指示もありますが、情報を鵜呑みにせず情報が正しいか精査することが大切です。
また入力内容がAIの学習などに利用される可能性もあるため、個人情報や機密情報を入力するのは避けましょう。
まとめ
度重なるアップデートによって、非常に精度の高いの回答出力を誇るChatGPT。無料版でも対話以外に多くの活用術があります。便利なChatGPTですが、情報を精査した上で賢く利用しましょう。有料版では、最新鋭の生成AI「OpenAI o1」も利用可能です。
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